木曜日の10時から13時はハッピータイムです。
殺人を犯した死刑囚と、彼に対して面会という奉仕活動をする自殺願望の女性のお話。観客の様子をみると、男性客のほうがより多く泣いていたような・・・死刑囚カン・ドンウォンの境遇に共感できる映画です。
死刑囚の描いた映画では、ラース・フォン・トリアーの『ダンサー・イン・ザ・ダーク』が最も強烈だったように思う。最近では『カポーティ』『白バラの祈り』『ライフ・オブ・デビッド・ゲイル』などと、色んな系統の死刑囚映画があるようです。昔の映画でいえばロバート・ワイズの『私は死にたくない』(58)を筆頭に、冤罪事件についてのものや、ミステリーやサスペンスに分類される作品が多いように思われる。また、日本では何度もリメイクされている『私は貝になりたい』などがあり、命の尊厳にかかわることなので全体的に名作が多いのも事実。この『私たちの幸せの時間』はむしろ『デッドマン・ウォーキング』に近いのかもしれません。
【ネタバレ気味】
さすがにラストではカン・ドンウォンの迫真の演技によって“死の恐怖”も感じられるのですが、どちらかといえば厭世的で、死にたいと思ってる主人公。世の中に対する不満や彼自身のメッセージが伝わってこないのです。悔い改めることによって償っても死んだ人は戻ってこない。むしろ宗教的なテーマが強く感じられました。
物語として、大きく変化するのは、むしろ面会の相手であるムン・ユジュン(イ・ナヨン)の方。彼女自身が15歳のときに経験した辛い過去を死刑囚に告白し、痛みを分かち合える仲となる過程に心揺さぶられるのです。自殺などという馬鹿げた行為を反省し、酷い仕打ちをした者を赦すまでにいたる。ひとりの人間を生かすことができたという点では、死刑囚ユンスの存在も有意義なものだったと言えるのではないでしょうか。
他人の痛みをわかること、“赦す”という行為など、今日的なテーマを織り交ぜ、死刑囚と自殺願望の女の気持ちがよく伝わってくる映画でした。しかし、命の尊厳や、生きることの大切さという観点でいくと、それほど感銘を受けなかったというのが本音です。むしろ、被害者遺族がユンスに面会したシーンのほうが感動的でした。ここでは泣けたのに・・・
★★★・・
殺人を犯した死刑囚と、彼に対して面会という奉仕活動をする自殺願望の女性のお話。観客の様子をみると、男性客のほうがより多く泣いていたような・・・死刑囚カン・ドンウォンの境遇に共感できる映画です。
死刑囚の描いた映画では、ラース・フォン・トリアーの『ダンサー・イン・ザ・ダーク』が最も強烈だったように思う。最近では『カポーティ』『白バラの祈り』『ライフ・オブ・デビッド・ゲイル』などと、色んな系統の死刑囚映画があるようです。昔の映画でいえばロバート・ワイズの『私は死にたくない』(58)を筆頭に、冤罪事件についてのものや、ミステリーやサスペンスに分類される作品が多いように思われる。また、日本では何度もリメイクされている『私は貝になりたい』などがあり、命の尊厳にかかわることなので全体的に名作が多いのも事実。この『私たちの幸せの時間』はむしろ『デッドマン・ウォーキング』に近いのかもしれません。
【ネタバレ気味】
さすがにラストではカン・ドンウォンの迫真の演技によって“死の恐怖”も感じられるのですが、どちらかといえば厭世的で、死にたいと思ってる主人公。世の中に対する不満や彼自身のメッセージが伝わってこないのです。悔い改めることによって償っても死んだ人は戻ってこない。むしろ宗教的なテーマが強く感じられました。
物語として、大きく変化するのは、むしろ面会の相手であるムン・ユジュン(イ・ナヨン)の方。彼女自身が15歳のときに経験した辛い過去を死刑囚に告白し、痛みを分かち合える仲となる過程に心揺さぶられるのです。自殺などという馬鹿げた行為を反省し、酷い仕打ちをした者を赦すまでにいたる。ひとりの人間を生かすことができたという点では、死刑囚ユンスの存在も有意義なものだったと言えるのではないでしょうか。
他人の痛みをわかること、“赦す”という行為など、今日的なテーマを織り交ぜ、死刑囚と自殺願望の女の気持ちがよく伝わってくる映画でした。しかし、命の尊厳や、生きることの大切さという観点でいくと、それほど感銘を受けなかったというのが本音です。むしろ、被害者遺族がユンスに面会したシーンのほうが感動的でした。ここでは泣けたのに・・・
★★★・・
自殺願望は母親への復讐なのか?
死刑囚は冤罪だったのか?
友人は何故刑務所にいるんだ?
父親は何故死んだんだ?
人物設定がよくわからなかった。
前半台詞が多い割りに説明不足で、テンポも悪く馴染めませんでした。
死刑執行シーンだけはどきどきしましたが、全体的にありえないだろうという設定と「東海」「独島」とか気になる言葉になえちゃいました。
人が人を赦すということはどんな心境だろうかと思いました。
・何故孤児院に戻らなかったのか?
戻ったところで虐待されるとか、常識になってるのかもしれませんよね。俺も思いました。
・自殺願望は母親への復讐なのか?
自殺は15歳の事件が原因でしょうけど、母親へのあてつけかもしれません。憎いのは母親の方!って言ってましたもんね。
・死刑囚は冤罪だったのか?
実際に殺したのは一人だし、多分死刑にはならない。でも、罪を被っちゃったんですよね・・・死にたいから。
・友人は何故刑務所にいるんだ?
相当なワルだったようだし、別件の窃盗とかででも捕まったんでしょう・・・想像ですが。
・父親は何故死んだんだ?
知りません・・・
今までの死刑囚映画を少し挙げてみたんですけど、それらの作品をかなり真似してますね。違うのは自殺願望の女性ってところくらい。
「愛国歌」って韓国の国歌ですもんね。日本の死刑囚映画で「君が代」を歌われると・・・もっとなえたりして。
更に、冒頭から、別の期待も!シスターモニカ役の女優サン!彼女は金持ちの高慢チキで意地悪なマダム役が多い方(注・名女優)なので、イメチェン?niceな役?『スリパーズ』のデニーロみたいにクライマックスに絡む?と変な期待。
目が印象的な美男美女カン・ドンウォンさんイ・ナヨンさんにも期待。
しかし・・私も脚本家も監督も欲張りすぎました。
【やさしい時間】だけに絞ればよかった。
死を望む二人が生きたいと思うようになる。
その心理変化だけで十分難しいお題。
赦しは更に難しい。
名演ですが・・全て中途半端な印象でした。
どこのサイトだったか、かなり評価が高いところがありました。
死刑囚なのか面会者のほうなのか、視点という問題のせいでぼやけてしまったかもしれませんよね。
なんだか、記憶に残らない映画だったような・・・