そばに流れる大きな川には、長い赤色の橋が向こう岸までかかっている。
会社の面子とテニスを楽しんだあと、この橋に集まり皆で記念写真を撮った。
今もそのときの様子が脳裏に焼き付いていて、まるで昨日のことのようだが、もう何年も昔の話である。
あれから伴侶と結婚し、こいちゃんが生まれ、いっくんが生まれ、またその橋にやってきた。
子供たちは橋の上から下を眺め、少々おっかなびっくりだったが、次第に慣れてきて、いっくんなどは伴侶の手を振りほどき、ゆれる橋を物ともせず走り出したので、私が立ちすくんでしまった。
かなり高い橋である。
こいちゃんは私の真似をして、怖い怖いと騒いでいたが実に楽しそうであった。
途中、橋の真中から葉っぱを落として高さを実感したりしながら、遊びながら1往復。
独身のころ撮った写真とまったく同じアングルで、伴侶と子供たちを写真に収める。
同僚や上司に変わり、伴侶のとなりにこいちゃんといっくんが並んでいる写真を見ると、なんとも不思議な気分になった。
必死で毎日を過ごし、忙殺されていた過去が、ずいぶん昔になってしまっていたことを実感し、少し物寂しい気持ちになるのは、何故だろう。
若干の複雑な気持ちをかみ締めながらも、写真の中でしっかり幸せを両腕に抱えた伴侶を見ると、やっぱり、安堵のため息をつくのだった。
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