京都の闇に魅せられて(新館)

2023年の正月と皇服茶と薬師如来 @ 京都妖怪探訪(809)

 

 

 どうも、こんにちは。
 2023年を迎えた正月2日目、初詣に行きました。
 今年の正月は・・・というより、今年の正月も、薬師如来の功徳をもらいに、「六道の辻」と呼ばれる場所に立つ古刹を巡る初詣となりました。


(記事中の写真はクリックで拡大します。プライバシー保護等の為、人の顔部分に修正を加えていることがあります)


 元旦、正月1日は、ここ何年もの間、不義理を続けていた親族宅へと挨拶へ。
 もうすっかりと年をとってしまった親戚や、一昨年にうまれたばかりの赤ちゃんにも会えて、和やかなひとときを過ごすことができました。
 『京都妖怪探訪』シリーズの筆者として動き始めたのは、正月2日からになりました。
 今年の正月の初詣は「薬師如来の功徳を求める」ことにしました。


 京都市営バス「清水道(きよみずみち)」停留所から。

 

 

 

 


 東大路通りから松原通りを西へ。

 

 

 

 

 

 

 古刹・六道珍皇寺へ。

 

 

 シリーズ第29回記事第30回記事などで紹介してきた古刹です。
 小野篁(おののたかむら)という人が、毎夜地獄へと通ったという伝承の遺る「冥土通いの井戸」とか。 

 

 

 

 

 あの世とこの世との境目を表す「三界萬霊供養塔」とか。

 

 


 お盆に精霊(冥土から帰ってくる祖先の霊魂)を迎える「迎え鐘」や、現在では撮影禁止になってしまった「閻魔像」「小野篁像」とか、いろいろと面白いものがあります。
 余談ですが、シリーズ第29回記事に、その当時に撮影した小野篁像と閻魔像の写真が遺っていますが、あの当時はまだ規制とかが緩かった。
 この古刹のご住職とも親交のある事情通の人から聞いた話ですが、「特に団塊世代の年配カメラマンの中にあまりにマナーの悪い人たちが多かったので、撮影を一切禁止する」ということになったとか。
 さて、いろいろ面白いものがある六道珍皇寺です。
 ここのご本尊は「薬師如来」なのです。
 このご本尊は、あまりに貴重な仏像なので、普段は本堂ではなく、閻魔像や篁像のお堂の隣にある、白い蔵のような建物の中に安置されていたと記憶しております、確か。

 

 六道珍皇寺から松原通りを西へ。
 「六道の辻」と呼ばれる丁字路へ。

 

 


 ここには「子育て幽霊飴伝説」の飴を売っているというお店(※シリーズ第31回記事で紹介)や、空海ゆかりで有名な地獄絵などが遺されていた西福寺(さいふくじ)(※シリーズ第53回記事第203回記事で紹介)があります。

 

 

 

 


 久々に、あの飴を買って。

 

 

 


 西福寺にも参拝してきました。

 

 

 


 ところでここは「六道の辻」と呼ばれるのは、仏教の「六道(天道、人道、修羅道、畜生道、餓鬼道、地獄道)」の分かれ道である「六道の辻」になぞらえてのことでしょうが。
 平安京の時代は、ここが葬送地である鳥辺野へと至る道の途中であり、「この世」とされた洛中と、「あの世」とされた葬送地との境目にあたる場所だったのです。


 さて、ここから南に下ったところにたつ古刹が六波羅蜜寺です。

 

 

 


 正月2日だけあって、多くの参拝者で賑わっています。

 

 

 

 ここは平安時代に、醍醐天皇の第2皇子でもあった空也上人が開創したという古刹ですが。
 ここには、銭洗い弁天像(※シリーズ第54回で紹介)や、人の毛髪を持つ地蔵菩薩立像(※シリーズ第158回で紹介)や、悪竜退治の伝承(※シリーズ第247回で紹介)や、天皇や多くの人々を疫病から救ったという「皇服茶」(※シリーズ第246回で紹介)など、いろいろと不思議で面白い伝承があるのですが。
 そのうちの「皇服茶」は、毎年正月三ヶ日に授与されます。
 天暦5年(951年)、都に疫病が流行した時のこと。
 この寺を開創した高僧・空也上人が、自らが刻んだという十一面観音像を車に乗せて市中を回り、青竹を八葉の蓮片に割って茶をたて、中に梅干しと結昆布を入れて、仏前に供えました。
 その茶を病で苦しむ天皇や市井の人々に分け与えたところ、たちまち病魔が静まったと伝えられます。
 この時の茶が現在にまで伝承され続けてきたのが、現在でも正月3ヶ日に、無病息災の「皇服茶」として授与されている、以下の画像のお茶です。

 

 

 

 

 

 見たところ、普通の梅昆布茶みたいですが。
 しかし伝承では、このお茶で多くの人々の疫病も治ったというのですから、まるでファンタジーに出てくるスーパーヒーリングポーションみたいなものです。
 それでほぼ毎年の正月期間にここを訪れ、必ずこの皇服茶を飲むことにしています。


 正月に六波羅蜜寺といえば。
 六波羅蜜寺には、独特の手法によるおみくじがあります。
 このおみくじでは、その年の2月4日から翌年の2月3日までを一年と区切り、その間の運勢を占うというものです。
 こちらのおみくじもほぼ毎年、ひいています。
 今年もひきましたが・・・。

 

 

 

 金運:余計な出費が増える。
 事業運:停滞運。
 仕事運:やる気が落ちて仕事に集中しにくい。
 学業運:好きな科目に集中できる。
 健康運:睡眠が重要。無理がきかなくなる。
 大神・家庭運:厄介事が降りかかる。
 異性運:男女ともにあまり良くない。

 ・・・学業運以外は良くないようです。
 あっ、異性運が悪くモテないのは、いつものことですが(苦笑)。
 全体的には厄介事が降りかかり、出費や厄介事が多く、心が不安定になりやすい年になるようです。
 う~ん。
 ただ「心落ち着く事や趣味に没頭するのもいいでしょう」とありましたが・・・あっ、これいつもやっていることですね(笑)。
 これは「本シリーズに没頭せよ」という天の声なのだろうか・・・などとも思いましたが、さて?

 

 最後に、皇服茶と共に、正月に六波羅蜜寺を訪れる最大の目的について。
 最近新しくきれいに改装されたらしい、六波羅蜜寺の寺宝館へ。

 

 

 

 ここには先述した、人の毛髪を持つ地蔵菩薩立像(※シリーズ第158回で紹介)の他、教科書などにも掲載されてきた「平清盛像」や「空也上人像」などの貴重で面白い像が幾つもありますが。
 その中でも、四天王に護られた大きな薬師如来の像があります。
 この薬師如来の像に礼拝するのが、今回ここを訪れた一番の目的なのです。
 確か何年前の正月だったか、この寺宝館の係員さんに「正月三ヶ日の間に、薬師如来を拝んだら、その一回で、千日(或いは数千回だったかな?)回拝んだのと同じ功徳が得られる」とか言われました。
 今から思えば、「もしかしたらかつがれたのかな?」とか、「また来て欲しいから言ったのかな」という気もしなくはないですが。
 この時、「清水寺の千日詣り」というのも知っていたので、私は素直に信じたのですが。
 で、今ではほぼ毎年、皇服茶を飲むのと、宝物館の薬師如来像を拝みに、六波羅蜜寺を訪れているのです。

 

 

 

 さて、宝物館に安置されているような貴重な仏像を、直接撮影させてもらえるはずもないので、ここでその姿をお目にかけることはできませんが。
 今年の正月も無事に終えました。
 ただ、おみくじの結果があまり良くなかったのは、少しばかり気にはなりますが。

 

 


 今回はここまで。
 また次回。

 

*六道珍皇寺へのアクセスはこちら

*六道珍皇寺のHP
http://rokudou.jp/

 


*六波羅蜜寺へのアクセスはこちら

*六波羅蜜寺のHP
https://rokuhara.or.jp/

 

*『京都妖怪探訪』シリーズ
https://kyotoyokai.jp/

 

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岩上安身責任編集 ? IWJ Independent Web Journal

 

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