8月も後半になって暑さも和らいできたようですが、まだもう少し残暑が続くようです。
そこで今回は、少しでも涼しくなりそうな記事を書きたいと思います。
今回から何回かに渡って、貴船神社をとりあげます。
京都の有名な観光名所のひとつであり、古くから京都の水源地にあったこともあって、水の神様を祀る聖地としても崇められてきました。
そして私のような妖怪マニア、オカルトマニアなどにとっても、非常に興味深い土地でもあります。
「鉄輪の井戸」伝説。
第114回で少し触れた、「滝夜叉姫」伝説。
自ら鬼女となって、自分を裏切った恋人とその女、及び彼らの親類縁者を皆殺しにしたという「宇治の橋姫」伝説。
そして、それらの伝説の元となった呪いの儀式「丑の刻参り」。あの丑三つ時(午前2時頃)に、神社のご神木に藁人形を打ち付けて相手を呪うという有名な呪い儀式ですが、その発祥地もここ貴船だそうです。
また、貴船を舞台とした定平の中将と鬼国の姫との壮大な恋物語も伝わっています。
ここは平安京の御所から見て鬼門(つまり北東)の方向にあたることから、比叡山のように「京都の霊的守護を担う」場所のひとつとしても考えられるそうです。
『京都妖怪探訪』というシリーズをやっている者として一度は訪れてみたい場所のひとつでした。
今年の6月1日に貴船神社の例祭が行われ、是非ともこの機会にと思って、訪れてみました。
叡山電車の「貴船口」駅。
このえきのすぐ下には、京都バスの「貴船口」停留所があります。
この停留所から、貴船神社・本殿近くの「貴船」停留所までバスが出ています。
ただこの時は、朝早く来すぎてしまいましたので、バスがありません。
時刻表を見たら、一番早い時間のバスでも二時間近くも待たなければなりません。
仕方がないので貴船神社まで歩くことにしたのですが、後から思えばそれがかえってよかったのです。
貴船川に沿った山道を、その風景を見ながらゆっくりと歩きます。
この時、朝から雨が降っていました。
雨の中傘をさし、辺りの風景を撮影しながら山道を歩くのは、正直少々きつかったです。
しかしそんな疲れや面倒くささなどもほとんど気になりませんでした。
雨のおかげで、何やら風情のある光景を見ることができました。
とはいえ、私の拙い写真の腕前では、その風情をうまく表現しきれていないようですが。
貴船の神様とは、元々は水と雨の神様です。そんな神様の支配するという地ですから、雨がよく似合っているのかもしれません。
ふと道端に、赤い柵に囲まれた岩がありました。
しかも、ここで車を停めて写真を撮っているタクシーの運転手さんも居ます。
ちょっと近づいてみます。
この岩は「蛍石」というそうです。
現在でもこの辺りは蛍の名所だそうです。
平安時代の有名な歌人・和泉式部も貴船神社に参詣した時にこんな歌を詠んだそうです。
「もの思えば 沢の蛍も わが身より あくがれ出ずる 魂(たま)かとぞ見る」
「木船川 山もと影の 夕ぐれに 玉ちる波は 蛍なりけり」
残念ながら今年は、その蛍を見ることができませんでしたが。
雨の山道をさらに歩きます。
この赤い欄干の橋は「梅宮橋」というそうです。
この橋から見た川の光景。
この「梅宮橋」を渡った場所に、その名の由来である貴船神社・末社「梅宮社」がひっそりと立っています。
ここに祀られているのは、コノハナサクヤヒメ(木花開耶姫、木花咲耶姫)という女神様です。安産の神様だそうです。
お気づきの方もおられるかもしれませんが、有名な「天孫降臨」伝説で、アマテラスの孫である瓊瓊杵尊(ニニギノミコト)と結婚したという絶世の美女として有名です。
同じく貴船神社の摂末社「結社(ゆいのやしろ)」に縁結びの神様として祀られているイワナガヒメ(磐長姫、石長比売)の妹だとされていますが、「結社」についてはまたのちほど。
さらに、貴船神社への道を歩きますが、そこそこの長さになったので、一旦ここで切ります。
それでは、今回はここまで。
また次回!
貴船神社のホームページ
http://kibune.jp/jinja/
*京都妖怪探訪まとめページ
http://moon.ap.teacup.com/komichi/html/kyoutoyokai.htm
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