こいちゃんと毎晩一緒に眠っていたさくらちゃん。
なぜこいちゃんが急にいなくなってしまったのか、こいちゃんの布団が消えてしまったのか、不思議としか言いようがない、と言いたげだ。
夜になり、2階に上がる時間になると昼間探すことができなかったこいちゃんを探そうと、一生懸命動き回る。
部屋の中でぐるぐる回ってはこいちゃんの姿を探し、私がドアを開けるとそこにこいちゃんがいると信じてやってくる。
そうして、しばらくして事態を飲み込むとしょんぼりと部屋を出ていくのだ。
やっといないのだと気づき始めたのは数日経ってから。
もうこいちゃんはいないんですね…。
部屋の中を探し回ることも、帰宅した私の後ろにこいちゃんを期待する様子もなくなった。
LINEで呼びかけてもらっても、小さな脳みそのさくらちゃんには理解できないらしく、フン…と横を向いてしまうのだ。
温もりがあってこそ。
きっとさくらちゃんには、大好きなこいちゃんの呼びかけや動画よりも、あの温もりが何よりの側に居るという実感であり幸せだったのだろうと思う。
しばらくはさくらちゃんの仕草を見ても泣けてしまう私だが、こいちゃんも頑張っている最中である。
全力で応援したいと思うのだった。