伴侶が空港行きのバスに乗り込むと、今まで平気そうな顔をしていたいっくんが「行かないでぇ~」とおお泣き。
隣の座席の女性がもらい泣きするほどバスに向かって泣き続けた。
「すぐ帰ってくるから大丈夫」と慰めると、強がりか本音か、
「違うねん、いっくんは空港に行きたかった(玩具目当て)…」としばらく泣き続けた。
前日まで泣いていたこいちゃんは、全く平気でケロリ。
子供ってわからない…。
とにかく、何だか落ち込んでる子供達を元気づけるためにも3人でUSJに向かうことになった。
こいちゃんは、きぐるみさんを見つけて一緒に写真を撮ってもらう。
早速ご機嫌である。
二人は一番にスヌーピーのエリアに向かう。
ここが適度に赤ちゃんぽくて、怖くないので楽らしい。
前回1時間ほど並んだジェットコースターもがらがら。
こいちゃんは大喜びで何度も並び、一人でバンバン乗っていた。
いっくんはあまり激しいのがスキではないらしく、もっと子供が遊ぶ玩具で遊んでいた。
「怖くないで!!」が口癖…。
買い食いなどして二人ともちょっと休憩。
子供達と一緒にパンフレットを覗いていると、まるで3人の子供が寄ってたかって道に迷っている状態に。
ま、落ち着いて、まずは腹ごしらえである。
子供達にパンフレットを見させて、私は二人について歩くのみ!
時々気になるお店に入り、だらだら、ノロノロ。
「こわい…、こわい…」とつぶやくように言いながら、ロボットと目を合わせないように逃げ回っていた。
動かないって…。
道がわからないので、あえて口出ししない私にいっくんが怒り始めた。
「歩いてるだけは、いや!遊びたいんだから!」と言うので、
「じゃぁ、パンフレット見て連れて行ってよ!方向音痴だから。」と言い返すと、本当にパンフレットを見ながら一生懸命道案内を始めた。
殆どのアトラクションは空いていたにも関わらずここはなんと50分待ち。
内心困ったなぁと思いつつ、子供達と3人で並び、ようやくアトラクションの車に乗り込むことに。
「やっときたか」と乗り込んでいると恐怖がピークに達していた(いつの間に!?)こいちゃんが
「降りる~!!!」と出て行ってしまったのだ。
そしていっくんまで
「僕も、怖い~!!」と車を降りてしまった。
他のゲストもポカーンである。
結局スタッフさんに出口から出してもらい50分も待った苦労は水の泡…。
こいちゃんに詳しく聞くと、入り口付近で何度も流されるテレビの「悪者に気をつけろ!」だの「緊急事態発生!!」などのナレーションや映像を見ているうちにどんどん怖くなったと言う。
がっくりしつつ、「逃げ出せて良かった」とばかりに晴れ晴れとした笑顔の子供達を見ていると笑ってしまった。
これだから、子供は…!
回りの人たちが笑うほど大きな声でクルーのスタッフさんの挨拶に答えるいっくん。
浮かび上がるドでかいジョーズに叫びまくるこいちゃん。
船の外側に座っていたいっくんはこれ以上寄れないと言うほど、私とこいちゃんを押しのけながら怖がった。
こいちゃんはどれが本物で、どれがフェイクなのか判らないようで、その表情は真剣そのもの。
信じきっている二人が面白い。
これで勢いづいたのか、こいちゃんもいっくんも絶対乗りたいとは言わないだろうと思っていた「ジュラシックパーク」に乗るといい始めた。
外からでも、かなりの高さから水の中に急降下するアトラクションを見ていた為、私はビビりまくりである。
が、大人は私一人。
初めにこいちゃんが乗りたがった、もっと激しいジェットコースターを「私、無理ー!!」と固辞しただけに、ここは折れるしかないか…。
覚悟を決めて並んで待つこと30分。
驚愕のラストは、本当に怖くて、しかし無事に生還した喜び(?)でびしょぬれになりつつ、大笑いが起きる。
こいちゃんと、いっくんのそのあまりの素直な表情の面白さに、つい購入してしまった。
私は上を見ることも出来ずうずくまっていた…。
ほっと一息ついてターキーレッグを食べる。
食べていたら、すごい人ごみが走ってきて何事かと思ったら、チュートリアルや八光さんや、名前を知らない芸人さんが沢山でロケをしていてビックリ。
野次馬も凄かったが、徳井さんが格好良くて感動した!
いっくんは、恐竜ゾーンで、
「お父さんにお土産買うねん!!」との名目のもと、大きな恐竜の頭の骨に入ったお菓子を自費で購入。
「外側は僕にくれるよねぇ!?くれるよねぇ!?」と何度も確認。
今、コラショをすることになって玩具禁止令が出ているため、必死である。
あまりの必死さに、つい私も甘い対応で…。
彼女は玩具よりも食い気で、食べるのが楽しくて仕方ない。
手をべとべとにし、顔を汚しながら必死でむしゃぶりつく。
その後乗ったアトラクションが、また楽しかった。
スヌーピーゾーンのウォータースライダーは、小さな二人乗りボートで水の上を滑り降りていくものだったが、機械などに乗って降りるのと違い、まるで運転しているような楽しさ。
スピードカーにでも乗っているようで、恐怖どころかとっても楽しい。
それぞれに大人がついていないとだめだったため、私は2回も乗ることになったが、全然苦にならなかったほどだ。
すでに6時前。
早く帰ろう、と出口に向かっているときだった。
出口付近のショップでこいちゃんも伴侶にお土産を買いたい…とポシェットを開けようとしたら、、、、ない!!
ポシェットをどこかに置き忘れたというのだ。
何度もスヌーピーのジェットコースターを一人で乗ったりしていた為、急遽引き返したが見当たらない。
遺失物届けを出し、こいちゃんはひとしきり反省しまくった。
手続きを済ませたり、引き返したり、と時間は7時30を過ぎて、辺りは真っ暗…とんだことになった…。
が、そこはこいちゃん、しょんぼりするのは数分間。
出口のモスに入ったときには、笑顔でハンバーガーにかぶりついていた。
二人とも本当によく歩いた。
平日だったので、沢山アトラクションにも乗れて、心も沢山疲れたことだろう。
翌日が小学校であることなど、全く考えずにエネルギーを使い果たす子供達。
これだから子供の頃の記憶って、鮮烈で、衝撃的なんだろうな…とつくづく感心したのであった。