ライバルは島耕作?何も専務の奮闘記

ファミリービジネスを担う?ボンボン育ちの何も専務・・・ライバルであったはずの島耕作はとっくに社長->会長->相談役・・・

公共事業が高コストの理由(その2)

2008年03月17日 | お仕事


この写真を良く見ていただきたい。



道路の真ん中に聳え立つ小高い山。
他の部分は削られてまっ平らになっているのに、何故かこの部分だけ削り残されている。
何故?

その答えは『コスト縮減』。

工事が開始された4年前は、第二東名(新東名)高速道路は全線片側3車線で整備される予定であった。
ところが、例の猪瀬氏が道路行政に噛み付いたため、何が何でもコスト縮減ということが発注者の至上命題となってしまった。
片側3車線のフル規格で道路を造っていては、完成までに要する期間が長すぎてしまい、当然のことながら開通までは通行料収入も得ることができない。
それなら暫定2車線で開通させようということになり、工事途中で道路の形が変わってしまったのだ。

確かに一時的には工事そのものの量が減るため、コスト縮減に直結する。
しかしながら、土を削り残すためには、

1.法面の整形が必要となる。
2.風化による崩壊を防ぐため、ネットや植生による養生が必要となる。

といった直接費用のほかに、供用後片側2車線から3車線に変更する際には、仮設工事費を中心とした莫大な費用が発生する上、作業員に対する安全面での問題も大きくのしかかる(毎年のように東名の集中工事で、尊い作業員の命が失われている)。

目先の批判をかわすために行った小手先のコスト縮減が、後年度の大きな負担に直結するのだ。

相変わらず国会では、道路特定財源が野党から目の敵にされ、道路行政を担う人達は気が休まる間もない。
道路特定財源の慰安旅行への流用などは勿の論外であるが、純粋な道路整備のスピードが落ちてしまうことは、整備の遅れにより発生する機会損失等が計り知れないものとなってしまうであろう。
公共工事の高コスト体質は、こんなところにも転がっている
やってられませんな・・・


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2 コメント

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そんなところにも (ざっちゅう)
2008-03-18 08:57:00
影響が出ているんですね。

ある程度完成しているところで設計変更をすると
かえってコストがかかることが多いですよね。

国も現状を把握して目先のことだけを考えずに
もっと先のことまで考えてもらいたいものですね。
返信する
とにかく (ま→くん)
2008-03-18 13:03:26
つながって、供用されてこそ道路。
工事をすることが目的ではありません。
あっかんまっかんのみなさんが、気持ちよく走ることが出来る道を造っていきたいものです。
返信する

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