京都の闇に魅せられて(新館)

2017年・三室戸寺の蓮(後編) @ 京都妖怪探訪(504)





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 どうも、こんにちは。
 前回に引き続いて、「蛇体橋」「蟹の恩返し」などの伝説が遺された古刹・三室戸寺の蓮の光景を。


 庭の蓮を眺めながら、本堂へと向かいます。


















 本堂に礼拝します。






 本堂前には、この寺に伝わる伝説に因んだ2つの像があります。
 そのひとつは兎(うさぎ)です。





 以前の記事のおさらいになりますが、この兎について、宇治(うじ)という地名にもまつわる伝承について少し話を。
 応神天皇の子、仁徳天皇の弟に、菟道稚郎子(うじのわきいらつこ)という皇族が居て、その人がこの地に来た時、ウサギが道案内したという伝承があります。
 このうさぎの象は、この伝承に基づいて創られたものでしょう。
 うさぎの抱いている玉の中に卵型の石があり、それが立てば願いが通じると云われています。
 菟道稚郎子(うじのわきいらつこ)はこの地を本拠地としたので、菟道(うじ)と呼ばれるようになったのでしょうか。あるいは、この地を本拠地としていたので、菟道稚郎子と呼ばれるようになったのでしょうか。
 ただいずれにせよ、菟道稚郎子という人物は、宇治という地と深い関わりを持つ人物であり、さらに「異母兄に殺されかける」とか、「兄弟に皇位を譲るために自殺する」とか、「そこからさらに、招魂の術によって復活させられる」などといった、なかなか凄い生涯を送ったという伝説のある、非常に面白い人物です。
 以前の記事で、「この菟道稚郎子についても調べたい」と言ったのを思い出しましたが……残念ながら、まだ出来ていなかったですね。
 でも、今後の課題として、ネタとして残して、また機会を見つけて調べたいですね。


 もうひとつは、牛の象です。





 これも以前の記事のおさらいになりますが、この寺に伝わる「牛玉(ごおう)」の伝承について。
 昔、この宇治の里に、富右衛門という百姓のが妻と住んでいました。
 この夫婦が飼っていた子牛があまりにも弱々しいので、毎月三室戸寺の観音詣でに出かけては、境内の草を食べさせていました。
 ある時その子牛が、丸い玉を吐き出しました。
 夫婦はその玉を「牛玉(ごおう)」と名付けて、よく洗い、大事にしまっておきました。
 玉を吐いてからというもの、牛はどんどん元気に育っていきました。
 その評判を聞きつけた権兵衛という欲の深い男が、「自分の牛と闘わせろ」と言ってきました。
 富右衛門夫婦は断りましたが、3晩続けて富右衛門の夢に牛が現れて「闘わせてください」と言いました。
 ついに、富右衛門の牛と権兵衛の牛とで、闘牛が行われます。
 その結果、富右衛門の牛が勝利して、彼は大金を手に入れます。その金を元手に商売を始めた富右衛門は里一番の大金持ちになりました。
 年老いてから富右衛門は出家しますが、その時京都の仏師に牛の木像を彫らせて、その体内に「牛玉」をおさめて、三室戸寺に奉納したという話です。
 なお、この牛の象「宝勝牛」の口の中には、(「牛玉」の伝説にならったのか)石の玉があり、これを撫でると勝運がつくと言われています。


 再び蓮の花を観て回ります。












 こうして三室戸寺を後にしました。
 ただ……後日、ニュースを視て、庭園内にはハート型の紫陽花もあって、恋愛祈願のご利益があるとかいう話を知ったのですが。
 うーん、ちょっと惜しい気もしますが。
 でも今のところ私には、あまり興味や必要性もありませんので。特に恋愛や結婚がしたいわけでもないし、結ばれたいとおもうような女性も今のところ居りませんので、「まあ、今回はいいかな」と(笑)。






 今回はここまで。
 また次回。




*三室戸寺へのアクセス・周辺地図はこちら




*三室戸寺のHP
http://www.mimurotoji.com/




*『京都妖怪探訪』シリーズまとめページ
http://moon.ap.teacup.com/komichi/html/kyoutoyokai.htm




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