ほげほげたらたらほげたらぽん!
TVアニメが放送されたとき、そのおどろおどろしさには夜中にトイレに行けなくなったほどの小学生時代を思い出してしまいます。カラー全盛の時代にわざわざ白黒アニメにする手法も画期的だったし、当時は差別用語の概念も持ち合わせていなかったので江戸川乱歩怪奇小説並に震えてしまったものです。しかも、TVの時間帯がカルピスまんが劇場となるゴールデンタイム。敢えてこの時間帯に放映するのも画期的だったかもしれません。
そのTVシリーズは当初『どろろ』というタイトルだったのですが、「主人公が百鬼丸なのになぜ?」と疑問に思っていたら後に『どろろと百鬼丸』とタイトルが変えられました。放映途中にタイトルが変わるといえば、『宇宙猿人ゴリ』から『宇宙猿人ゴリ対スペクトルマン』と変わり、最終的に『スペクトルマン』へと変遷した番組もありますからたいしたことではありません。
さて、この手塚治虫先生の傑作を実写化した映画。コミックでもTVアニメでも最終話で「どろろは女の子だった!」という重大なサプライズがあったのに、映画ではキャスティングそのものがネタバレしています。もしかすると原作とは違い、「実は男だった」などといった大どんでん返しがあるのかと期待していましたが、そこまでは変更されてませんでした。それよりも、復讐の連鎖を絶つとか、子供を簡単に捨てる親たちや百鬼丸とどろろの親子愛を対比させたりして、プロットを生かしてテーマを変えてしまった脚本はなかなかのものでした。それにこれは日本の室町時代などではなく、完全な無国籍ワールドにしてしまったのもよかった。さらに、どろろや百鬼丸の名前の由来についても詳細に語っていたので、「どろろ」が南方で化け物という意味なら、関東では「トトロ」になるのか?などと心の中でボケてしまいました。
気になった点はやっぱり柴咲コウの声。少年っぽさや、男のフリをしたいがためにがなりたてたりするのは『下妻物語』の土屋アンナのようでした。もしかして妖怪鯖目の奥方(土屋)がどろろに憑いていたのかもしれません。映像的には、百鬼丸の本来の体が戻ってくる際の苦しみの表情や特殊効果、それにワイヤーアクションは良かったのですが、妖怪のCGや着ぐるみがどうもいけません。B級感溢れるのはいいとしても、あまりにもショボくて笑ってしまえる効果にがっかりでした。どうせなら妖怪の登場シーンをもっと少なく、あるいは全部カットしたほうが潔かったと思います。
冒頭の「ほげほげたらたら~」は富田勲作曲のTVアニメのテーマ曲。これが聴けるならいいなぁ~などと甘い幻想を抱いて鑑賞したのですけど、前の座席に座ったおじさんが帽子を脱いだときに、「はげはげたらたら・・・」と口ずさんでしまいそうになりました・・・
★★★・・
YouYube(懐かしのアニメが・・・)
・どろろ
・どろろと百鬼丸
TVアニメが放送されたとき、そのおどろおどろしさには夜中にトイレに行けなくなったほどの小学生時代を思い出してしまいます。カラー全盛の時代にわざわざ白黒アニメにする手法も画期的だったし、当時は差別用語の概念も持ち合わせていなかったので江戸川乱歩怪奇小説並に震えてしまったものです。しかも、TVの時間帯がカルピスまんが劇場となるゴールデンタイム。敢えてこの時間帯に放映するのも画期的だったかもしれません。
そのTVシリーズは当初『どろろ』というタイトルだったのですが、「主人公が百鬼丸なのになぜ?」と疑問に思っていたら後に『どろろと百鬼丸』とタイトルが変えられました。放映途中にタイトルが変わるといえば、『宇宙猿人ゴリ』から『宇宙猿人ゴリ対スペクトルマン』と変わり、最終的に『スペクトルマン』へと変遷した番組もありますからたいしたことではありません。
さて、この手塚治虫先生の傑作を実写化した映画。コミックでもTVアニメでも最終話で「どろろは女の子だった!」という重大なサプライズがあったのに、映画ではキャスティングそのものがネタバレしています。もしかすると原作とは違い、「実は男だった」などといった大どんでん返しがあるのかと期待していましたが、そこまでは変更されてませんでした。それよりも、復讐の連鎖を絶つとか、子供を簡単に捨てる親たちや百鬼丸とどろろの親子愛を対比させたりして、プロットを生かしてテーマを変えてしまった脚本はなかなかのものでした。それにこれは日本の室町時代などではなく、完全な無国籍ワールドにしてしまったのもよかった。さらに、どろろや百鬼丸の名前の由来についても詳細に語っていたので、「どろろ」が南方で化け物という意味なら、関東では「トトロ」になるのか?などと心の中でボケてしまいました。
気になった点はやっぱり柴咲コウの声。少年っぽさや、男のフリをしたいがためにがなりたてたりするのは『下妻物語』の土屋アンナのようでした。もしかして妖怪鯖目の奥方(土屋)がどろろに憑いていたのかもしれません。映像的には、百鬼丸の本来の体が戻ってくる際の苦しみの表情や特殊効果、それにワイヤーアクションは良かったのですが、妖怪のCGや着ぐるみがどうもいけません。B級感溢れるのはいいとしても、あまりにもショボくて笑ってしまえる効果にがっかりでした。どうせなら妖怪の登場シーンをもっと少なく、あるいは全部カットしたほうが潔かったと思います。
冒頭の「ほげほげたらたら~」は富田勲作曲のTVアニメのテーマ曲。これが聴けるならいいなぁ~などと甘い幻想を抱いて鑑賞したのですけど、前の座席に座ったおじさんが帽子を脱いだときに、「はげはげたらたら・・・」と口ずさんでしまいそうになりました・・・
★★★・・
YouYube(懐かしのアニメが・・・)
・どろろ
・どろろと百鬼丸
やっぱり「魔物」を造形化するのって困難なんですね。
いま原作を久しぶりに読んでいました。
やっぱり手塚作品はいいな~。
全編に流れる哀しさもちょっと映画では足りなかったかなぁ。
百鬼丸に身体を与えるシーンは、漫画ではごくわずかなのに、よくあそこまでイメージして頑張りましたね。エレキテルまで登場させてたし~。
原作をまるっきり知らない私です(^^)
そっか、「どろろ」が女の子と言うのは最終話での大サプライズだったのですね。
「どろろ」の名前が後付だったことにまず驚いた私でした(^^)
着ぐるみ怪獣にはちょっと苦笑い。でも、原作がそうなのかな?そこが手塚作品なのかな?と思ったりもしたのですがww
魔物も笑えるものばかりでしたー。
くーっアニメのテーマ曲知らないんですよね残念っ。
漫画を持ってるなんて・・・さすがです!
全4巻でしたっけ。
俺は人に借りて読んだだけなので、強烈な印象を持ってるのはTV版だったりします。衛星で放映されたのをビデオに撮ってチェックした記憶があります・・・消してしまったけど。
魔物の造形はやはり無理がありますよね・・・ほんと、魔物シーンを全部カットしてもいいのではないかと思ったくらいです。
エレキテルは江戸時代だろ!などと突っ込んでもみたのですが、日本でないことに気付き・・・
>たいむ様
原作と違ってたのはその名前の由来とか性別・・・だったりします。
ちゃんと理屈が通っているからそのあたりは満足しました。やっぱり酷いのは着ぐるみですよね(笑)
アニメではそんな変な怪物いなかったと思います・・・蛇とか鬼とかだけのような。
>ゆかりん様
着ぐるみとかCGの魔物が登場すると映画館は失笑でつつまれてしまいました(笑)どろろが毎回血飛沫を浴びてしまう笑えるところは面白かったですけどね。
テーマ曲、ネットで聴けないのかなぁ・・・探してみよっと。
着ぐるみの妖怪は評判悪いですね。
試写会でも失笑が起こりました。
立体的なワイヤーアクションは良かったですね。
柴咲コウのセリフもガナリ&絶叫で聞き取りづらかったです。
「どろろと百鬼丸」や『スペクトルマン』の話面白かったです。
これからも「masalaの辛口映画館」を宜しくお願いします。
それと、実写化した映画した「どろろ」を早く見たいです。
映画を観る前に満喫でチェックしたんですが、映画のキャスティングを知った上で読んだので、どろろが女だと最初から疑って読んでしまって面白さ半減しました。
どろろ×トトロ!
さすがですねぇ(笑)
いやぁ~ショボかったですね。
着ぐるみだけだったら、B級映画として面白かったのですが、CGが俺には全く合わなかったです。あれじゃ子供向け妖怪ですよね・・・PG12なのに。
柴咲コウの演技指導は誰がしたのでしょうね~あれだけ甲高い声で叫ばれたら・・・苦しい。
「もう寝るのかよ」の台詞は美味しかったです・・・
>キング様
これは手塚治虫の隠れた傑作と言われてますからね~アニメを知らなくてもしょうがないです・・・差別用語のオンパレードだから地上波で再放送も難しいだろうし・・・
若い人の感想を聞きたいので是非!!
>そーれ様
そうでしたか・・・俺は逆にアニメから入ったもので・・
実はカルピスまんが劇場とか世界名作劇場の第1回作品だったのです!すごいことです。ムーミン、ハイジ、フランダースの犬、アンデルセンと同列の・・・
どろろが女であるとわかるってのがね・・・昔は「実は女の子だったんだよ!」などと言うと「漫画博士だ~」と尊敬の念を集められたものです(笑)
ストーリーや設定など大分映画用に作られていたみたいですね。
それを知ってますます原作漫画とアニメが観たくなりました。
柴崎コウさん好きだったんですが、今回のキンキン声にはやられました。私だけ? と不安だったので、kossyさんも同じ印象らしくホッとしました。気合いは伝わってきましたが、ちょっと耳が辛かったです……。
柴咲コウの甲高い声は、アニメの松島みのりを知っていると、結構良かった(許せる)と思います。
「どろろ」の各キャラクター解釈を分析するには、原作・アニメ・映画、を並べる必要が、今のところはあると思います。
ただ、台詞に、なんというか・・・「間」見たいなものが必要か?と思いました。だから、勢いで押切られたような気持ちが、観ている方に残ってしまうのか、と・・。
CGは、日曜日の朝の30分ヒーロー番組レベルの着ぐるみショー的で、痛かった部分がありましたが、他で良い所もあり、グレードにむらを感じました。
皆さんが映画を見て、賛否両論であろうと、この映画を表に押し出せば、もう少しグレードあげて第二部ができるかも(ご存知でしょうが、妖馬ミドロ等のよい話も残っていますので)と思います。
主演の二人や、そのほかの部分では、大変良いものがありますから、見る価値は在るほうでしょう!
残念なのは、土屋アンナの演技の乱暴さは、「さくらん」の出来に一抹の不安が残りました。彼女は、妖艶ではありませんでした。もう少し、アノ役は掘り下げて描いて欲しかった。みなさん、どうでしたか?