ロケット発射!って、それ北野映画じゃ・・・
ジャ・ジャンクー監督がヴェネチア国際映画祭で金獅子賞を取った作品ということで、かなり期待していたのです。するとオープニングロゴにオフィス北野の文字が・・・すぐさま同監督の『世界』でやられてしまったことを思い出してしまいました。こうなったら眠気との戦いです。
世界第三位の中国の長江、万里の長城以来とも言われる一大国家事業である三峡ダムプロジェクト。最終的な水深が150メートルという表示板もあり、その巨大さも推し量れる。水没してしまう集落を取り壊す作業も大がかりだし、ダム湖には大きな客船なども行きかうほど。立ち退かなくてはならない人民の悲哀については、『水没の前に』というドキュメンタリー映画で確認済でしたが、今作は別れた妻子を捜す男ハン・サンミンと、同じように音信不通の夫を捜す女シェン・ホンのドラマとなっています。
たばこ、酒、茶、アメという4つの章立てとなっていて、市井の人々の素朴な様子が映し出される。しかし、ストーリーが単純な割に主人公2人の心理描写よりも、巨大事業の挟間で生きている人間描写が中心となっていて、どちらかというと客観的に見た中国の哀愁を淡々と描いているかのような・・・。捜すという行為そのもので人生にケジメをつける2人には、それまでの生活がわからないので感情移入も出来なかった。16年という長い期間の意味するところもわからないまま・・・
印象的なのは各章の終りに、建物がロケットになって飛び立つシーンとか、ビルが爆破で壊されるシーンだとか、背景になぜか高所で綱渡りする人がいるとか、意味深ながらも意味不明な絵が不可解さを増長してくれる。危険な作業で労働者が死んでしまう映像や会話には国家と人間との関係の哀しさと働く男のたくましさも感じられるけど、それがテーマではなさそうだし、なくなってしまう地域への郷愁を感じるよりは眠気との戦いになんとか耐えたという満足感しか残らなかった・・・
★★・・・
ジャ・ジャンクー監督がヴェネチア国際映画祭で金獅子賞を取った作品ということで、かなり期待していたのです。するとオープニングロゴにオフィス北野の文字が・・・すぐさま同監督の『世界』でやられてしまったことを思い出してしまいました。こうなったら眠気との戦いです。
世界第三位の中国の長江、万里の長城以来とも言われる一大国家事業である三峡ダムプロジェクト。最終的な水深が150メートルという表示板もあり、その巨大さも推し量れる。水没してしまう集落を取り壊す作業も大がかりだし、ダム湖には大きな客船なども行きかうほど。立ち退かなくてはならない人民の悲哀については、『水没の前に』というドキュメンタリー映画で確認済でしたが、今作は別れた妻子を捜す男ハン・サンミンと、同じように音信不通の夫を捜す女シェン・ホンのドラマとなっています。
たばこ、酒、茶、アメという4つの章立てとなっていて、市井の人々の素朴な様子が映し出される。しかし、ストーリーが単純な割に主人公2人の心理描写よりも、巨大事業の挟間で生きている人間描写が中心となっていて、どちらかというと客観的に見た中国の哀愁を淡々と描いているかのような・・・。捜すという行為そのもので人生にケジメをつける2人には、それまでの生活がわからないので感情移入も出来なかった。16年という長い期間の意味するところもわからないまま・・・
印象的なのは各章の終りに、建物がロケットになって飛び立つシーンとか、ビルが爆破で壊されるシーンだとか、背景になぜか高所で綱渡りする人がいるとか、意味深ながらも意味不明な絵が不可解さを増長してくれる。危険な作業で労働者が死んでしまう映像や会話には国家と人間との関係の哀しさと働く男のたくましさも感じられるけど、それがテーマではなさそうだし、なくなってしまう地域への郷愁を感じるよりは眠気との戦いになんとか耐えたという満足感しか残らなかった・・・
★★・・・
私もどんだけ眠くなるだろうかと心配したのですが、案外大丈夫でした。
役者さんじゃない人たち(?)にとっても味がありました。
ロケットのように発射していったビル。
あのビルは最初からデザイン重視っぽくて変な雰囲気を醸し出していましたが、いったいなんだったのでしょう?
変わりゆく中国の象徴としてあのダム建設を描いているそうですが、壮大な美しい風景にオブジェのように立つビルが、監督からしてみればえらい邪魔だったそうで、あんなものいらない!という監督の願いだそうです。(←受け売り)
かなり期待感が募ったのですが…。
とにかく
>建物がロケットになって飛び立つシーン
には思わずのけぞってしまいましたが、こんなことをメインで
語ってしまうところが悲しくもありました。
すいません・・・
目が疲れてしまっていたので、見逃してるシーンもあるのかも・・・でも寝なかった(汗)
ああいう変なデザインの建物があったってことなんでしょうね。八ちゃん様のコメントにある通りなんだと思います。
役者以外のエキストラを堂々と使えるところが素敵ですよね~昔の小津安二郎なんてのもそうだったらしいですけど。
>八ちゃん様
あのデザインのビルだって、水没してしまえば消えてしまうのにね~すぐにでも消し去りたかったというか、変わる前の中国を残しておきたかったのかもしれませんね。
やっぱり皆さん、のけぞりますよね(笑)
>nikidasu様
そうですよね!
せめてあのまま続いてくれれば・・・
同じ場所の同じテーマのドキュメンタリー作品があるだけに、どこかに芸術性を持たせたかったのでしょうけど、インパクトありすぎましたよね。
この監督、やっぱり苦手かも・・・
中国数千年の悠久な流れに対抗するためには、眠気もひとつの武器かも(笑)
中国数千年の歴史。長すぎて眠くなるのは当然なのかなぁ。激動の時代をもっと見たいです!