ある委員会で交わされた会話を紹介します。
(財)人権擁護協力会が『種をまこう』という小冊子を作っています。これは小学校に配って道徳教育に活用してもらう目的だそうです。作成費用は、(財)日本宝くじ協会からの助成金も財源にしています。
昨年度までは小学校に無料で配布していましたが、今年度からは1部90円で販売するとのことで、小学校に購入してもらうように依頼するのだそうです。(HPには1冊150円と記載されていましたが)
しかし、販売割り当て数は、市内全ての小学校に配布するとして、1校あたり40冊、1クラス分程度しかなく、こどもたちにあげることはできず、授業の時だけ貸し出すしかありません。
現場の先生からは、文科省『心のノート』だって配って終わりだったのに、今度は買ってほしいだなんて、どこから予算が出るの?どの授業で使うの?と疑問が噴出。
おまけに、20年度は記述内容に問題があり、県内で使わなかった市があったのですが、その余った冊子は、県内で不足している他の市に回さず、お隣の県にあげてしまったそうです。絶対に必要な物なら、まず県内市町村に聞くと思うのですが・・・(このあたりの詳しい理由はわかりませんが)
この記述内容の問題とは、外国人への偏見とも取れるものだったそうで、外国籍の方が多い市のため、使うのを見合わせたそうです。
昨年度までは無料だったから受け取っていたけれど、各市町村それぞれ状況が異なる中で、地域の個別事情に対応できない全国一律の思想の押しつけとも言われかねないこの冊子。
おまけに類似の出版物もある。有料で、どのくらいの市町村が購入できるのでしょうか。
自民党の無駄撲滅PTで実施した政策棚卸し(事業仕分け)では、文科省「心のノート」について、無料で配布し、十分に活用されていないこと、思想の押しつけ、などを問題にしていましたが、その指摘は活かされないのでしょうか?
*この話は、K県だけのことなのか、他県も同様なのか未調査です。ご存知の方がいらしたら、教えてください。