エロマニアはどうなった?
突然のリストラ!シビアな現実問題として妙にタイムリーだな~とストーリーに没頭。佐々木(香川照之)が辞めさせられた会社といい、面接を受けた会社といい、「会社にとって何をしてくれる?」と強調する奴・・・実際によくある幹部クラスの口癖だけど、そんな上司がいたなら辞めたほうがいい。しかし、今のような100年に一度の大不況下では我慢するしかない・・・
このトウキョウ在住の佐々木家の大黒柱となる彼を中心として、4人家族の個々の心がバラバラになっていく様子を描いている映画。しかし、どことなく日本とは違った雰囲気。街並みこそ東京なのだろうけど、ハローワークが外国映画風だったり、米軍に簡単に入隊できたり、と不思議な世界観でもある。日本が抱える問題を全面に描きつつも、こうした印象を与えるくれるのは独特な黒沢清ワールドなのかもしれません(元の脚本が外国の方なのだと後から知りました)。
じゃ、ビールもらおうかな。と、劇中に一度だけ4人が食卓に会したとき、父親がビールを飲み干し、箸をつけるまでじっとしている家族。些細なこととはいえ、家父長制の名残によって辛うじて威厳を保つ父親だったが、個人が持つ夢や隠し事まで支配なぞできるはずもない。ましてや自分が失業していることを隠し続けながら“権威”を持たねばならないのだ。
ホームレスたちのいる公園で炊き出しを一緒に頂いたりする。同じ境遇の旧友(津田寛治)と出会うところも、こうした問題が世に溢れているのだと痛切に伝わってくるのです。この内容だけでもう、お腹いっぱい・・・なのに、終盤にきていろんな事件が家族4人にそれぞれ直撃していく展開となり、収拾つかなくなってしまう。もっとも、最後にはやり直したいと願う夫婦にとって希望が見えるエンディング。
香川照之と小泉今日子の夫婦が実にいい演技なのですが、きいちご賞にも選ばれてしまった役所広司のキャラが浮いてしまったのがもったいない。黒沢清監督って、もしかするとホラーなんかを撮らないほうがいいのかもしれない・・・とまで感じてしまう。
★★★★・
突然のリストラ!シビアな現実問題として妙にタイムリーだな~とストーリーに没頭。佐々木(香川照之)が辞めさせられた会社といい、面接を受けた会社といい、「会社にとって何をしてくれる?」と強調する奴・・・実際によくある幹部クラスの口癖だけど、そんな上司がいたなら辞めたほうがいい。しかし、今のような100年に一度の大不況下では我慢するしかない・・・
このトウキョウ在住の佐々木家の大黒柱となる彼を中心として、4人家族の個々の心がバラバラになっていく様子を描いている映画。しかし、どことなく日本とは違った雰囲気。街並みこそ東京なのだろうけど、ハローワークが外国映画風だったり、米軍に簡単に入隊できたり、と不思議な世界観でもある。日本が抱える問題を全面に描きつつも、こうした印象を与えるくれるのは独特な黒沢清ワールドなのかもしれません(元の脚本が外国の方なのだと後から知りました)。
じゃ、ビールもらおうかな。と、劇中に一度だけ4人が食卓に会したとき、父親がビールを飲み干し、箸をつけるまでじっとしている家族。些細なこととはいえ、家父長制の名残によって辛うじて威厳を保つ父親だったが、個人が持つ夢や隠し事まで支配なぞできるはずもない。ましてや自分が失業していることを隠し続けながら“権威”を持たねばならないのだ。
ホームレスたちのいる公園で炊き出しを一緒に頂いたりする。同じ境遇の旧友(津田寛治)と出会うところも、こうした問題が世に溢れているのだと痛切に伝わってくるのです。この内容だけでもう、お腹いっぱい・・・なのに、終盤にきていろんな事件が家族4人にそれぞれ直撃していく展開となり、収拾つかなくなってしまう。もっとも、最後にはやり直したいと願う夫婦にとって希望が見えるエンディング。
香川照之と小泉今日子の夫婦が実にいい演技なのですが、きいちご賞にも選ばれてしまった役所広司のキャラが浮いてしまったのがもったいない。黒沢清監督って、もしかするとホラーなんかを撮らないほうがいいのかもしれない・・・とまで感じてしまう。
★★★★・
楽しみ~~
と思ったら初のホームドラマ?なんですね。
偶然なのかタイムリーな雇用問題、確かに
ぐっと注目する題材です。
仕事で求人誌を作っているのですが、今迄
大きく割いていた派遣会社の広告が殆ど無くなり、
求人情報が相当減少してます。
来年、以降どうなるんでしょう?
暗くなってすみません、とりあえずイオン三川では
上映無しの為、DVDを待ちま-す。
香川照之が旧友の黒須の携帯を感心して褒める「お前ホントにすごいなぁ」と、小泉今日子が香川照之に向かって放った「つぶれちゃえ、そんな権威」というセリフが妙に印象に残ってます。
役所広司は「パコと魔法の絵本」の演技は凄くジンと来たんですけどねぇ…
この映画では、私的にはイマイチでした。
やっぱ清はホラーの土台があって、定期的にエネルギー充填するがごとくホラーを撮るからこそ、こういう非ホラーが活きてくるのだと思うっす。
もっともこの映画の日本や、津田寛治の娘とかは、下手なホラーより怖いっす
たしかに役所さんは、「なんか違う」感じがしましたね
俺だけ笑ってた・・・なぜなんだろ・・・
>ぱたた様
いやはや本当にタイムリー。
まぁ、そのテーマ自体は途中から違うものに変化していきますが、リストラの問題はなかなか辛辣ですわ。
求人誌をお作りでしたか~
派遣会社もここらで淘汰されていくんでしょうね。本当に失業問題はなんとかしないと・・・
>おぎっち様
ケータイのテクニックは目から鱗!(笑)
スーツなどの見た目にも気を使わないとならないだろうし、金もかかるんですよね・・・
俺は権威なんてないから別に平気なんですが、一家の長たるもの、信念を持っていても辛いことがありそうですね。
まだベストテンは選んでないけど、どうなるかな・・・
>しん様
そうですよね(汗)
あのホラーの土台が家族内の微妙な関係にも影を落としているんですね、きっと。
津田寛治の娘。たしかにすべてを見抜いてるようで眼力があったなぁ・・・
私の年内の映画鑑賞は昨日で終わりました~。
邦画部門はアップしたのですが、ただ今洋画部門に頭を悩ませ中です。
黒沢清作品には役所さんがつきものですから、しょうがないといえばしょうがない(笑)役所さんもホラー映画じゃないので戸惑ってたのかもしれませんよね。
この映画、途中までは満点評価で観てたのですが、終盤にきてちょいとマイナスになってしまいましたぁ~
個性的ですね~
途中から監督変わったのかと思ったくらい
雰囲気変わりましたね。
役所さんはオーバーアクトではあったけど
結構ハマってたんじゃないかと思いました。
今年もよろしくお願いいたします!
それと,拙ブログにリンクさせていただきました!
普通の映画ファンならば黒沢清って独特のホラー映画監督と思ってるんじゃないでしょうか。
俺は途中から頭の中から黒沢という文字が消えてしまったほどです(笑)
役所さんの演技も賛否両論だし、クライマックスのやりすぎ感がどうしてもついていけなかった。だけど、それ以外はとてもいい内容でしたよね~
黒沢文脈では、あの役所、アリやったんですけどねぇ~。
逆に役所意外の役者があの役やると、この映画メチャクチャになってたかもしれんと思います。