京都の闇に魅せられて(新館)

永観堂禅林寺の紅葉(前編)





(記事中の写真はクリックで拡大します。プライバシー保護等の為、人の顔部分に修正を加えていることがあります)


 どうも、こんにちは。
 多忙と風邪による体調不良の為、しばらく間を空けてしまいましたが、頑張って再会したいと思います。
 今年の『霊場魔所の紅葉』シリーズ、第7弾。
 今回は定番中の定番かもしれませんが……京都屈指の紅葉名所のひとつとも言われる、永観堂禅林寺(通称「永観堂」)の紅葉風景をお届けします。


 まずはいつもの通り、アクセスから。
 京都市営バス「南禅寺・永観堂道」停留所から。






 そこから鹿ヶ谷通りを南へ少し歩きます。








 途中にもこのような紅葉光景が。
 これは期待大かも……。


 永観堂禅林寺の総門(出入り口)に到着。











 入り口からいきなりこれか!
 ……などと驚きました。
 今年の紅葉には、どうもムラが見られるようで気になっていたのですが、これは期待が出来そうです。

 平日休みの朝早い時間帯から行ったのですが、それでもご覧の通り、参拝者・入場者の行列が。





 しかし入り口付近(総門から中門までの間)を見渡して納得。
 これなら行列ができるのも当然だろう、と。









 中門の受付で拝観料を支払って中へ。






 ご覧の通り凄い人出で、拝観料も1000円とやや高めですが、それでもなお多くの人が訪れる理由が、入り口からの紅葉風景を観るだけでわかります。












 放生池の周りにも見事な紅葉が。












 釈迦堂へ入ります。












 今年の紅葉はムラが多いようで、中庭にはその傾向が。
 でもこういうグラデーションのような紅葉風景もそれはそれで楽しめます。

 釈迦堂から御影堂へ。
















 御影堂から阿弥陀堂(本堂)へ。






 さて、本堂でご本尊・阿弥陀如来像に礼拝しますが、さすがに重要文化財級の仏像を直接撮影する許可はとれませんので、ここでは町中に貼ってあった永観堂の宣伝ポスターから。





 この阿弥陀如来像は「みかえり阿弥陀」とも言われます。
 永保2年(1082)、この永観堂の名の由来ともなった永観禅師が、阿弥陀像が歩き出し、永観を先導し、振り返って「永観おそし」と言ったという伝説が遺されています。
 それで振り返ったポーズのままになっているそうです。
 ところでこの阿弥陀像には、惟喬親王(これたかしんのう)に似せて創られたという説もあります。
 京都妖怪探訪第521回記事で少し触れましたが、ここ永観堂と南禅寺には、惟喬親王という、才能や人望に恵まれながら、当時の権力者・藤原氏の都合の為、皇位を継承できずに無念の死を遂げたとされる人物との因縁があるそうです。
 まるで、法隆寺の救世観音が、聖徳太子に似せて創られたという説にも似ています。
 実は聖徳太子(とされた人物)は、藤原氏の手によって無念の最期を遂げ、怨霊と化してしまった為、それを鎮めるために仏像が創られたという話です。
 この「みかえり阿弥陀」も、この永観堂に関わる藤原氏が、自分たちの血を引く清和天皇を皇位に就けるために犠牲にした人物、惟喬親王の怨霊を鎮める為に創られたというのです。
 また永観禅師は、惟喬親王と同じ紀氏の血を引いているとも言われます。
 怨霊を鎮魂するには、その怨霊の子孫にあたる者がいい、ともされているそうなので、もしかしたら……。
 近くで観た「みかえり阿弥陀」は、実に穏やかな表情をして、一見すると怨霊のようには見えませんが、真相はさて……?


 本堂を出ます。






 鐘つき堂にも紅葉が。






 本堂からさらに進みます。















 本堂石段の下に「やすらぎ観音」が。









 まだ続きますが、記事が結構な長さの為、ここで一旦切ります。






 それでは今回はここまで。
 続きまた次回。




*永観堂禅林寺へのアクセス・周辺地図はこちら




*永観堂禅林寺のHP
http://www.eikando.or.jp/




*『京都妖怪探訪』シリーズまとめページ
http://moon.ap.teacup.com/komichi/html/kyoutoyokai.htm




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