京都の闇に魅せられて(新館)

嵯峨の某マンション @ 京都妖怪探訪(372)





 どうも、こんにちは。
 久々の本シリーズの記事ですが、今回はいつもと少し違う感じでいきたいと思います。
 夏と言えば、「怪談」とか「心霊スポット」などを思い浮かべる人も多いでしょう。
 えっ、違う? 
 まあ、今回はそういうことにしておいてくださいな(笑)。

 それで今回は、京都市内の心霊スポットのひとつをとりあげたいと思います。
 一般にはあまり知られて居ない、市民の生活空間の中に溶け込んで居て……。
 それでいて、知る人ぞ知る、凄いスポットを見つけたので、今回紹介します。



 怪談好きの人の中には、次の本をご存知の方もおられるでしょうか。





 『新耳袋6 現代百物語 第六夜』(木原浩勝・中山市郎、角川文庫)。
 この本には、「守」「来」「音」「話」「現」「視」「異」「妖」「居」の9つのキーワードに分類された99話が収録されています。
 そのうち最後の第九章、「居にまつわる二十の話」に登場する京都市内の某マンション。
 全99話のうち20話を占めるこの章、なんと20話ともこのマンションに関する話なのです。
 「幽霊マンション」とも呼ばれていたりして。
 それほどまでに、いろいろなことが起こり、怪しい話が多く伝えられている凄いスポットなのです。


 これが件のマンション、近くの歩道橋の上から撮ったものです。





 京都・嵯峨。
 京都市内を東西に走る大きな通り沿いに立っている大きなマンションです。
 今でいえば、まるで生活習慣病のような名前のマンションですが。
 ご覧の通り隣にはスーパーが。
 すぐ近くには京都市営バスのバス停があり、鉄道の駅からも近く、条件も良さそうな物件です。

 しかしこのマンション、「幽霊が出る」と結構有名なマンションだそうです。
  『新耳袋6 現代百物語 第六夜』に収録されているだけでも、以下のような話が。

・8階の部屋に住んで居たが自殺した、オーナーのお嬢さんの幽霊が出る。
・件のお嬢さんが飛び降り自殺した吹き抜け部分から、夜中に飛び降りる音が聞こえてくる。
・マンションの部屋、廊下を学生から鎧武者など様々な姿の幽霊が通り抜ける。
・エレベータの前にあった赤い三輪車が、誰も乗っていないのに走り出した。
・自殺したオーナーのお嬢さんの名前を口にしたら、身体に激しい痛みが走った。
・著者がこの話をした学生たちにも、次々と異変が起こった。

……などなど。
 章の最初に著者が「まるで現代版『稲生物怪録』のようだ」と語ったほど、多くの話が遺されているそうです。
 その章を執筆・編集している間にも、「傷口もないのに出血した」などの怪事が起こったとも、記されています。


 昨年、嵯峨・嵐山の紅葉を観に行った時、たまたまこのマンションを発見しましので、少し近寄って観に行くことにしました。
 
 マンション入り口付近の様子です。





 一階部分が半分ほど地下になっているという、少し変わった感じです。
 当時見た感じでは、建物も古くなっているようで、また人の出入りもあまりないように思えました。

 正直言いますと、中の様子も見たかったのですが、「関係者以外立入禁止」の注意書きが入り口付近にありましたので、中へ入るのはやめておきました。
 こういう心霊スポット巡りは、気をつけないと地元住民の方々の迷惑になりかねないので。
 この時は遠慮して、早々に立ち去ることにしました。
 いえ、これでも「関係者や地元住民の方々に迷惑をかける取材や撮影等はしない」という方針をとっておりますので。

 『新耳袋6 現代百物語 第六夜』に収録されたこのマンションの怪談を元にして、映画も創られています。
 『怪談新耳袋[劇場版] 幽霊マンション』(吉田秋生:監督、黒川芽以:主演、2004年公開)という作品です。
 この作品の中では、自殺したオーナー令嬢の幽霊は、マンション住民に死の恐怖すらもたらしている恐ろしい怨霊として描かれているそうです。
 が、原作となった怪談集を読んでおりますと、実際の彼女はそんな恐ろしい悪霊ではないようです。
 むしろ、阪神大震災の時に住民に危険を知らせて守ってくれたりとか、その部屋の住民に幸福や充実した日々をもたらしてくれたりとか、守り神のような役割も果たしてくれていたそうです。
 しかもその彼女、大変な美少女だそうです!
 そんな幽霊ならば、是非とも一度はお目にかかりたいとも思いました(笑)。
 が、収録された怪談を読んでみますと、彼女は興味本位や面白半分で近づいてくる者を非常に嫌い、許さないそうです。
 ……となれば、中途半端な気持ちでお目にかかるのは、やめておいた方がいいかと、判断せざるをえません。


 なお最後に。
 地元の方々にご迷惑のかかることのないよう。
 また、読者の皆様に万が一にも何かないようにと。
 ここでは、このマンション実名と所在地、そしてオーナーのお嬢さんのお名前を書くのを控えさせていただきました。



 それでは、今回はここまで。
 またネット活動に本格復帰できるのは少しきつそうですが、とりあえず。
 では、また次回。





*京都妖怪探訪まとめページ
http://moon.ap.teacup.com/komichi/html/kyoutoyokai.htm




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