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ドレスデン、運命の日

2007-08-31 01:21:28 | 映画2007
 エルベ川って、「エルベの誓い」の川ですよね?(汗)

 文化的にも歴史的にみても平和の象徴があちこちに見受けられるような美しい街並。その文化都市が第二次世界大戦末期に連合軍からの大空襲に遭う。東京大空襲ほどの無差別攻撃、長い時間枠を活かして、降り注ぐ爆弾、破壊される建物、見ていても息が苦しくなってしまうほどのクライマックスシーンは圧巻でした。

 日本人ならば、自国が原爆や空襲に遭う映画を観ると心が痛み感動し、平和への願いを心に誓うものなのですが、この映画に関してはそうした感動が生まれませんでした。どこが良くなかったのでしょう?映像・音響面では満足できるのに、登場人物に感情移入がしにくかったり、主要人物が死ななかったせいかもしれません。

 基本的には戦争を舞台としたラブストーリー。主人公の看護婦アンナの父親がモルヒネの横流しや、今ある病院を捨てようとする醜い人間模様。それに医者としての責任感をもテーマとしていたため、全体像がぼやけてしまいました。また、アンナの友人でもあるユダヤ人の夫を持つマリアの描写も弱すぎたこともあったのでしょう。普通の映画ファンならば、容易に想像できるユダヤ人収容所や毒ガス室送りなど、迫害されるユダヤ人の描写が弱いのです。さらに、アンナが婚約者から逃げるようにイギリス兵の愛に走る過程も中途半端すぎたのが原因か・・・

 感動は生まれなかったものの、あまり知られてない史実を勉強させてもらったし、戦争の被害に遭うのはいつも一般市民であることも再確認できたように思う。命の尊さ、特に、男二人の小さな命に対するそれぞれの思いが対照的に描かれていたし、医療従事者の主人公の敵味方の隔たりがない博愛の精神も感じられた。やっぱりテーマを詰め込み過ぎだったのでしょうかね・・・

★★★・・

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