最底辺のポートフォリオ ――1日2ドルで暮らすということ | |
ジョナサン・モーダック,スチュアート・ラザフォード,ダリル・コリンズ,オーランダ・ラトフェン(野上裕生・監修/大川修二・訳) | |
みすず書房 |
¥3,800+税 みすず書房 2011/12/20発行
ISBN978-4-622-07630-8
マジメな本。
ルポというより、報告書。
興味深い。
決して読みやすくはないけれど、読みにくいというほどでもない。
> 貧困者の財務能力は、収入の少なさだけでなく、今日彼らが利用できる手段の特性によっても制約を受けている。新しい金融サービスは低所得そのものを解消することはできないかもしれないが、貧困世帯の生活に規律や安全性、柔軟性、インセンティヴなどをもたらす金融サービスを提供することで、多くをなし得るはずだ。(130頁)
> 貧困者がお金を貯める一番早い方法はお金を借りること――シーマもカデジャも、このパラドックスが真実であることを知っていたのだ。(147頁)
> 金銭管理の仕組みが社会的絆を強め、次に社会的絆が金銭管理の仕組みを強化していく――この象徴的な関係こそが、インフォーマル金融のもつ最大の美点の一つだ。(162頁)
一般向けじゃないのは承知の上で、これ、オススメにしちゃおう。