初体験「カプセルホテル」

一度「カプセルホテル」を体験してみたいと思っていた。
これまで出会ったどのカプセルホテルも「男性専用」で、
なぜか、女性の利用に対応してはいないものばかりだった。

「カプセル」という音の響きとそこから想像される部屋は、
まるで宇宙船の中で眠るような、無機質で近未来的に保護された空間を思わせる。
周囲に、カプセルホテルを利用したことのある男性もいなかったので、
「カプセル」の形態や居心地についての情報は、勝手な想像の域を出なかった。



このところ名古屋市内での宿泊が続いているので、
ネット上に並ぶ格安ホテルを、日替わりでいろいろ試している。

一昨日、ホテルリストに「レディスカプセルホテル」があることに気がついた。
スパ（温泉）やサウナはもちろん、様々な魅力的なサービスが並んでいる。
迷わず、予約を入れた。3500円。



行ってみて驚いた。
繁華街にある地下鉄駅の出口前という立地の良さもあるのだろうか、
昼に入館したところ、すでに休憩サロンのリクライニングシートで寛いでいる女性たちが何人もいた。
シートには一台ずつＴＶが付き、新聞や雑誌のサービスもある。
毛布をかぶって熟睡している人も少なくなかった。
「朝仕事を終えて、すぐにここに来て一眠り、それからゆっくりサウナに入って、マッサージを受けると天国の心地よ」と話している女性の声が耳に入った。

なるほど、そんな使い方もされているのか。

宿泊のための「カプセルホテル」を目当てに予約した場所だったが、
実際には、エステやボディケアがメインで、附属としてカプセルホテルがあるのだった。

地下１階、地上５階のビルは、女性と男性の専用フロアーに別れ、レセプションと飲食部門が男女共有スペースとなっている。
カプセルホテルの宿泊者は、スパ・サウナや休憩サロンが無料で利用できる。

カプセルルームに入らずに、休憩サロンで朝まで眠る人もいるようだった。

○spa
　ロウリュウ式サウナ、塩サウナ、ラドン温泉、美人の湯、冷水バス
○Rest
　ヒーリング ルーム、レストルーム
○Beauty
　エステティック、ネイルケア、あかすり
○Health
　スパ・サウナ、ボディケア、フットケア、ハワイアンロミロミ
　英国式リフレクソロジー、タイ古式マッサージ、ソフト整体、岩盤浴
○Food
　和ダイニング、カフェ

入館した後は、キャッシュレス（ロッカーの鍵番号を見せて利用）で飲食まで利用し、チェックアウト時に一括清算という手軽さもいい。



昼過ぎに入館してから、サウナとスパに入り、サービスドリンクで一息。
休憩サロンのリクライニングシートで新聞を読んだあと、身支度を整え会合に出かけた。
夜戻ってからは、じっくりゆっくりとスパと岩盤浴で体を温め、サービスの生ビールで喉を潤すと至福の心地。
そして、いよいよ緊張のカプセルルーム体験。



カプセルルームは、入ってみると予想外に広かった。
海外のホステルで何度か利用したドミトリー（共同部屋）の二段ベッドよりずっと心地よい。
中学生の頃、無理して与えてもらった４畳半の物置兼用勉強部屋でタンスに囲まれて眠っていたときのことが何故か思い出された。

次回から定宿にしよう。