台風一家

淡路島国営明石海峡公園 フロムナードガーデン Pキャンプ2日目

Pキャンプの朝は足湯から始まった。
車を整えて、洗顔などをすませて伴侶といっくんに追いついて足湯に入ると、頭がすっきりとするようである。

ハウスの中で、植物の販売と、朝市を行っていたので立ち寄ってみる。
沢山の観葉植物などと、さほど離れていないワゴンの中には、取れたてのねぎやほうれん草など、産地の野菜がてんこ盛りに盛られて販売されている。
大量の野菜が驚きの安さで売られているのは、やはり朝市ならではの魅力である。

次に向かったのは、樹が淡路島のパンフレットを覗き込み「行きたい!」と言った本福寺というお寺であった。
寺の本堂を上から写したそのパンフレットの写真は、何だか不思議な光景であった。
ちょっと宇宙的なデザイン、とても寺とは思えない。

実際に訪れてみると、まず門構えが変わっている。
これがお寺??と本当に疑いたくなる近代的でクールなつくりである。

そしてなんと本堂は地下になる。
本堂の屋上にあたる部分、つまり入り口部分は、一面が池になっているのだ。
なんとも奇抜な発想ではないか。

不思議な空間にもりあがり、一人で階段を下りていったいっくんであったが、途中で怖くなったようで、私たちを呼びにきた。

階段の一番したまで降りると、本堂の暗く伸びた廊下が見えてくる。
以前、何かのアニメでいっくんと見た宇宙船のデザインに似ていなくもない。
その異様な雰囲気にいっくんは宇宙人がいると真剣に思ったようである。
宇宙人に襲われると思ったいっくんは、「宇宙人が来るから、逃げよう」と、先を争うようにしながら階段を登って行ったのだから、つい笑ってしまった。

ちょっとした冒険が終わってから車を走らせ「フロムナードガーデン」に向かった。
お昼時だったので、館内のレストランに入り、いっくんはかわいらしいキッズランチを注文。

私と伴侶は、焼肉どんぶりを注文して、館内をどう回るか予定を立てながら料理をいただいた。

ちょっと中華ベースの味付けで、たっぷりの野菜とお肉が乗っている。
その上には目玉焼き。
量もたっぷりで、お腹いっぱいに。

しかしちゃっかり別腹のために、プリンを注文。
苦しくなるほど満腹で店を後にし、ひいひい言いながら歩き始めることに。

水と緑が盛りだくさん。
ちりばめられた目からうろこのデザインの数々にわくわくしっぱなしで歩き回る。

はしゃぎ続けたいっくんもおしゃれなガーデンで一休み。

ロードトレインを見つけたいっくん。
5月11日の間の土日のみの運行で、道のり役1.5キロ。
頂上まで、景色を楽しみながら進み、のんびりと歩いて下ることにした。

ため息が出るような美しい庭三昧である。
どこを見回しても、目の覚めるような色とりどりの花が生き生きと咲いている。
花々に囲まれ、さびれた小屋がぽつんとたっていたりする演出は、その古びの哀愁にうっとりという感じである。

黄色の菜の花は群生して、迫力満点である。
一区画ごとに種類の違う植物が植えられており、色の違うカーペットが敷き詰められているようである。
階段を下りながらその植物の名前を確認して楽しむのも良いが、高い場所から望むのも、また面白い。

ジオラマで館全体を見ると、改めてその広さと、建築物のデザインの面白さに気づく。
こいちゃんも釘付けである。

たっぷり花々に癒されたら、次はすぐお隣に入り口がある、淡路島国営明石海峡公園に向かった。

ここにも変わったチューリップや、花々であふれていた。
が、ここには子供たちが喜ぶ大型遊具や、広い芝生がたっぷりで、いっくんは再び大興奮である。

日差しはあったものの、風が強く、私は一人がちがちと震えていたが、樹とそれに付き合う伴侶は上着を脱ぎ捨て、汗をかき、公園を走り回っていた。

必死で遊ぶいっくんと、それをカメラに収めるために夢中でいっくんを追いかける伴侶。
大変な作業である…。

あっちこっちに、夢中で走るいっくんを、私はまったく見つけられずにいた。

このパイプをやっと登ってきたいっくんを激写する為に、不用意に声をかけてしまった伴侶。
いっくんは足を踏み外し落下…。
末代までたたられるんじゃないかと言う勢いで、いっくんに攻め立てられ、恨めしそうに傷を見せ付けられる羽目になるとは。

くたくたになるまで遊んだ楽しい旅行にも終わりはつきもの。
「まだ帰りたくない~」と号泣するいっくんをなだめつつ車を出発させると、もう夕暮れの日差しが。
私は道の駅の朝市で購入したエアープランツを運転席付近のポケットに差込み、ハンドルを握った。

スピードメータを見ようと視線を送ると、エアープランツが目にとまり、なんとも癒される気分で運転することが出来、こんなのもアリかな…と妙にうれしい気分になったのである。

車を走らせ、ほどなくしていっくんは夢の中に。
いっくんが旅行先から「帰りたくない」などと泣いたのは初めてのことである。
恥ずかしい話、いっくんが私たちに気持ちをぶつけて、素直に表現してくれる事は、少ないような気がするのだ。
お姉ちゃんがおらず、ちょっと寂しさもありつつ、やはり一人っ子のように旅をしたのは、かなり心に響いたようである。

こんな風に一人っ子のようにじっくりわがままを聞いてやりながら向き合ってやるのも大切な事なのだろうと思った。
旅に、知ることに、貪欲であってもいいと思うのだ。
また新しいいっくんを見せてもらったような、そんな有意義な旅であった。

コメント一覧

台風一家
このかん様
本当に梢抜きの旅行は変な感じでしたよ

しかし、食事をするにも、移動するにも、おしゃべり好きの梢がいないとこんなに静かなのかと痛感してしまいました…
このかん。
楽しそう♪
梢ちゃんがいないのは、日記を読んでいる私もチョッピリ寂しい感じがしますが…(^^;)この場所は、と~~~~っても楽しそう!!!ここなら、我が家からでも日帰りでも行けるだろうし、暖かくなったら行きたいなぁ~♪参考にさせてもらいます☆
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