今回は明治神宮大会・高校の部のベストナインを考えた。選考基準は大学の部と同様に「プロ好みがするかどうか」。この高校の部は新チーム結成間もないこともあり成熟度はいまいち。その中で目立ったのが遊撃手だ。
仙台育英の3番平沢大河は走攻守すべての面が高レベルで、東海大菅生の4番江藤勇治(2年・右左・175/65)はイチローばりの前重心での好打と好守、敦賀気比の3番林中勇輝(1年・右右・178/66)は浅い縦スイングで捉えた打球の強さが1年生とは思えない迫力だった。この3人の中で選んだのが平沢。三塁打のときの三塁到達が11.25秒と別格で、決勝戦で見せた2つの好守も江藤、林中を上回る。全国的に見てもこれだけの選手は少ないだろう。
一塁は浦和学院の4番山崎滉太が打球の強さで抜きん出た存在。ただ、私用で見られなかった天理には近畿大会で魅了された坂口漠弥(2年・右右・185/90)がいて、さらに3番舩曳海も全国レベル。一塁は山崎で仕方ないが、外野の一角には舩曳を選出したい。外野の残り2ポジションはともに投手兼任の勝俣翔貴と平沼翔太を選んだ。
投手は優勝投手の佐藤世那以外では平沼くらいしか候補がいなかった。故障上がりで大会数日前までノースローだった平沼では勝負にならず、佐藤を順当に選出。要望はヒジを使えないアーム式と、右腕が深く背中のほうまで入るテークバックの矯正。強い腕の振りが今のままのフォームでは仇になる。
<高校の部・ベストナイン>
[捕]郡司裕也(仙台育英2年・右右・180/76)
[一]山崎滉太(浦和学院2年・右右・182/85)
[二]臺 浩卓(浦和学院2年・右左・170/72)
[三]諏訪賢吉(浦和学院1年・右左・175/73)
[遊]平沢大河(仙台育英2年・右左・176/71)
[外]勝俣翔貴(東海大菅生2年・右左・180/78)
[外]舩曳 海(天理2年・右左・182/72)
[外]平沼翔太(敦賀気比2年・右左・178/75)
[投]佐藤世那(仙台育英2年・右右・180/76)