おませな坊や。
石井克人監督といえば、奇抜な発想で平凡な映画をインパクトある作品にするといったイメージがあったのですが、この映画では戦前の温泉街にピッタリのロケ地がないため5分の1のミニチュア温泉街と人物を合成するというアイデアが冴えていました。注意して観ていると、フォーカスが定まらずに人物も背景もぼやけている不自然なカットもあり、それが逆に日本人の心をくすぐるノスタルジー&ファンタジーであったりするのです。
オリジナルの『按摩と女』はもちろん未見。脚本にも手を加えず、完全コピーを目指したらしく、台詞の抑揚までいい意味での古臭さを感じさせてくれる。按摩の徳市(草なぎ剛)が東京の女に惹かれ、純粋であるがゆえに恋も成就しない様子を静かに語っているだけなのに、都会の喧噪から離れた癒しが感じられるのです。
叔父さん(堤真一)と一緒に温泉場を訪れた坊や(広田亮平)がませガキだと感じたのは、観音屋の女中(洞口依子:1965年生まれ))のことを“おねえさん”と呼んだため。それに対してヒロインであるマイコ(1985年生まれ)をいきなり“おばさん”と呼んでいたのです。いたずら好きだけど一人で釣りもする。さらには“おばさん”と親しげにする堤や草なぎには「ちぇっ」と嫉妬心にも似た少年の独占欲すら感じられる。釣った魚で気を引こうとするなんて、すでに将来女たらしになりそうな予感も・・・などと、映画の観方をかなり誤ってしまいました・・・
昨年は加瀬亮をかなり評価していたけど、今作ではオリジナルを尊重したためもあるのかもしれませんが、なぜだかノリきれてないような気がしました。彼よりも同じく按摩仲間である田中要次や森下能幸が脇ながら光っていたような・・・。映画初出演のマイコはなかなか魅力的な女性。これなら旦那が手放したくないのもわかるし、徳市が惚れるのも無理ないことかも。徳市の心の目にはどのように映っていたんだろうな。
★★★・・
石井克人監督といえば、奇抜な発想で平凡な映画をインパクトある作品にするといったイメージがあったのですが、この映画では戦前の温泉街にピッタリのロケ地がないため5分の1のミニチュア温泉街と人物を合成するというアイデアが冴えていました。注意して観ていると、フォーカスが定まらずに人物も背景もぼやけている不自然なカットもあり、それが逆に日本人の心をくすぐるノスタルジー&ファンタジーであったりするのです。
オリジナルの『按摩と女』はもちろん未見。脚本にも手を加えず、完全コピーを目指したらしく、台詞の抑揚までいい意味での古臭さを感じさせてくれる。按摩の徳市(草なぎ剛)が東京の女に惹かれ、純粋であるがゆえに恋も成就しない様子を静かに語っているだけなのに、都会の喧噪から離れた癒しが感じられるのです。
叔父さん(堤真一)と一緒に温泉場を訪れた坊や(広田亮平)がませガキだと感じたのは、観音屋の女中(洞口依子:1965年生まれ))のことを“おねえさん”と呼んだため。それに対してヒロインであるマイコ(1985年生まれ)をいきなり“おばさん”と呼んでいたのです。いたずら好きだけど一人で釣りもする。さらには“おばさん”と親しげにする堤や草なぎには「ちぇっ」と嫉妬心にも似た少年の独占欲すら感じられる。釣った魚で気を引こうとするなんて、すでに将来女たらしになりそうな予感も・・・などと、映画の観方をかなり誤ってしまいました・・・
昨年は加瀬亮をかなり評価していたけど、今作ではオリジナルを尊重したためもあるのかもしれませんが、なぜだかノリきれてないような気がしました。彼よりも同じく按摩仲間である田中要次や森下能幸が脇ながら光っていたような・・・。映画初出演のマイコはなかなか魅力的な女性。これなら旦那が手放したくないのもわかるし、徳市が惚れるのも無理ないことかも。徳市の心の目にはどのように映っていたんだろうな。
★★★・・
ん、同じくオヤジ心を・・・(笑)
カバーするという方針のためだったんでしょうけど、残念でしたよね。あとは想像・・・
映画初出演だというから、少し期待したんですが・・・。
先に公式サイトのプロダクションノートを読んでしまったため、「ミニチュアなんだ」という先入観で観てしまいました(汗)
非現実的な・・・やっぱりファンタジーなんですよね。日頃働き蜂のように忙しい人には最適の映画なのかもしれませんね~
>シネマ大好き娘様
気づきませんでしたかぁ~製作者サイドの勝利ですね(笑)
実際の温泉街でも良かったと思うけど、やっぱりファンタジーを求めていたのかも・・・
>ミチ様
同じく・・・なぜこの作品をカバー?と。
観客を癒すためだけを目的とした映画ってのも、珍しくていいのかもしれません。
まぁ、健康ランドでくつろいだ気分で・・・
>通行人様
マイコさんは良かったですね~彼女がいるだけで癒されちゃいます。
すみません、香椎由宇の声と言われても思い出せません。目をつむらなきゃ無理かなぁ・・・
ただ、緩すぎて全然笑えないコミカルさとか自然の描写には妙に癒されて、もしかしてヒーリング効果があったのかなと。
マイコにわしも惚れた~
そうだったんですか?!
気づきませんでした。全然違和感がありませんでした。
大昔の温泉町ってことで、現代の羽を伸ばす温泉という感覚より、どこかこの世とあの世の境のような非現実的な場所という感じでよかったです。