伴侶が奈良のpキャンプで手軽に薫製をしたのを見て驚き、と同時にその味に感動し、とうとう自家製の薫製機を作ってしまったのだ。
自家製と言っても、以前建築関係などを手がけ、設計図面からその組み立てや加工など一切を自分ですることの出来る父である。
装置はかなり本格的で、ステンレス製。
溶接などを完璧に施し、温度計と加熱の装置を備えたロケットのような薫製機はアウトドアショップで見かける物よりもかなり重厚感がある。
先日の帰省でもやはり薫製に夢中の父は、つりをしていて海で逃げられた大きな魚のことを時々思い出しては悔しがりながらも、肉をタレにつけ込み、味をしみこませたり、出来上がり時間を逆算したりと下準備に余念がない。
普通のスーパーではまずお目にかかれないような大きな牛肉のブロックを惜しげもなく切り分けてタレを揉み込み、エスカンと呼ばれる金具につるして薫製を始める。
始めに焼き色を付けてから薫製をするつもりが、何故かそれを何度も忘れながら、折角室温の上がった薫製機のドアを開けたり閉めたりしながら一生懸命温度設定をし、熱薫をするのだ。
さらに桜のチップは自宅の裏山から取ってきた、これも自家製。
このチップにザラメをかけて薫製するなど一手間かけて、風が強ければ位置を変え、煙が出ていなければチップを足し、と目が離せない。
おまけに煙に弱い父は泣きながら作業をしているのだから何とも滑稽である。
私はその隣でのんびり焚き火などをしながら過ごした。
夕食に並んだローストビーフは見事な物で、何とも言えない薫製の香りと、贅沢な肉の味が最高だった。
日曜になり、明日から仕事のため大阪に帰る私たちにまたローストビーフを作ってお土産として持たせてくれた。
今日の晩御飯に切り分けて食卓に出すと、こいちゃんが喜んで沢山食べた。
「煙の臭いがいや」と言っていたはずなのに、意外であった。
私も調子に乗って沢山食べてしまったが、あと3ブロックもある。
ついつい食べ過ぎてしまった。
本来はこんなにガツガツ食べるメニューではないはずなのだが、これも自家製の醍醐味というところか。
次はどんなメニューを繰り出してくるのか楽しみである。
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