日テレにチェックメイトをかけたテレビ朝日?
これもまたTVシリーズの劇場版ということで、期待も全くしていませんでした。TVドラマをちょっとだけ豪華にした程度だろうと・・・。ところが、この劇場版が選んだ題材と、西田敏行のいい演技によって泣かされてしまった。忘れてはならない、あのバッシング。日本国民は一体どうしたんだろう?と悩んでしまった事件を思い出さずにはいられませんでした。そして、“この映画はフィクションです”というエンディング後の言葉がまた痛烈だ。
いつものごとくTVドラマ版は一度も見たことがないのですが、映画に感動した割には改めて見たいとも思えませんでした。 杉下右京(水谷豊)と亀山薫(寺脇康文)のコンビとか、サスペンスや推理の部分もそれなりに面白いけど、魅力を感じるまでには至らない。それよりも犯人側の背景や動機、そして政府の誤った発表やそれを隠ぺいしようとする裏の世界をまるで社会派映画のように観客に訴えかけてくるのです。
観たいと思っているのに未だ実現できないでいる『バッシング』がどのような内容なのかは知らない。ただ、実際にバッシングを受けた本人や家族たちの内面に迫るよりは、こうして犯人側の怒りと復讐を見せるだけで自己責任論に沸いた当時を顧みることができるのかもしれません。映画では有森裕子も参加している“東京ビッグシティマラソン”で無差別テロが行われるのではないかというサスペンスがメインになるように仕向けてあり、実は・・・という展開。Sファイルの謎、チェスの棋譜、インターネットのSNSを使った有名人の死刑宣告サイト。特に書き込みに関しては、先日観た『ブラックサイト』よりも身近に感じてしまいます。
平幹二朗が小泉元首相にそっくりな風貌だったために、ますます当時の出来事を思い出すのですが、テレビ朝日が作った映画だと考えると、世論を誘導したマスコミの責任まで追及できなかったところが残念ではあります。それに木村佳乃演ずる衆議院議員が怪しげな法案を提出している割に気概のある代議士だったという違和感もあった。その点では津川雅彦演ずる政治家の性格は上手かったかも。
東京でのシティマラソンという大規模なエキストラ数といい、忘れてはならない愚行をテーマにしたことといい、映画作りの姿勢は買う。だけど、演出がイマイチだったり、細かなところに粗がありました。特に捜査陣の描き方が・・・。自分で自分をほめることなく、これからもいい映画を作ってほしいと願うばかり。まぁ、それでも満足でした。ステール・メイト!
★★★★・
これもまたTVシリーズの劇場版ということで、期待も全くしていませんでした。TVドラマをちょっとだけ豪華にした程度だろうと・・・。ところが、この劇場版が選んだ題材と、西田敏行のいい演技によって泣かされてしまった。忘れてはならない、あのバッシング。日本国民は一体どうしたんだろう?と悩んでしまった事件を思い出さずにはいられませんでした。そして、“この映画はフィクションです”というエンディング後の言葉がまた痛烈だ。
いつものごとくTVドラマ版は一度も見たことがないのですが、映画に感動した割には改めて見たいとも思えませんでした。 杉下右京(水谷豊)と亀山薫(寺脇康文)のコンビとか、サスペンスや推理の部分もそれなりに面白いけど、魅力を感じるまでには至らない。それよりも犯人側の背景や動機、そして政府の誤った発表やそれを隠ぺいしようとする裏の世界をまるで社会派映画のように観客に訴えかけてくるのです。
観たいと思っているのに未だ実現できないでいる『バッシング』がどのような内容なのかは知らない。ただ、実際にバッシングを受けた本人や家族たちの内面に迫るよりは、こうして犯人側の怒りと復讐を見せるだけで自己責任論に沸いた当時を顧みることができるのかもしれません。映画では有森裕子も参加している“東京ビッグシティマラソン”で無差別テロが行われるのではないかというサスペンスがメインになるように仕向けてあり、実は・・・という展開。Sファイルの謎、チェスの棋譜、インターネットのSNSを使った有名人の死刑宣告サイト。特に書き込みに関しては、先日観た『ブラックサイト』よりも身近に感じてしまいます。
平幹二朗が小泉元首相にそっくりな風貌だったために、ますます当時の出来事を思い出すのですが、テレビ朝日が作った映画だと考えると、世論を誘導したマスコミの責任まで追及できなかったところが残念ではあります。それに木村佳乃演ずる衆議院議員が怪しげな法案を提出している割に気概のある代議士だったという違和感もあった。その点では津川雅彦演ずる政治家の性格は上手かったかも。
東京でのシティマラソンという大規模なエキストラ数といい、忘れてはならない愚行をテーマにしたことといい、映画作りの姿勢は買う。だけど、演出がイマイチだったり、細かなところに粗がありました。特に捜査陣の描き方が・・・。自分で自分をほめることなく、これからもいい映画を作ってほしいと願うばかり。まぁ、それでも満足でした。ステール・メイト!
★★★★・
今日は紀元前1万年観マッセ~
以下、作品の本質とは関係ない事かも知れませんが。
私は、全体にブルーのフィルターが掛かったような画面にイライラしました。もっとも薄暗い時間帯、場所のシーンが多かったからでしょうが。窓からの逆光で人物が良く見えないとか・・・・・。
もう一回は、見直すつもりですが。
ぜひご覧あれ。
なかなか良かった!
TVドラマファンもそうでない方も楽しめると思います。
>zazatto様
いつもコメントをありがとうございます。
たしかに映像面では見づらい場面もありましたよね。俺としては登場人物が把握できないので、名前を呼ぶあたりとか、聞きづらい箇所もあり、困ってしまいました(汗)
そんなことも忘れ、チェスの定石とかに感心してしまいました。やっぱりストーリーが面白かったです。
>KYK様
うむ・・・さすがです。
俺なんかそのままでしか受け取っていない、騙される側の国民だったようです(笑)
おっしゃるとおり、あの記者会見によって随分評価も上がるし、政治家としては安泰になりそう・・・記者に渡した金も公金のようだったし・・・賢い女だったんですね~
ただ、水谷豊の作り出すキャラはかなり個性的だし、
寺脇さんとのコンビネーションは絶妙なので
ドラマ版はこのキャラだけでも十分楽しめる作品。
で、劇場版のほうはというと、
西田敏行さんががんばってましたね~。
事件のなぞを解く、逮捕するという
本来のストーリーより
なんでこんなことになったんだ~という
逮捕後の展開が面白かったというたら
失礼?
普通の刑事ドラマ劇場版のような展開じゃなかったところが良かったですよね。
マラソンの爆破テロをメインにした内容だとボロクソに評価していたかもしれません。
なんでこんなことになったんだろう?
自己責任論が生まれた原因も掘り起こして知りたくなったkossyです。
これとkossyさんの名前をを自分の記事に引用させて頂きました。
私は後半はダメでした。西田敏行じゃなったら途中で出たかもしれません…
引用ありがとうございました。
あの雰囲気はかなり夜神月に似てましたよね~~
まっさきに『デスノート』のことを思い出してしまいました。
後半がダメだったですかぁ・・・俺はむしろ後半がよかったです(汗)
でも、楽しめたとこもあったので決して0点じゃなかったですよ。ダークな部分も西田敏行で良かったなぁ~と思いました…
1週間前に観たんですけれど、色々あってレビューは遅くなりました。
以前は水谷さん、寺脇さん、高樹さんって日テレの「刑事貴族」で共演していましたからね(年代がわかってしまいますが・・・)。その面々がそっくりテレ朝へという感じはありますね。刑事ものはかつては日テレの得意分野だったんですけれどね。
事件については犯行手口もなかなかだったけれど、犯人逮捕後がこれほど長い演出も珍しい作品でしたね。あの事件について描いたのは驚きましたが、この結末が良かったのかな?と思うと疑問が残りました。
戦場へ行く場合は死に行く覚悟がないと行ってはいけないでしょうね。署名もしくは念書など自己責任に関する書面が必要なのかなとも思いました。