自業自得、Max編

４月だというのに突然吹雪のように雪が降ってきたり、真冬並みの冷たい風が吹いてきたりと、

まったくもって春はどこに行ってしまったんでしょう？

明日は小姉の中学校の入学式。


体育館、寒いだろうな～


お天気マークは雪なんですけど・・・



さて、前回の鼓太郎の『自業自得』の話で、


実はもっとすごい『自業自得事件Ｍａｘ』があると予告しましたよね。


さっそくそのお話をいたしましょう。

皆さん、興味津々でしたもんね。


実はね、この事件には、鼓太郎の日ごろの悪い趣味（？）が影響しております。




少し前の話なんですけどね、


まだ道路のわきには除雪された雪が数十センチも積っていたころです。


鼓太郎が愛して止まないココ姉さんとシュガーちゃん、

そして、恋敵のライク君と一緒に仲良く散歩を楽しんでおりました。


楽しい時間を過ごし、方角が違う鼓太郎だけ途中でお別れです。


大きな通りのところで、


「じゃあ、またね～」

「ばいばい～」


と手を振り、（もちろん飼い主さんたちですよ）


ハハと鼓太郎だけその通りを渡りました。


渡った先の歩道の向こうにはまだ雪が残っている畑があります。


ここ、キーワードですね


突然鼓太郎がリードを引っ張り、何かを口に入れました。


「あ！　こら！　何食べた」（ハハって、年中この台詞言っている気がする）


と、リードを引っ張りましたけど、鼓太郎の口の中に何やら白っぽいものがあります。


「こらぁ　　出しなさい」


事もあろうに、鼓太郎は取られるのが嫌で『ごっくん』


とそれを飲みこんでしまいました。


ハハと鼓太郎の格闘を、ココちゃんママさんとライクママさんも心配して見ています。


と、ここまでは鼓太郎にとってはよくある事。



しかし、この後


鼓太郎が突然、もだえ、暴れだしたかと思ったら


バタン！


と、ひっくり返ったんです。



「こたろー　どうしたの！　　大丈夫ー」

もう、ハハはびっくりして鼓太郎の体をさすって呼び続けます。


ココちゃんママさんもライクママさんもびっくりして、通りの向こうから駆け付けてくれました。


「鼓太郎君、大丈夫？」


「鼓太郎君！！」



鼓太郎は足をバタバタと動かしながら倒れたままです。


「こたろー　　こたろー　　こぉー　　こぉーーーー」


ハハも正直パニックです。


このまま担いで家まで帰って病院に駆け込まなくちゃ。

きっと、何か毒のあるもの食べたんだ！

あー　死んじゃうかもーーー





と、その時、




突然鼓太郎の口の中から、ポーンと、


何かが飛び出しました。


ほんと、勢いよく、ポーンと飛んだんです。



「へっ！　　何？　」　



その途端、鼓太郎が立ちあがりました・・・



「　　　ばっか・・・　　　」



そうです、雪解けで出てきた白菜が、少々腐れかけていまして、


柔らかくなっていたんでしょうね。


そのまま、すっぽりと喉に詰まったらしいです。


「よかったね～」

「大丈夫かな？」


心配してくれる声に・・・



もう、恥ずかしくって、穴があったら鼓太郎を押し込めてしまいたい気持ちでした。


その後の帰り道、流石の鼓太郎もショックだったのか、


子供が泣いた後しゃくりあげるような感じで、


「ひっく、ひっく、ひひひっく」と息しています。


尻尾は下がり、足は震えています。


「ばっかだな～」

と思いながらも、だっこして背中さすりながら帰りましたよ。（１０キロですよ・・・）


馬鹿な子ほど、親は可愛い・・・


って、限度があるでしょう。


どこの世界に、腐った白菜丸のみして喉に詰まらせ死にかけた犬がいるでしょうか・・・


ビーグルだから？

鼓太郎だから？



ね、こんなに酷い目にあったのに・・・


この数週間後、石鹸食べたんですよ・・・


世間では、


「鼓太郎君って、何かやらかしてくれるよね～」

「いいキャラだよね～」


と言われています。




そして、飼い主は少々のことでは動じなくなっていくのさ。