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池乃掘正太郎さんの解答添削

今日は「平成13年度流通マーケティング事例」について「池乃掘正太郎さん」の解答を添削します。


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第1問
設問1

違いは、製造から販売までを一貫して行っている点である。このため、アパレル小売業やアパレル製造業と違い、販売で得られる購買情報や接客を通じて得られる顧客ニーズ等を用して製造・開発に反映することが容易である。また、製造と販売の同期化を図って、在庫の最小化や販売機会損失の防止等を図ることが容易である。

設問2
製造と販売で得られる情報がリアルタイムに共有できることを重視すべきである。理由は、1.販売で得られる売れ筋等の購買情報を利用して、品揃えの充実や商品の開発等に反映することができるため、2.製造で得られる生産量や生産時期等の情報を利用して、在庫や納期の確認等を迅速に図ることができるため、である。

第2問
設問1

a:サイコグラフィック変数
b:デモグラフィック変数

設問2
2つのブランドの市場細分化基準が違うため、標的顧客がオーバーラップしていることが問題である。

第3問
設問1

エニグムが持つブランド認知や知覚品質等のブランド力が活用できると考えたため。

設問2
プチ・エニグムの登場で、エニグムの知覚品質等のブランド力が低下したため。
エニグムの顧客が、プチ・エニグムにブランドスイッチしたため。

第4問
設問1

B社は、プチ・エニグムへのブランドスイッチ回避とエニグムのブランド力回復が図れるマーケティング戦略を採用すべきである。具体的には、1.エニグム市場とのオーバーラップを回避するため、プチ・エニグムの販売をインターネット等に限定する、2.SPAの特長を活かし、顧客ニーズを反映した商品開発や品揃えの充実を図る。

設問2
24時間販売等、20代の働く女性に利便性が提供できるため。
低価格ブランドの特性から、気軽な購買が期待できるため。


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【総評】
・ハイレベルな答案である。
・文章が非常に読みやすい。

【解答の論理性】
・設問間のつながりを意識している。
・論理の組立方法には問題がない。

【解答の問題点】
・以下に記述



「第1問 設問1」
「製造から販売まで」とありますが「企画」も含めるとなお良かったと思います。
*重箱の隅をつつくようでゴメンナサイ。

「第1問 設問1」「第2問」
すばらしいです。

「第3問 設問2」
一つの解答を「プチ・エニグムにブランドスイッチ」としているので、もう一つは「ブランドロイヤルティが喪失→他の高級ブランドにスイッチ」と書いてしまったほうが良いのでは。

「第4問 設問1」
「プチ・エニグムの販売をインターネット等に限定する」提案は「第4問 設問2」、「SPAの特長を活かし、顧客ニーズを反映した商品開発や品揃えの充実」の提案は「第1問」を意識された解答だと勝手に推測しました。
しかし「エニグム」の売上が低下した「真因」は「第2問の設問2」にあるのではないでしょうか?
「チャネルの切り分け」を提案するよりも、もう一度「市場細分化基準を見直し、標的顧客に合った品揃えやプロモーションを実施」したほうが好ましい提案だという気がしています。
もちらん池乃掘正太郎さんが提案された「SPAの特長を活かし、顧客ニーズを反映した商品開発や品揃えの充実」についてはこれに当てはまり、問題ないです。


かなり細かいところに触れましたが、本試験でこれだけ書けたら合格でしょうね。
私も頑張ります。

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