見果てぬ夢

様々な土地をゆっくりと歩き、そこに暮らす人たちに出会い、風景の中に立てば、何か見えてくるものがあるかもしれない。

女性の美意識

2007-05-25 22:26:53 | 旅の風景
ベトナム・ホーチミン市。
7年前に来た時は、ひらひらと風になびくアオザイを着た素敵な女性が街を華やかせていたが、今、アオザイを着た女性を見るのは、学校と一部オフィスの中だけになってしまっていた。
ネパールでも、同様に、驚くほどジーンズ姿の女性が増えていた。ひとつ、またひとつとその国々から民族服が消えていくのはどこか寂しい。
ネパールのクルタ・スルワル(パンジャビ・ドレス)もベトナムのアオザイも、着易く動き易くドレッシーで、私は日本でも愛用していた。

といって、民族服を脱ぎ捨てる変化と女性の美意識の変化とは相反しない。街にあふれるスクーターや自転車に跨る女性たちは、強い日差しから肌を守ることに躊躇ぜず、強盗かストーカーと見紛うばかりの井出達で街を行き交う。
長いパンツ+長い手袋+帽子+サングラス+覆面マスク=完全防備だ。


「紫外線でしみができるのは耐えられない。白い肌が理想」と彼女たちは異口同音に言う。

あまりの暑さに脚と腕をむき出しにして歩いている己を省みる。
女を捨てたわけじゃない。でも、湿度85%、気温35度のこの蒸し暑さの中で身を覆い尽くす試練に耐える彼女たちが、別の星の生き物に思えてくる。
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2 コメント

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はたふくべ (badboy)
2007-05-28 21:24:21
30年程前に秋田(由利郡:山形県境の山の中)にいたことがありますが、農作業などする時に女性は黒布の覆面をしていて、目だけを出していました。これは、庄内・由利地方の風俗であり、庄内では「はんこたんな」由利では「はたふくべ」というそうです。
日照が不足気味の庄内地方、秋田地方は色白の美人の産地で有名ですが、弱い日射しであっても肌を晒したくないために黒ずくめになって遮光に努めているのでした。
せっかくの美人が台無しにならないようにワインさんも頑張ってください(*^_^*)
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日焼けとしみ (ワイン)
2007-05-29 13:28:02
badboyさん、そうでした。「知り合いは誰も居ない」などという怠惰な気持ちを捨て、心身ともに磨きながら旅を続けたいと思います(^^)ありがとうございます。
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