ありえない、わからない、おもしろい・・・
TVシリーズは未見のままでしたが、土曜プレミアム『ガリレオΦ(エピソードゼロ)』を何気なく見て、「おもしろい!」と思い立って映画館へと直行しました。原作者東野圭吾もそうですが、主人公である“ガリレオ”こと湯川学の理系頭脳のユニークさに惹かれてしまったためです。そして、バットマンの名をタイトルから外した『ダークナイト』のように、ガリレオの名を外したタイトルに期待も抱いていました。
反面、不安といえば素人を煙に巻くような難解な兵器なんかが出てくるんじゃないかと予告編のシーンがあるんじゃないかと・・・しかし、それは冒頭だけ。むしろ物理学的なトリック解明なんてのは一切なく、重厚な論理思考で人間ドラマを探るような内容でした。こうなってくるとTVシリーズも見たくなったきましたけど、各タイトルだけから想像すると『怪奇大作戦』みたいだ・・・
湯川学(福山雅治)が主人公であることは間違いないけど、本作では湯川とは学生時代の友人でもある数学の天才・石神(堤真一)と花岡靖子(松雪泰子)が中心になっています。殺人事件をきっかけに石神の所在を知り旧交を温めるシーンが印象的で、学者肌の二人が酒を飲んでも学問を語るところがいい。四色問題も気になるところですが、「仮説、実証、真実」をとる物理学と頭の中で展開する数学という方法論の違いも興味深い。
東野圭吾が悲願の直木賞を受賞した小説ですが、「本格ミステリ・ベスト10」で1位を獲得したことに「本格推理小説ではない」といった論争も起こったりしていて、ミステリのジャンル分けにも興味が出てきました。調べてみると、観客・読者には最初から犯人がわかっていることから“倒叙”と呼ばれる手法であり、アリバイ崩しの謎解きを加味したものと言えるのかもしれません。そして、「幾何と思わせて・・・」といった台詞通りのコペルニクス的発想の転換!そんなのガリレオしかわかんない。
いやはや、泣かされました。終始暗い表情の堤真一に感情移入してしまいました。押入れに見えたコタツのコードから最後の手段は想像できたんですけど、ストーカーに思わせる行為やどこまでが真意なのか掴みづらかった。最初は高校教師なんだから安泰だろ!と羨ましく思ってしまったことを反省してしまいました・・・純粋に数学が好きだったからこそ思いつめてたこともわかり、“献身”という言葉も重くのしかかってくるのです。堤、松雪の演技は最高でした・・・
★★★★・
TVシリーズは未見のままでしたが、土曜プレミアム『ガリレオΦ(エピソードゼロ)』を何気なく見て、「おもしろい!」と思い立って映画館へと直行しました。原作者東野圭吾もそうですが、主人公である“ガリレオ”こと湯川学の理系頭脳のユニークさに惹かれてしまったためです。そして、バットマンの名をタイトルから外した『ダークナイト』のように、ガリレオの名を外したタイトルに期待も抱いていました。
反面、不安といえば素人を煙に巻くような難解な兵器なんかが出てくるんじゃないかと予告編のシーンがあるんじゃないかと・・・しかし、それは冒頭だけ。むしろ物理学的なトリック解明なんてのは一切なく、重厚な論理思考で人間ドラマを探るような内容でした。こうなってくるとTVシリーズも見たくなったきましたけど、各タイトルだけから想像すると『怪奇大作戦』みたいだ・・・
湯川学(福山雅治)が主人公であることは間違いないけど、本作では湯川とは学生時代の友人でもある数学の天才・石神(堤真一)と花岡靖子(松雪泰子)が中心になっています。殺人事件をきっかけに石神の所在を知り旧交を温めるシーンが印象的で、学者肌の二人が酒を飲んでも学問を語るところがいい。四色問題も気になるところですが、「仮説、実証、真実」をとる物理学と頭の中で展開する数学という方法論の違いも興味深い。
東野圭吾が悲願の直木賞を受賞した小説ですが、「本格ミステリ・ベスト10」で1位を獲得したことに「本格推理小説ではない」といった論争も起こったりしていて、ミステリのジャンル分けにも興味が出てきました。調べてみると、観客・読者には最初から犯人がわかっていることから“倒叙”と呼ばれる手法であり、アリバイ崩しの謎解きを加味したものと言えるのかもしれません。そして、「幾何と思わせて・・・」といった台詞通りのコペルニクス的発想の転換!そんなのガリレオしかわかんない。
いやはや、泣かされました。終始暗い表情の堤真一に感情移入してしまいました。押入れに見えたコタツのコードから最後の手段は想像できたんですけど、ストーカーに思わせる行為やどこまでが真意なのか掴みづらかった。最初は高校教師なんだから安泰だろ!と羨ましく思ってしまったことを反省してしまいました・・・純粋に数学が好きだったからこそ思いつめてたこともわかり、“献身”という言葉も重くのしかかってくるのです。堤、松雪の演技は最高でした・・・
★★★★・
私は、原作も読みTVシリーズも観ているのですが、正直映画化には不安がありました。TVのキャストがどうもミーハーに見え、この重厚な「容疑者」を演じる事が出来るのかと思っていたからです。この原作は自分が今までに読んだ作品の中ではNO.1でした。
しかし、映画を観ると見事に裏切られました。もちろん良い方にですが。
堤真一のうますぎる演技で感情移入してしまい、最後の場面では涙が止まりませんでした。
改めて堤真一の凄さを思い知った感じです。
最初から犯人をわかった上で観ていくストーリーですが、このジャンルを問えと言えば心理推理サスペンスとなるでしょうね。犯人はわかった。問題はそのプロセスがどうやってこのアリバイを成立させその葛藤と心理戦の攻防を描くのかというのが最大の見所だと思います。
私自身ガリレオというタイトルを外したのも間違いじゃないと思うし、結局のところ周りは見たものでしか判断していないという事も大きく知ったストーリーだったと思います。
この謎を最後に解いたのはやはり愛だった。
それだけでテレビシリーズでは過去最高評価に至った次第でした。
最後の結末はある意味辛い結論になってしまいましたが・・・
感情の機微,内面の揺れ動きが伝わりました。
数学は苦手なのでちんぷんかんぷん。
でも,ストーカーとは違う大きな愛に打ちのめされました。
主題歌がぴったりで涙。。
「Φ」をみて映画館に走ったkossyさんの予想(発想)に笑っちゃいました。小さな鉄球が大爆発を起こしちゃったり、ステンレスが矢じりみたくなっちゃうのを見せ付けられると不安にもなりますよね(^^;
私は原作だけは読んでいないのですが、今度はちゃんと「東野作品」テイストで作られた映画としてとても好印象を持ちました。キャストも上手く嵌っていたと思います。
実験満載のTVシリーズは楽しいですよ。「Φ」が気に入ったのでしたらぜひに(^^)
ただし、3冊の原作本は読んでいました。
原作で感動した私もこの映画は負けずとも劣らない内容だったので、めちゃよかったです。
って・・・めちゃ普通の感想(爆)
原作を揃えたにも関わらず、いまだ未見。
この映画も原作封印のまま挑みましたが正解だったと思っています。
それにしても、こんなに辛く切ない映画も久し振りです。。。
堤真一が大好きなので、仕方なく見に行ったのですが
(テレビシリーズは個人的にイマイチだったので)
あまりにも凄い迫力の作風に圧倒されてしまいました。
フジっぽくない・・・(こら)
堤さん、福山君をくってましたね~
確かに。
フツーだったら
あのメロディ流して数式書き出すもん。(爆)
今回の話ってのは
湯川がもう金輪際捜査協力なんかしねーぞ
というくらい
心に痛手を負うお話ですので
ドラマ版の派手で軽いノリとは
一線を画した映画版ガリレオになったかと
思います。
でもやっぱり今回は
堤さんと松雪さんの演技力に
みなさんびっくり~でしょうね。
やっぱし役者ってキャラ設定で
こんだけ演じ分けられるもんなんやと・・・。
スズキオートやDMCの鬼社長と
こんなにも違うとは・・・(笑)
最近「名演技」という言い方が少なくなったと思い使わせて頂きました。
助演(主演か?)男優賞間違いなし。
松雪も良し!
原作未読、TV版「ガリレオ」シリーズ未見の方は,
DVDで最初の数話を見てからの鑑賞をお勧めします。
その方がレギュラー陣の関係が良く分かって良いのではないのかと。
原作を読んだ後で観た映画でここまで満足出来たのは
はじめてかも。。。
原作のラストの方にある靖子が石神の手紙を読んで思う
「石神のあの無表情の下には、常人には底知れぬほどの愛情が潜んでいたのだ。」
を堤真一は見事に演じてましたよね!