2020(令和2年)10月20日
人間界の営みにはお構いなく季節は移り変わって来ます。
今年はコロナ感染拡大を防ぐための影響で、富士山の山小屋の皆さんは全員で休業していましたし、
この界隈ですっかり外国人を見かけなくなりました。
個人的には、毎年東京で開催される各種書道展、刻字展、全て順延となり、3月24日に東京駅を出てその後東京には行く気持にならず、今日に到っております。。
富士山も10月5日には、朝日を浴びて燃えているかのようなお姿でしたのに ☟
写真提供は友人Kさん
今朝の富士山
写真提供は友人Kさん
もうすっかり雪を纏った富士山
寒さに向かい いろんな準備に取り掛かるのを、物言わずとも知らせてくれています。
ここで江戸時代中期の日本人の漢詩を一首
望富嶽 富嶽を望む ※ 江村北海(1713~1788)
萬里秋風拂玉鞍
芙蓉直仰碧天看
日華浮動千年雪
散作扶桑九月寒
万理の秋風 玉鞍を払う
芙蓉 直ちに碧天を仰いで看る
日華 浮動す 千年の雪
散じて扶桑 九月の寒と作る
※ 玉鞍:美しい鞍。ふもとの山をなぞらえた。
※ 芙蓉:富士山
※ 日華:日の光
※ 浮動:漂い動く
遠くから秋風が吹いてふもとの山を払う。
富士山は、青空を仰ぐとくっきり見える。
万年雪は日の光に漂い動き、
やがて日本中に行き渡って晩秋九月の寒さとなる。
※ 九月:長月といいます。
明治初期に新暦になりましたが、この詩の江戸時代には陰暦の表現です、約一か月ずれていますので丁度今頃のこととなっています。
追:季節は食からも感じられます、素敵なKさんは手まめに栗の皮をむき 優しい『栗おこわ』を届けてくれました
いつも (人''▽`)ありがとう☆