読書とかいろいろ日記

読書日記を中心に、日々のあれこれを綴ります。

『ボート』 ナム・リー

2010年04月19日 | 読書日記
ボート (新潮クレスト・ブックス)
ナム・リー(小川高義・訳)
新潮社

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¥2,300+税 新潮社(新潮クレスト・ブックス) 2010/1/30発行
ISBN978-4-10-590080-9

ベトナム生まれのナム・リーは生後三ヶ月で両親に抱かれボートピープルとしてオーストラリアへ。
最近のアメリカ文学界ではエスニックが流行している。エスニック世界出身作家が書くエスニック世界。たとえばベトナム出身作家ならベトナム戦争を書くことを期待される。
それに真っ向から立ち向かったのが冒頭「愛と名誉と憐れみと誇りと同情と犠牲」。著者を反映させたと思しき作家志望の主人公に、ベトナム戦争経験者の父親を配し、父親の談話を小説に仕立てた原稿を、父親の手で灰にされる。…

七篇収録の短篇集で、それぞれ別の国を舞台にそれぞれ異なった世界を描く。
意欲的。
ではあるけれど、いや…故意に現在と過去をごちゃ混ぜにする構成は、私の好みではない。イマイチですなあ。

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