近所の歯科で虫歯になった親知らずを抜いたのだ。
もう以前から虫歯は進行していたようだが、どうせ抜く歯だし…と放置していたらしい。
会社が休みの土曜日、朝から歯を抜きに出陣した。
自分が抜くわけでもないのに、注射が大の苦手の私は意味もなく緊張した。
10時半に出て行った伴侶は意外と早く11時過ぎに帰宅し、子供たちの質問攻めにあった。
「お父さん!泣いた?痛かった?」「ち、でた?」と子供たちにまとわれつかれながら伴侶は袋に入った小さなものを子供たちに手渡して見せた。
それはなんと抜いたばかりの伴侶の親知らず!
えぐい事にまだ歯根には歯茎の破片らしきものもついていて、神経がとおっていたであろう歯根の先には小さな赤い穴がある。
歯のかみ合わせの部分はすっかり虫歯で茶色く変色し、がたがたに形が変形している。
知識があってその歯を眺める私でなくても、子供たちはこわごわと手にとり不思議そうにいつまでも伴侶の親知らずを眺めた。
そして、直感的に怖かったのだろう、こいちゃんは「歯磨き…がんばろう」といった。
その夜はまだ歯を抜いて間がない伴侶がキムチなべを食べたいというのでそうすることにした。
子供たちはキムチが食べられないので普通にちゃんこ鍋を作って大人だけキムチを取って混ぜて食べていた。
「歯、痛くないの?もう食べていいの?」とこいちゃんが聞き伴侶がうなずくといっくんが「なかみちぇて~」と伴侶の口中を覗き込んだ。
顔をゆがめて「ちがでてる…」とこわごわ見ていたが、ふと視線をそらし、卓上にあったキムチの容器を指差して「は(口の中)みたい」と一言いった。
こちらが緊張するくらい血が苦手な私の食欲は一気にダウン。
3分の2ほどなくなったキムチ容器の中に白菜の細切れや真っ赤な液体がたまっているのをみて、すっかり食べる気をなくしてしまった。
いっくんの何気ない一言があまりにリアルに伴侶の口の中を想像させてしまってどんより気分でお鍋を終了。
子供たちにはいい教材になったようだけど、私の頭の中にも焼きついてはなれない…
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