ワキの下に大量の汗をかいていたティルダ・スウィントン。魔女に変身するのか、背中から羽根が生えてくるのか、などと彼女の動向に注目してみたが、やはり魔女的な性格だった。法務の責任者としてマスコミのカメラでスピーチする姿と、その練習風景を交互に映し出したり、運よく素質を認められた経歴をも考えると、なかなか興味深いキャラクターであったりもする。
そして、巨大法律事務所のトップ弁護士であるアーサー(トム・ウィルキンソン)も魅力的なキャラだった。“人生の12%を費やした”と嘆く姿と、マイケル・クレイトン(ジョージ・クルーニー)が過去の実績により一目置いている弁護士ということを照らし合わせてみても、農薬会社の不正告発と会社への貢献という挟間で精神を患ってしまうことも想像に難くないのです。
その魅力的な2人に加え、兄貴キャラのジョージ・クルーニーが活躍する。しかし、“フィクサー=もみ消し屋”などと説明されても、彼はそのフィクサーぶりを発揮しない。訴訟専門の弁護士ではなく裏稼業としての掃除屋。ひき逃げ事故を任されても、「ミラクル・ワーカーじゃないんだ。janitor(辞書には守衛、管理人。字幕では掃除屋)だ」などと自虐的になったりするほど落ちぶれていて、従兄弟との共同経営のレストランの借金に悩んでいる男なのだ。
予想していた骨太の社会派映画とも一味違っていて、『エリン・ブロコビッチ』のように一般市民からの視点でもない。どちらかというと哀愁漂わせるアニキ映画になるのだと思う(多分違う)。アーサーの死に疑問を持ったりしても、自分は借金を返すためにボスに無心するために悩んでしまう小市民的なところ。金を返した後にポーカーに興じるなんてのも人間らしいと思う。それに従兄弟のティミーに対しても怒りを露わにしないナイスガイなのところとか・・・警官の弟に対してもしっかり借りを返すところにも温かさを感じるのです。
『シリアナ』を思い出してしまうようなベンツの爆破も迫力があった。『オーシャンズ12』でもあったような気がするけど、なぜかアニキには車爆破の映画が多い。そして、ラストの魔女と対決するシーン。ありがちな法廷劇をとらず、2人の駆け引きをメインにするなんてシビレまくり!2人の鼓動も上昇していたんだろうけど、観ている方だって脈拍数が急上昇。エンディングのアニキ映像ではで息を整えるのに丁度良かった。大金をもらって豪遊すればよかったかな・・・いや、やっぱりこれでいいんだ・・・と苦笑するアニキが人間くさくていいぞ!
★★★★★
そして、巨大法律事務所のトップ弁護士であるアーサー(トム・ウィルキンソン)も魅力的なキャラだった。“人生の12%を費やした”と嘆く姿と、マイケル・クレイトン(ジョージ・クルーニー)が過去の実績により一目置いている弁護士ということを照らし合わせてみても、農薬会社の不正告発と会社への貢献という挟間で精神を患ってしまうことも想像に難くないのです。
その魅力的な2人に加え、兄貴キャラのジョージ・クルーニーが活躍する。しかし、“フィクサー=もみ消し屋”などと説明されても、彼はそのフィクサーぶりを発揮しない。訴訟専門の弁護士ではなく裏稼業としての掃除屋。ひき逃げ事故を任されても、「ミラクル・ワーカーじゃないんだ。janitor(辞書には守衛、管理人。字幕では掃除屋)だ」などと自虐的になったりするほど落ちぶれていて、従兄弟との共同経営のレストランの借金に悩んでいる男なのだ。
予想していた骨太の社会派映画とも一味違っていて、『エリン・ブロコビッチ』のように一般市民からの視点でもない。どちらかというと哀愁漂わせるアニキ映画になるのだと思う(多分違う)。アーサーの死に疑問を持ったりしても、自分は借金を返すためにボスに無心するために悩んでしまう小市民的なところ。金を返した後にポーカーに興じるなんてのも人間らしいと思う。それに従兄弟のティミーに対しても怒りを露わにしないナイスガイなのところとか・・・警官の弟に対してもしっかり借りを返すところにも温かさを感じるのです。
『シリアナ』を思い出してしまうようなベンツの爆破も迫力があった。『オーシャンズ12』でもあったような気がするけど、なぜかアニキには車爆破の映画が多い。そして、ラストの魔女と対決するシーン。ありがちな法廷劇をとらず、2人の駆け引きをメインにするなんてシビレまくり!2人の鼓動も上昇していたんだろうけど、観ている方だって脈拍数が急上昇。エンディングのアニキ映像ではで息を整えるのに丁度良かった。大金をもらって豪遊すればよかったかな・・・いや、やっぱりこれでいいんだ・・・と苦笑するアニキが人間くさくていいぞ!
★★★★★
ジョージ・クルーニーセクシーだから、好きです~
フィクサーこっちにくるかな?!
評価高いですネ!
わたしはどうもジョージアニキとソダーバーグが組んだ作品はニガテのようです
つまらなくはなかったんだけど、面白い!ってシーンも感じられなくって
肝心なフィクサーな部分が見えなかったのもザンネンでしたわ~
でも、ちゃーんと最後には理解できる流れになってましたね(ほっ…)それだけ、ストーリーがしっかりしていたのでしょう。
そう、最後のアニキがタクシーに乗って、終った~と安心しながらも、様々な感情が押し寄せているだろうあのシーン(*^^)v良かったですねえ
さすがに『シリアナ』は寝ちゃいますよね(笑)
車を爆破したところでは目が覚めたりしますけど。
上映館がないのですか?
ううむ、それは残念・・・
>mig様
俺もソダーバーグの作品は苦手です。
まぁ監督は違いますもんね。
面白さといった点では、アニキが借金を抱えているのにやっかいな仕事にぶち当たったという精神状態ですかね~
やっぱり借金したことのある方が感情移入しやすいかもです(笑)
フィクサーな部分を描かなかったのが弱いですけど、それもありかな~ってことで・・・
>hanako様
俺も序盤のシーンで心配になりました。ひき逃げ事故を起こしたおっさんに対するとき、これがフィクサーなのか?と・・・
彼の仕事の謎めいた部分をずっと引きずってしまいましたけど、二度目に同じシーンを持ってくるだけで感じ方が全く変わってしまいました。その違いを味わえるだけでも見た甲斐があったかな~
タクシーに乗ってるときの表情!色々想像できて面白いですよね。ニヤっとしたところで安心できました!
なかなかに社会派な映画。見ごたえがありました。
すごくよくできてると思うんですけど、でも、なんとなくよくある話だと感じてしまいました。
たとえば、ジョン・トラボルタの「シビル・アクション」とか。これなんか、シドニー・ルメットがもろおんなじような役で出ていたじゃないですか!(笑)
視点を変えれば「インサイダー」なんかも似ているかも。
ジョージ・クルーニーがいい味を出していただけに、もう少し他と違った感じだとよかったかな・・・。
あ、でもトム・ウィルキンソンが殺されちゃったときは、「あ・・・あれだけの権力にあがらうのだから、そういうこと、もっと予想しなきゃ」って思いました。
ジョージが馬を見ていて命拾いしたときは、設定に少し無理があるかとも思いましたが、でも命運のある人って案外そういうものなのかもしれませんね。
私も、こんなアニキが欲しいです・・・。
う~む、たしかに「シビル・アクション」
そして「エリン・ブロコビッチ」
社会派という点でとらえれば、kisen様の仰る通り「シビル・アクション」が近いのでしょう。
ただ、この映画マイケル・クレイトンは裁判とか和解のための話し合いとか、ほとんど出てこないところが面白いのかもしれません。主人公が表舞台に立ちたいのに、陰の仕事ばかりやらされていて、うっぷんがたまっているような・・・とらえ方によってはダメダメ男なんですよね。
敢えてアニキ映画としたのは、皆さんと違って社会派映画としてとらえたくなかったんです。まぁ、他の映画に比べると社会派要素満載なんですが・・・
ほかの方がすでに書いていいましたが私もジョージアニキとソダーバーグが組んだ作品は苦手なようです。
やっぱりそうなんだ!とちょっと安心しました。
あれま、寝ちゃったですかぁ。
まぁ、俺も『オーシャンズ12』あたりはヤバかったかもです。
最後にはスカッとする展開だったので、一気に眠気はふっとぶはず!って、遅いか・・・
この映画、kossyさんはきっと気に入られたんじゃないかな?と鼻を利かせてやって来たのですが・・・
やっぱり!ホシ5つですね!
これ、カッコ良かったですよね~。
アハハ、アニキは車爆破が多いのか。
そういえば、大事なところで車爆破って多いかもしれませんね。
この映画を「アニキ映画」と称するkossyさんがさすがだなあと。
自分も、「これって『インサイダー』みたいでありながら、実は『破壊!』(エリオット・グールド)みたいだなあ」、と思いながら見ていたんですよ~。
う~む、読まれてるな~(笑)
社会派という点でも、どんでん返しという点でも俺のストライクゾーンでした。
アニキ映画。ジョージ・クルーニーって兄貴タイプですもんね。俺も兄貴がいないもんだから、ついつい逞しく思えちゃって(汗)
3人で監督をやるわけではないけれど、期待する反面、どうなるんだろうと、少し心配もしていましたが、いいですね。
超優秀なプロの掃除屋だけど・・金儲けの才能はない、人間臭い感じもいい。
ラストはプロのお仕事!着地・余韻・お見事でした!
ただ・・子供・親族とのカラミと・・馬で救われるのは・・ちょっとなんとかならんかな・・と思いました。
社会派映画ってのは、続けて観てると飽きてくるんです。でも、たまに見るとすごくよかったり・・・
ソダーバーグ色ってのはそれほど感じませんでしたよね。そこがよかったのかもしれません。どちらかというとジョージ・クルーニー色が強いというか・・・
さすがに馬によって命を救われたってのは日本人の感覚じゃ作れないのかも(笑)
他俳優陣との『エリン・ブロコビッチ』『トラフィック』『セックスと嘘~』。
を観ました。
ソダーバーグ監督作品ではラストのタネアカシ・カメラワークが好きです。
ただ、落ち着いたイメージの俳優陣で固めると、中盤の緊迫感・緩急が少なく、単調に感じることが多い。
そういった意味で、今作は、トニー・ギルロイ監督色、『ボーンシリーズ』同様、テンポ、緊迫感、緩急と、クルーニー兄貴の人間・男くささ・落ち着きの相性がよかったと思います。
トニー・ギルロイ監督・兄貴・ソダーバーグ監督、それぞれ次回作が楽しみです。
ソダーバーグ作品を並べてみると、特徴が出てきますね~最後に爽快感を味わわせる手法。それが失敗したり成功したり・・・
俺の評価をチェックしてみると、満点出したのがこの『フィクサー』だけでした。『ウェルカム・トゥ・コリンウッド』も面白かったし、4点つけたのはいっぱいありました。
やっぱりトニー・ギルロイと兄貴に今後も期待です!