京都の闇に魅せられて(新館)

特別編・2023年「祝祭の呪物展2」 @ 京都妖怪探訪(842)

 

 

 どうも、こんにちは。

 「呪物」。

 わかりやすく言えば「呪われた物品」。

 広義では、超自然的な呪力や魔力があり、人や社会に守護や御利益、もしくは呪詛や災いをもたらあす信じられている物品。

 人気漫画アニメ『呪術廻戦』などをきっかけに有名になった「呪物」というやつですが、有名な呪物コレクターとして有名な、田中俊行氏と‘都市ボーイズ’はせやすひろ氏とが、何百もあるというコレクションの中から選ばれたおよそ50点もの呪物を公開・展示するというイベント、「祝祭の呪物展」

 昨年開催されました第1回の「祝祭の呪物展」(※シリーズ第780回記事を参照)に続きまして、今年(2023年、令和5年)も開催されました。

 本シリーズでも、幾つもの呪物とか、曰くや伝承のあるアイテムを紹介してきましたので、今年も是非とも観に行かなければと思い立ち、5月1日から同21日まで開催されていました大阪会場を訪れました。(※東京会場では、6月21日から7月4日まで開催)

 今回とシリーズ次回と2回に渡って、この特別展のレポートを書きます。

 

 

 

 まずはいつもの通り、交通アクセスから。

 最寄りの交通機関には、京阪電車「天満橋」駅から。

 

 

 

 

 そこから府道168号線を数分ほど西へと歩きますと、その一画に千歳第一ビルという小さなビルの入り口が。

 

 

 

 

 こうして「祝祭の呪物展2」の案内板がなければ見落としてしまいそうですが、昨年の「祝祭の呪物展」と同じく、ここの2階の部屋が会場です。

 

 

 

 撮影もSNS投稿も許可されているのがうれしいですね。

 

 

 

 

 チケットを手に入れて。

 

 

 

 なお写真にあるように、会場へ来るまでの電車の中で、『呪物怪談』(竹書房怪談文庫)を読みふけっていました。

 この時私は、「呪物」というものにとことんハマりこんでいたんですね・・・。

 

 

 会場内へ。

 

 

 

 ご覧の通り、大勢の人が訪れて盛況です。

 

 

 

 ん!?

 

 

 

 これは・・・というより、彼らは、昨年の呪物展にも参加していた、琵琶湖竹生島の呪物人形「水月」と、田中俊行氏所有の呪い人形チャーミーと、はせやすひろ氏所有の鳴き声をあげる呪いの猫人形と。

 彼らはそれぞれ、2人のコレクターの相棒的存在となったからでしょうか。

 或いは昨年の展示でも人気が出たからでしょうか。

 今年の呪物展でもこうして再開できたのですから、思わずうれしくなって「やあ、おひさぶり、元気にしてた?」とか声をかけたくなってしまいました。

 いえね、いずれも人に死や不幸をもたらすという危険な呪物であるというのは、頭ではわかっているつもりなんですけどね・・・。

 

 

 以下、展示されていた呪物を、私の感想付きで紹介していきたいのですが、さすがに50点ほどあった展示呪物の全てをとりあげるのはさすがに無理があります。

 その為、それらのうち私の独断と偏見だけで選んだ呪物を紹介していきたいと思います。

 

 

 

 まずは田中俊行氏所有の「匠の藁人形」。

 

 

 

 これは確か、毎年夏に行われる『怪談グランプリ』の優勝者でもあるオカルト芸人・島田秀平氏の動画チャンネル『島田秀平のお怪談巡り』でも、田中氏がゲストとして参加した際にも披露され、島田氏を大いにびびらせたというシロモノです。(※その動画がこちら。)

 「丑の刻参り発祥の地」としても有名な貴船神社の奥の院で独居していた老山伏が所持していたという藁人形。

 こちらの動画での田中氏の説明によれば、不動明王とドーマンセーマンの札で封印された木箱に納められ、この藁人形を手にした古道具屋の主人が木箱を空けたところもの凄い悪寒がして鼻血がとまらなくなったという曰く付きなシロモノだそうです。

 かなり特殊な技術で創られているだけでなく、顔、首、心臓、みぞおち、股間の5か所に釘が打ち付けられて相当な怨念が込められているのが明白なので「匠の藁人形」とも呼ばれているそうで・・・。

 

 

 なお、この「匠の藁人形」は、通称「ルクちゃん」という呪物人形(※シリーズ次回で詳しく紹介します)と一緒に並んでいますが。

 

 

 

 この2体の人形の上には、天井からぶら下がっている大きな照明があったのですが。

 この時会場に居られた、株式会社アシタノホラー顧問で怪談蒐集家のApus Shusei氏のお話によれば、一度その照明が落ちたことがあったのですが、どういうわけか真下にあった2体の人形を直撃しなかった、それどころかまるで2体を避けるようにして落ちたので、この2体は全く無傷ですんだそうです。

 やはりこういう呪物を集めて展示している為か、このような不思議な出来事が幾つも起こったそうです。

 

 

 

 丸石信仰の神棚。

 

 

 

 この神棚、夜中に歩いたという市松人形と、戦時中に病死した女の子の魂が宿っているという人形と並んで展示されていますが。

 山梨県とその他の一部の地域でのみみられるという民間信仰、道祖神信仰の一種だそうです。

 地元の人たちではお馴染みの信仰であるにもかかわらず、その出自や、いつから信仰されているかも現在ではわからないくなっているという、謎の信仰だそうです。

 この神棚に関して、ちょっと不思議な出来事がありました。

 この神棚を私が最初に観た時、何故か解説札がどこにも見当たらなかったので、先述のApus Shusei氏に

「解説札が無いようですが、これも展示呪物ですか?」

と訪ねたところ、

「おや? おかしいですね。これは丸石信仰の神棚で、展示呪物のひとつなんですが。解説札が無くなっていますね。また準備します」

とApus氏。続けて

「あれ? ここに供えられていた御神酒、もう空になってます。ついさっきまでなみなみと杯にあったのですがねえ・・・」

 常識的(?)に考えれば、単に長いことおいていたので、御神酒が気化・蒸発して無くなったと考えることもできるかもしれませんが、Apus氏がこのように仰るからには、それほど長く放置し続けていたわけでも無さそうです。

 もしかして、ここに神様として祀られている存在が本当に御神酒を呑んだ?

 この呪物展、開催時から幾つもの不思議な出来事が起こっているらしいですが、この件もそのひとつでしょうか?

 

 

 

 見るからに不気味な幽霊画。

 

 

 

 所持者の家に、次々と不幸や怪現象が起こったという、これも「いかにも」といった感じの曰く付き物品。

 幽霊と共に一本の線香が描かれていますが、ある生放送で紹介され、スタッフが写真撮影しようとしたところ、突如辺りに強烈な線香の匂いが充満してスタジオ内はパニックになったという話もあるそうです。

 こういう話を聴いたためか、こうして観ているだけで線香の匂いが漂ってくる・・・ような気がしてしてきます。

 

 

 

 竜を封印したという絵画。

 

 

 

 元々は栃木県のある家族の、霊感があるというお祖母さんが死の直前に書き残したというものだそうです。

 そのお祖母さんが寝ている時に、相争って耐えがたいほどの酷い音をたてていた黒竜と白竜とを絵に描くことによって封印しましたが、更に暴れて音を立てるので、直筆の般若心経を絵の裏に貼り付けて、ようやく静かになった。そんなエピソードがあるそうです。

 RPGオタクでも私などは思わず、有名RPG『ドラゴンクエストX』に登場する、大魔王マデサゴーラによって絵の中に封印された「魔瘴竜ジャオマンダ」の話を連想してしまいましたが、まさか本当に「竜を封印した絵」なるものに出くわすとは夢にも思いませんでしたよ。

 ところで私には、この絵に関してもちょっと不思議な出来事がありまして。

 この絵の向かい側に展示されていた別の呪物を観ていた時、後ろから誰かに(何かに)ぶつかったような感触がありました。「誰かとぶつかったかな」と、とっさに後ろを振り返って「すみません」と言いましたが・・・振り返ってみてもそこには誰も居らず、壁にこの絵が展示してあるだけでした。

 「まさか・・・ね?」とも思いましたが、こういう小さいけど、不思議な出来事に出くわすとは、さすがは「呪物展」。

 

 

 

 呪われた絵画。

 

 

 

 一見すると可愛らしい人形2体が描かれている普通の絵画に見えますが。

 元の持ち主であったアメリカ人蒐集家と、現在の持ち主である都市ボーイズ・はせやすひろ氏がこの絵画を所有していると、体調不良や給湯器やトレイの故障などの凶事・怪事に見舞われ。更に霊能者に相談したはやせ氏が「日本におまえを救える者はいない」と告げられたという、恐ろしいシロモノだそうです。

 霊感ある人や、絵画に詳しい人のお話によれば、「この絵の下には元々別のものが描かれていたのではないか」ということだそうですが、果たして一体そこには何が隠されているのか、これが呪いの正体を表すものなのか・・・気になるところです。

(※参考までに、こちらに、この絵について解説された都市ボーイズの動画があります)

 

 

 

 他にもここで紹介したい展示呪物はまだまだたくさんあるのですが。

 さすがにその全てをここで紹介するのは無理ですので、今回はあと1点だけ紹介します。

 

 

 

 首狩り族の面と首飾り。

 

 

 

 

 インド北東部、ミャンマー国境上に沿うナガ丘陵一帯に暮らすナガ族の面と首飾り。

 ナガ族はかつて、外部との接触を拒み、「豊穣と繁栄をもたらす生命力の元として狩りとった人間の頭蓋骨を神に捧げる」という、いわゆる首狩りの風習があったという民族でした。

 しかし先日のApus Shusei氏のお話によれば、西欧のキリスト教徒に「文明化」してもらう代償としてナガ族は、野蛮で残酷とされた首狩りの風習だけでなく、民族がそれまで培ってきた歴史や伝統文化のほぼ全てを捨てさせられることになってしまった、と。

 その為、首狩りの風習や呪術、民族の伝統文化などがどのようなものだったかを知る人も居なくなり、それらも今では完全に失われてしまった。このような呪物などの遺産や痕跡が遺されているのみだ、と。

 「この呪物は人間の、人間の歴史の業というものを物語っているかのようです」

 このような貴重な、いろいろと考えさせられるようなお話も拝聴することが出来ました。

 

 

 

 なお続けてシリーズも、この特別展のレポートを。

 展示呪物のなかでも、「アイドル呪物」とも呼ばれる、その名の通りアイドル的存在にもなっている呪物を幾つか紹介していきます。

 

 

 

 

 今回はここまで。

 また次回。

 

 

 

 

 

*「祝祭の呪物展2」のHP

https://astnhorror.official.ec/blog/2023/04/10/214944

 

 

 

*アシタノホラーのHP

https://astnhorror.official.ec/

 

 

 

 

 

*『京都妖怪探訪』シリーズ

https://kyotoyokai.jp/

 

 

 

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