京都の闇に魅せられて(新館)

三井寺の秘仏と新緑と『るろ剣』聖地 @ 京都妖怪探訪(741)





(記事中の写真はクリックで拡大します。プライバシー保護等の為、人の顔部分に修正を加えていることがあります)


 どうも、こんにちは。
 先月、本シリーズで何度か紹介しました三井寺(天台寺門宗総本山園城寺)を訪れました。
 ここには歴史が長く、由緒もある故に、幾つもの秘仏や、偉人や聖人、妖怪などの伝説が遺されている霊場でもありますが。
 何故、今この時期にわざわざ大津市の古刹を訪れたかと言いますと、それには3つの理由があります。
 ひとつ目は、この時期に限定公開された三井寺に伝わる「黄不動」という秘仏を観に行くため。
 ふたつ目は、三井寺の新緑やつつじの光景を観に行くため。
 三つ目は、最近映画化された人気漫画『るろうに剣心』の撮影に使われたという境内の場所を訪れるため、いわゆる「聖地巡礼」です。


 徳川家康が寄進したという仁王門。








 ちょうどつつじの咲いている時期でした。
 三井寺の入り口ともいうべき場所ですが、今回はこの前にある駐輪場にバイクを停めて入ります。
 今も続くコロナ禍の為、いわゆる「3密(密集、密閉、密接)」の危険がある公共交通機関を使う機会が減ってしまいました。


 境内を進んで行きます。
 時期はすっかりつつじと新緑の季節です。
















 この古刹の本堂とも言うべき金堂(こんどう)。










 この奥に今回、秘仏「黄不動」が期間限定で公開されていまいした。





 さすがにそういう貴重な秘仏を直接撮影することは許可されませんでしたので。
 そこで購入した絵はがきを写した画像しかここではお目にかけることしかできません。
 かっと目を見開いた威厳ある不動明王の仏画です。

 密教において、宇宙の全てを司る存在が大日如来です。
 その大日如来の化身でもあるのが不動明王。
 つまり不動明王を拝むということは、大日如来を、宇宙の中心を拝むということになるのです。
 中国の五行思想の影響からか、不動明王は青、赤、黄、黒、白の五色で描かれることもあります。
 東京には五色で描かれた「五色不動」というものがあるそうですが、関西にも高野山・明王院の「赤不動」、京都・青蓮院門跡の「青不動」、そしてここ三井寺(園城寺)の「黄不動」の「三不動」があります(※このうち「青不動」は、本シリーズでシリーズ第12回第389回で紹介したことがあります)。
 五行思想では黄色は5元素のうち「土」を表し、青は「木」を表す色だそうです。
 それぞれが三井寺、比叡山に遺されている意味は一体何か・・・まではわかりませんでしたが。
 いずれにしても、次の公開・・・というよりご開帳は何時になるかわかりません。もしかしたら、私の目の黒いうちはもう観られないかもしれませんから、コロナ禍が続く中でも無理してきた価値はあったかな、と思います。




 さて、この古刹には、「閼伽井堂の竜」(※第8回参照)や。










 「弁慶の引き摺り鐘」(※第9回参照)など。








 妖怪や超人などの伝説が幾つも遺る古刹・三井寺。
 ここから先は妖怪などの話から少し・・・いや、かなりそれますが。
 ここ三井寺は多くの映画やドラマの撮影地として使われてきたことでも有名なのです。









 今回は、ここで撮影された数々の映画の中でも、最近実写映画化された『るろうに剣心』シリーズの撮影地を探してみます。
 『るろうに剣心』シリーズをご存知ない方の為に、簡単にでも説明を。
 原作は『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』。今から20年以上も前に『週刊少年ジャンプ』で連載されていた、テレビアニメ化もされたことのある人気漫画。
 幕末期、維新志士として、最恐の剣客として恐れられた緋村剣心(ひむら・けんしん)。明治維新後は、自分が剣客として犯してきた罪を悔いて「不殺(ころさず)」を誓って各地を放浪。父の後を継いで町の剣術道場を営むヒロイン・神谷薫(かみや・かおる)や仲間たちとの出会いをきっかけに、平和な時代への生き方をも模索していく、という話。
 その中で、過去からの因縁を持つ数々の宿敵たちとの戦いも描かれるのですが。
 私もかつて、原作連載中から楽しみに読んだ漫画作品のひとつでした。
 最近の映画化作品『るろうに剣心 最終章 The Final/The Begining』は、原作では『人誅編』とも言われ、主人公が幕末の戦いの中で手にかけてしまった元婚約者の遺族が、もの凄い大悪党となって、主人公とその仲間たちに復讐しに来る、更には日本の国そのものにも憎悪を抱いてテロ行為を繰り返すという話。映画化当初は「原作中でも最も重いあんな内容の話をよく映画化までしたものだな」と驚いたものです。


 話を三井寺散策に戻します。
 映画シリーズ中、かつての主人公らが戦った幕末・戊辰戦争の戦場シーン撮影で使われたのが、三井寺境内の竹藪だそうです。








 思っていたよりも狭いという印象でした。
 これでよくあの大規模な戦闘シーンの撮影が出来たものだな、と思っていましたが。
 それとも、実際に撮影が行われたのは、境内の別の竹藪?
 その時には、境内の竹藪といえばここしか見つけられなかったので、ようわからんかったのですが。



 そして、映画版の重要シーンのひとつが撮影されたのが、一切経堂と三重塔との間にあるこちらの石橋です。





 以下は三井寺の境内案内図の一部ですが、そのほぼ中央の位置にある石橋です。





 映画版では、主人公が幕末の戦いの中で、自ら手にかけてしまったかつての婚約者・雪代巴(ゆきしろ・ともえ)の弟・雪代縁(ゆきしろ・えにし)が、主人公と14年ぶりの再開を果たし、復讐を告げるというシーンの撮影で使われたのが、この石橋です。
 姉の死後、大陸に渡って中国マフィアをも統べる大悪党となった雪代縁が、この石橋の上から主人公・剣心を見下ろします。
 まずは、縁(えにし)の目線で、石橋の上に立ってみます。









 おそらくは、こうやって石橋下の道に居た主人公を見下ろしたのでしょう。










 次に主人公・緋村剣心の目線で、橋の下からの光景を眺めてみます。











 かつて自分が犯した罪の為に、復讐鬼となり、道を誤ってしまった縁を、こうやって呆然と見上げていたのでしょう。


 本シリーズの取材や写真撮影で、今までに何度か訪れた三井寺ですが、こうやって違った視点や目的で訪れると、なんと言いますか、また違った感慨があります。







 聖地巡礼の後は、境内の茶店で一服。












 今回はここまで。
 また次回。





*‘三井寺’園城寺へのアクセス・周辺地図はこちら



*三井寺(天台寺門宗総本山園城寺)のHP
http://www.shiga-miidera.or.jp/



*映画『るろうに剣心 最終章 The Final/The Beginning』公式サイト
https://wwws.warnerbros.co.jp/rurouni-kenshin2020/




*『京都妖怪探訪』シリーズ
https://kyotoyokai.jp/




ふるさとを守る脱米救国バナー ふるさとを守る脱米救国バナー



事実報道社宣伝バナー



岩上安身責任編集 ? IWJ Independent Web Journal



2ちゃんねる から子供たちを守ろう!

名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

※ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「ノンジャンル」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事