糸で操られたマリオネットが命を持っているという異色な設定。屋根があっては都合悪いので雨の日にはいつもびしょ濡れです・・・
人々は皆見えない糸で繋がっている。また、復讐の連鎖を断つという今日的テーマが重くのしかかる人形劇なのです。まず、復讐の連鎖を断つという哲学的命題を冒頭から与えるため、へバロン王国のカーロ国王は頭についている糸を切って自害する。この冒頭のシーンには違和感どころか頭が破裂するくらい意味不明になるのですが、観終わってみるとテーマが全て繋がってくることがわかるのです。見えない敵、復讐する相手、結局は自分の悪しき心が原因なのだ。自分の中に根付いている悪を断ち切ることで平和な世の中になるのだと・・・
中世をイメージしたヘバロン王国。ストーリーもハル王子の成長物語を思わせる展開なのですが、敵であると教えられてきたゼリスとその長であるサーロを探しているうちに、ヘバロンが民衆にとって悪であると気づき始める主人公。ここだけでも意外性に富んでいるのに、サーロの正体が実は!!と、さらにわざとらしい展開。一方では、王の弟に騙されているハルに真実を伝えようとする家臣や捕らえられた妹がピンチにさらされる、といったスリリングな側面も用意されているのです。
メッセージ色も強い映画であると同時に、糸のついたマリオネットがそのまま人間であるという独特な設定。逆に、ストーリーや登場人物にどうしても魅力を感じられないことが残念でならない。なので、王女ジーナが裸で水浴びしてても不気味なだけだったし、『永遠に美しく…』のようにお腹に大きな穴があいているので人形だとしか思えないところも個人的敗因。男性陣の顔立ちなどは雰囲気があって良かったのに・・・
欧米屈指の人形師たちのテクニックによる人形劇であり、VFXは一切使っていない。芸術性にも富んでいるし、独特の世界観には舌を巻く。しかし、どうしても眠くなる。おかげで「牢屋の代わりに格子」であるとか、「人形一体に何本の糸があるのか」と数えてみたり、「ガラクはガラクタみたいだ」とオヤジギャグを考えたりなどと眠気を吹き飛ばす工夫が必要かもしれません。ガラクって香取慎吾、エリトって劇団ひとり・・・調べてみてビックリした。
★★★・・
人々は皆見えない糸で繋がっている。また、復讐の連鎖を断つという今日的テーマが重くのしかかる人形劇なのです。まず、復讐の連鎖を断つという哲学的命題を冒頭から与えるため、へバロン王国のカーロ国王は頭についている糸を切って自害する。この冒頭のシーンには違和感どころか頭が破裂するくらい意味不明になるのですが、観終わってみるとテーマが全て繋がってくることがわかるのです。見えない敵、復讐する相手、結局は自分の悪しき心が原因なのだ。自分の中に根付いている悪を断ち切ることで平和な世の中になるのだと・・・
中世をイメージしたヘバロン王国。ストーリーもハル王子の成長物語を思わせる展開なのですが、敵であると教えられてきたゼリスとその長であるサーロを探しているうちに、ヘバロンが民衆にとって悪であると気づき始める主人公。ここだけでも意外性に富んでいるのに、サーロの正体が実は!!と、さらにわざとらしい展開。一方では、王の弟に騙されているハルに真実を伝えようとする家臣や捕らえられた妹がピンチにさらされる、といったスリリングな側面も用意されているのです。
メッセージ色も強い映画であると同時に、糸のついたマリオネットがそのまま人間であるという独特な設定。逆に、ストーリーや登場人物にどうしても魅力を感じられないことが残念でならない。なので、王女ジーナが裸で水浴びしてても不気味なだけだったし、『永遠に美しく…』のようにお腹に大きな穴があいているので人形だとしか思えないところも個人的敗因。男性陣の顔立ちなどは雰囲気があって良かったのに・・・
欧米屈指の人形師たちのテクニックによる人形劇であり、VFXは一切使っていない。芸術性にも富んでいるし、独特の世界観には舌を巻く。しかし、どうしても眠くなる。おかげで「牢屋の代わりに格子」であるとか、「人形一体に何本の糸があるのか」と数えてみたり、「ガラクはガラクタみたいだ」とオヤジギャグを考えたりなどと眠気を吹き飛ばす工夫が必要かもしれません。ガラクって香取慎吾、エリトって劇団ひとり・・・調べてみてビックリした。
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一番気になるのは生命の誕生ですよね?ボディが先にあってそこに命が吹き込まれるとしたら男性と女性では構造的な違いはないんですよね?それとも男の子が欲しければ男の子用ボディを用意するのかな?
などとどうでもいい事ばかり考えて自ら集中力を削いでしまいました(笑)
kossyさんや「かのん」さんのご意見に賛成です。
たしかにつまらないことを考えてしまいました。
しかし、私はたまたま体調がよかったのでしょうか、眠くはならずにすみました。人形自体は良く出来ていましたし、お話もまぁまぁだったと思います。
もちろん、あんな弟がいるのがわかっているのですから、「王は手紙が無事に届かないことを予測できなかったのか?」など、初歩的な疑問はあるわけですが・・・。
私はこのお話、「ライオンキング」を思い出しました。
それにしても、生命の誕生のシーンはなんとも不思議でしたね・・・。
いきなり設定の紹介のような王の自害シーン。頭の糸を切ってしまえば死ぬんだけど、他のパーツを失っても奴隷からもらえちゃったりする・・・このサイボーグみたいなところは嫌いでした(笑)
あの二人はセックスしてたみたいだし、ちゃんと哺乳動物してましたよね・・・でも生まれてくるときには特別な場所でパーツが生まれてくる・・・みたいな。
生命の誕生だけは謎が残りますよね~
>kisen様
眠くなった原因は冒頭のシーンのおかげです。王の独白、もしかしてシェークスピアをモチーフにしているのかと心配になってしまいました。
人形は良かったですね~特に男性が。妹はちょっとデフォルメされすぎだったような(笑)
自害の秘密とか、城からの脱走とか、腑に落ちない点は多々ありましたが、興味深い設定のおかげで楽しめました。
ストーリーもありふれていますし、登場キャラクターに自分も惹かれる人形とかはありませんでしたが、マリオネット独特の世界観にだけは惹かれましたね。牢屋の中で赤ん坊が誕生するシーンは個人的に印象に残っていますし、人間の出産とはまた違う神秘的なものを感じました。
※そいえばガラクタガラクが奴隷達の体のパーツで新たにニューガラクとして誕生するシーンが、なんだか『スターウォーズエピソード3』のダースベイダー誕生シーンとちょっと似てるなーとか、今更ながら余計な事考えてますw
20年ほど前、ボーイというバンドがガラスのマリオネットって曲を流行らせてましたっけ・・・
マリオネットなんて、人形を見ているだけで色々と想像力を掻き立てられますが、それをそのまま一つの世界にした発想は凄いですよね。
『SW3』ですかぁ~それは気づかなかった。そういや悪魔的なまでに不気味でしたよね。脳味噌は剥き出しでしたっけ?パイレーツ3にもそんなジャックが・・・