灰色の畑と緑の畑 (岩波少年文庫 (565)) | |
ウルズラ・ヴェルフェル(野村泫・訳) | |
岩波書店 |
¥640+税 岩波書店(岩波少年文庫) 1981/9/24発行
ISBN4-00-114565-0
もじもじそわそわさんオススメの本。
…び、びっくりした。
児童小説で、これ?
これは、考えさせられるわ…。
ていうか、こどものときにこれを読んだら、トラウマになりそうなんですけど~。
いや…それは大人の知識で読むからかしら…。
(ところで、こういう短編がたくさん入っている本の場合、多少スペースが無駄になっても、必ず右ページから始まるようにしてもらえないものかなあ)
読んでみますねー♪
ちょっと声をひそめてこそこそと…。
岡田淳さんの作品のなかでも、「こそあどの森」シリーズなんかは、子どもよりも大人向けじゃないかと思うんですよね。大人が読んでいろいろ考えちゃうところが魅力的。子どもが読んでもこの魅力は伝わりきらないと思うんだ! だから「こそあど」が好きな私はけっきょく、ひねてるんだなあ…(^^;ゞ。
岡田淳さんを好きって言えるsivaさんはちっとも“ひねた大人”なんかじゃないですよ。
素敵です!!
図書館にいかれているのなら、ついでに読んでも、短い時間で読める本のご紹介を。
『きいろいばけつ』森山京…こちらは物語
『おしいれのぼうけん』古田足日と『ぐるんぱのようちえん』西内みなみ…こちらは絵本。
あくまでも、私の好みの本です。調子にのっての紹介です。
今読んで、頭でどう考えても、どう感じるかなんてわからない。子どもの時の感じ方とおなじようには感じられない。
読むタイミング、というのは重要ですよね。
私は今でこそこんな活字中毒ですが、子どものころからこうだった訳ではなく、というより子どものころは家にあまり本があった記憶がない。誕生日に叔母に買ってもらった本を何度も繰り返し読んだ記憶があります。…てことは、本好きではあったのか。
まあ、そんな環境で、いわゆる子ども向けの名作といわれる本を、ろくすっぽ読まないまま成長してしまい、たとえば『ナルニア国物語』を読んだのは三十過ぎでした。子どものころに読んでればわくわくできただろうに、そしてその喜びや感動をずっと持っていられただろうに、ひねた大人になってから読んだばかりに、この名作に私は「身分差別的な話だ」という感想を持ってしまうのですよ!
我ながらナサケナイ…。
話がずれてます。
『灰色の畑と緑の畑』、子どもたちが柔軟な頭を持っているうちに、これを読んで、世界のいろいろな子どもたちについて考えてくれたらいいなと思います。
はい、そうでしょう。
私もこれは?!って思ったのですが。
でも、ここに出てくる子どもたちの持っている、生きていく生き抜こうとするエネルギーが、ちゃんと文中にあって、感じられて。
子どもたちの置かれている状況も現実だけど子どもたちの持っている力も現実なんだ!!
って思えて。
それは、大人でも同じ状況で。
それから、右が空白ってところですが、私にとっては、その隙間で、一呼吸おけたような気がしてました。視覚的にですが。
出版社にその意図があったかどうかはわかりませんが。