以前書き込んだこともある譲二さんのお話ですが、結末は完成してないものの少しづつupしていこうと思います。
お酒を飲んだ勢いで、譲二さんと一夜をともにしちゃった女の子の話です。
時期としては、本家吉恋のヒロインがクロフネに住み込む少し前の頃を想定してます。
川原柚葉…大学卒業して一年のOL、歴史オタク
茶倉譲二…喫茶クロフネのマスター、やっぱり歴史オタク
☆☆☆☆☆
なんでこうなった?~その12
〈譲二〉
そう時間を置かずに柚葉ちゃんから返信が来た。
ドキドキしながらメールを開く。
少し期待してたことは否めない。
『茶倉さんへ
昨夜から本当にご迷惑ばかりおかけしてすみません。
朝ごはん、とても美味しかったです。
また、時間ができたらクロフネにおじゃましますね
柚葉』
……。
やっぱり『茶倉さん』か…。
内容も社交辞令だよな。
……。
何落ち込んでんだ…。
人生こんなもんだよ…。
へこたれるな、俺。
☆☆☆☆☆
午後もだいぶ過ぎてから、あいつらが集まってきた。
あいつらってのはクロフネにたむろしてる…もとい、常連になってくれてる中高生たちのことだ。
もちろん、野郎ばかりだけど、彼らは小さい頃からの幼なじみらしい。
それぞれ個性的な奴らだけど、仲がすごくいい。
俺の店に来るようになったのはここ2、3年のことだけど俺のことを慕ってくれている。
譲二「りっちゃん、卒業おめでとう。これからは高校生だね」
理人「ありがとう、マスター。でも、同じ敷地内の高校に移るだけだからあんまり実感はわかないよ」
剛史「マスター、マンデーの最新刊入ってる?」
譲二「ああ、入ってるよ。だけど、せめてオーダーくらいしてね」
春樹「俺、コーヒーとサンドイッチ」
一護「俺も同じの」
剛史「じゃあ、ハニートースト…とコーヒー」
理人「僕、カフェオレね。う~ん、みんな食べるのか…。じゃあ、僕もサンドイッチ」
譲二「はいはい、リュウは?」
竜蔵「俺はスペシャルランチ。それとジョージのコーヒーももらおう」
俺は厨房にもどり、みんなのオーダーをこなしていく。
リュウがカウンター越しに声をかけてくる。
竜蔵「そういや、ジョージ。お前、今朝、女と歩いてたそうだな」
どきり。
理人「どういうこと?」
剛史「朝、クロフネから駅に向かって、マスターが女連れで歩いていたって、ちょっとした噂になってる。ばあちゃんが話してた」
うわっ、あい子さんにばれちゃってるのか…。
それじゃあ、商店街中知れ渡ってるんじゃ。
その13へつづく