読書とかいろいろ日記

読書日記を中心に、日々のあれこれを綴ります。

『最底辺のポートフォリオ』 ジョナサン・モーダック他

2012年05月02日 | 読書日記
最底辺のポートフォリオ ――1日2ドルで暮らすということ
ジョナサン・モーダック,スチュアート・ラザフォード,ダリル・コリンズ,オーランダ・ラトフェン(野上裕生・監修/大川修二・訳)
みすず書房

¥3,800+税 みすず書房 2011/12/20発行
ISBN978-4-622-07630-8

マジメな本。

ルポというより、報告書。
興味深い。
決して読みやすくはないけれど、読みにくいというほどでもない。


> 貧困者の財務能力は、収入の少なさだけでなく、今日彼らが利用できる手段の特性によっても制約を受けている。新しい金融サービスは低所得そのものを解消することはできないかもしれないが、貧困世帯の生活に規律や安全性、柔軟性、インセンティヴなどをもたらす金融サービスを提供することで、多くをなし得るはずだ。(130頁)

> 貧困者がお金を貯める一番早い方法はお金を借りること――シーマもカデジャも、このパラドックスが真実であることを知っていたのだ。(147頁)

> 金銭管理の仕組みが社会的絆を強め、次に社会的絆が金銭管理の仕組みを強化していく――この象徴的な関係こそが、インフォーマル金融のもつ最大の美点の一つだ。(162頁)

 

一般向けじゃないのは承知の上で、これ、オススメにしちゃおう。


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