エルビス(ガエル・ガルシア・ベルナル)の選んだ仕事がピザの宅配でよかった・・・ハンバーガー屋だとバーガーキングになってしまうもん。
これは凄まじい復讐劇。いや、どこから復讐を思い立ったのかよくわからない映画なのです。独り身のエルビスは海軍を除隊した後、亡き母から聞かされていた父親に会うためテキサスの地を訪れるのですが、牧師となって新しい幸福な家庭を築いていた父親デビッド(ウィリアム・ハート)からは拒絶され、家族に近寄るなと釘をさされる。彼にとっては異母兄妹となる娘マレリー(ペル・ジェームズ)に一目惚れ(?)し、急速に接近し誘惑するのです。
この近親相姦ネタにしても、ほんとに惚れたから(もしくはやりたかった)近づいたのか、復讐のために近づいたのかはガエル君の表情からは読み取りにくい。無表情で恋愛や殺人をやりのけてしまう往年のアラン・ドロンさえ彷彿させるガエル君なのです。舞台となる地はテキサスの小さな町。父親のデビッドは牧師であるから、キリスト教でもプロテスタント。ブッシュの出身地であることからキリスト教原理主義であり、妊娠中絶には絶対反対の立場をとっているものと想像できるし、ひょっとすると、ブッシュ批判の映画であるとも思えるくらいです。とにかく16歳の女子高生を妊娠させることが主人公にとっては大きな復讐の一歩だったのです。
理解し難いところとして、牧師一家はアーチェリーで鹿狩りをして残酷にさばいてしまう描写もあるし、対する主人公も残酷な殺人を犯してしまうこと。善悪の区別をはっきりさせない映画であるともとれるし、世の中いい人がどこにもいないといった厭世主義的な映画とも思えるのです。家族の崩壊と再生を描いた温かい映画がある一方で、この映画のように一旦絆が失われたら取り返しのつかないことにもなるという教訓なのかもしれないが・・・
『リトル・ミス・サンシャイン』でも名演技だったポール・ダノ君はバンドで活躍したり弾き語りをしたりして、歌でも大活躍でした。が、歌詞はキリスト教的で説教臭い内容。ダーウィンの進化論には猛反対という演説もしていたし、やっぱりキリスト教批判の映画なのかな・・
★★★・・
これは凄まじい復讐劇。いや、どこから復讐を思い立ったのかよくわからない映画なのです。独り身のエルビスは海軍を除隊した後、亡き母から聞かされていた父親に会うためテキサスの地を訪れるのですが、牧師となって新しい幸福な家庭を築いていた父親デビッド(ウィリアム・ハート)からは拒絶され、家族に近寄るなと釘をさされる。彼にとっては異母兄妹となる娘マレリー(ペル・ジェームズ)に一目惚れ(?)し、急速に接近し誘惑するのです。
この近親相姦ネタにしても、ほんとに惚れたから(もしくはやりたかった)近づいたのか、復讐のために近づいたのかはガエル君の表情からは読み取りにくい。無表情で恋愛や殺人をやりのけてしまう往年のアラン・ドロンさえ彷彿させるガエル君なのです。舞台となる地はテキサスの小さな町。父親のデビッドは牧師であるから、キリスト教でもプロテスタント。ブッシュの出身地であることからキリスト教原理主義であり、妊娠中絶には絶対反対の立場をとっているものと想像できるし、ひょっとすると、ブッシュ批判の映画であるとも思えるくらいです。とにかく16歳の女子高生を妊娠させることが主人公にとっては大きな復讐の一歩だったのです。
理解し難いところとして、牧師一家はアーチェリーで鹿狩りをして残酷にさばいてしまう描写もあるし、対する主人公も残酷な殺人を犯してしまうこと。善悪の区別をはっきりさせない映画であるともとれるし、世の中いい人がどこにもいないといった厭世主義的な映画とも思えるのです。家族の崩壊と再生を描いた温かい映画がある一方で、この映画のように一旦絆が失われたら取り返しのつかないことにもなるという教訓なのかもしれないが・・・
『リトル・ミス・サンシャイン』でも名演技だったポール・ダノ君はバンドで活躍したり弾き語りをしたりして、歌でも大活躍でした。が、歌詞はキリスト教的で説教臭い内容。ダーウィンの進化論には猛反対という演説もしていたし、やっぱりキリスト教批判の映画なのかな・・
★★★・・
アカデミー賞でプレゼンターをしてましたが、
一緒に出てきたエヴァ・グリーンと並んで立つと、
捕らわれた宇宙人みたいでなんだか愛おしかったです。
海兵隊のセーラー服をきて、ピっと立つ姿を見ると、
なんだかやたらオモチャのような可愛さがあって、
素敵です、ガエルくん。
バベル、早く観たいです。
ガエル君の淡々とした復讐劇、ある意味かなり怖かったです。
あんな可愛い顔して、何も考えてないような顔して・・・
お兄ちゃんを殺めた事より妹を妊娠させたことが残酷。
あんな復讐を思いつく程、描かれていない部分の彼の人生が悲惨だったのかな・・って
想像してしまいます。
元々ガエルファンだけど、やっぱり上手い!と再認識できた作品でした♪
俺も驚きました。
エヴァ・グリーンが長身すぎたのかな?「捕らわれた宇宙人」て表現、なかなか素敵ですよね(笑)
映画でも除隊するときに上官と並んだカットでよくわかりましたけど。
この映画では無表情の彼がいいですよね~『モーターサイクル~』なんかとは大違いでした!
>non様
ガエル君がやるからこそ怖いのでしょうね~
映画でも、復讐心に燃えて行動するというよりも何も考えないで本能的に復讐したのでしょうか・・・
前半、ピザの配達途中に寄った湖が偶然見つけたものなのか、探し当てたものなのか・・・ここの表情すら読めませんでした。
軍隊の3年間も人間的な扱いを受けてなかったのかもしれませんね。
バーガーキングには笑いました!冒頭の一行はいつも楽しみです♪
ピザはいつも水平に保つ・・・etc。きちんとしていた様がとっても奇妙に見えました。
エルビスの心情をよむのはとっても難しくて、私はむしろ父親家族の方がもっと奇妙に見えちゃったりしました。エルビスだけが怖いんじゃないなあ…と。
ピザの仕事は真面目にやってましたもんね~こういった真面目さが、犯罪をおかしたときに「真面目な人でしたよ」などと言われるんだろうけど・・・
牧師家族も異様でした。
こうやって善悪をはっきりさせないのも上手い手法だと思いましたけど、やっぱり娘マレリーだけは可哀想っしょ。
復讐が目的にしても、主人公の感情も描かれてないし、
私もこれは宗教批判の映画なのか?とも思ったり、、。
ガエルくん目的で行った、バチが当たったんでしょうかね、、、へへへ、、、。
そうなっちゃいますよね~
終始無表情である好青年でもキレることがある!とでも言いたいような・・・
俺もキリスト教批判というテーマがあったような気がするのですが、どうなんでしょうね~
ガエル君も色んな役にチャレンジして、今後も楽しみですよ・・・男から見ても。
この映画、ちょっと怖かったです。
「いい人」の牧師家族の偽善っぽさも怖かったし、学校のカリキュラムまで変えようと意見してるところも驚きました。でも、パンフレットによると、こういう宗派(?)も「インテリジェント・デザイン」と言って、本当に存在するんだそうです。
なんでも、聖書の教えの「神」を「偉大な知性」に置き換えることによって、キリスト教以外の人々も取り込んだ学問として成立させよう、というものらしいです。
しかし、最初に妹に声をかけたときは妹って知らなかったのかなぁ、ともとれるし、本当に皆さんがおっしゃってるように、ガエル君の表情からは何を考えてるのかわからないところがありましたね。
しっかし、私、本当に怖かったです。母とふたり、放っておかれた上に、むげにされたからって、ここまでやらなきゃいけないものですか?月並みですが、ちょっと受け入れ難いものがありました。
まぁ、彼は少し前の映画でも罪深い牧師でしたからね、そんなものだと思っているのかもしれません。
怖かったですよね~
まぁ、俺はどちらかというとガエル君サイドに立って観てたので、最初のうちは共感さえしたのですが、最後には全くわからなくなってしまいました。まぁ、精神的にもおかしくなっていったのでしょう・・・
そうですかぁ、インテリジェント・デザインですか。
基本的なキリスト教の知識があれば受け入れられそうなので、それもちょっと怖いですね・・・
ダーウィンの進化論を徹底的に攻撃するところなんて、ゾッとしましたですよ。
娘も兄の死を知らされたときからの心理変化もおかしいし、最後の殺人もねぇ・・・
でも、因果関係もはっきりしてるし、無差別殺人のホラー映画とも違うと思えば・・・それほど怖くなかったかな。「罪の王」などと単純な言葉じゃ解釈するのも難しかったし・・・
ガエル君は私もファンです。バベル、恋愛睡眠のすすめ等、楽しみです。