モトログ ~ある診断士の終わりなき挑戦~

事例Ⅲのダイアログ(その4)

事例Ⅲダイアログの続きです。

第4問
短納期の要請が強まるなか、外注加工品の納品遅れという問題点を解決するにあたり、内外作決定以外のC社の外注管理、外注先への発注方法などについての問題点を2つあげ、その問題点に対する改善策とあわせて、それぞれ100字以内で述べよ。
なお、解答にあたっては、①欄に1つめの問題点とその改善策を、②欄に2つめの問題点とその改善策を記入せよ。

(出題の趣旨)
本問は、C社の外注管理の状況を問題文中から正確に読み取り、外部への発注および外注管理上のプロセスを多面的にとらえ外注管理、外部への発注方法などについての実効性のある改善案を提案できるかなど、問題指摘の適切性および問題解決能力を問うものである。

(モトログ振り返り解答)
①外注管理の問題点は、加工進捗状況を納品予定日の3日前に電話で把握している点である。改善策は、外注内容に応じて標準リードタイムを設定し、カムアップシステムによる進度管理を行い、納期遅延を防止することである。
②発注方法の問題点は、発注から組立作業日までの日程に余裕がない場合が多い点である。改善策は、生産能力を考慮した外注先を選定し、受注時に内示発注を行い、C社の生産計画を開示して、納期遅延を防止することである。


~ ここからダイアログ開始 ~

まず与件から外注管理の状況を抜き出してみる。
・常時取引のある外注先は20社
・発注先は外注先の特性に応じて、外注管理担当者が決める
加工進捗状況は納品予定日の3日前に電話で確認することで把握
・外注加工品の発注から「生産計画」上の組立作業日までの日程に余裕がない場合多し
        ↓
以上により、外注加工品の納期遅れが発生し、生産計画通りに組立作業が開始できない。

ここから「外注管理」と「発注方法」の2つに分けて考えてみる。

まず「外注管理」の問題点はやはり「加工進捗状況は納品予定日の3日前に電話で確認することで把握」している点であろう。
外注内容がそれぞれ異なる中で、一律3日前のカムアップシステムは明らかにおかしい。
よって「外注内容に応じて標準リードタイムを設定したカムアップシステムに変更」が改善策ということになろう。
(モトログ振り返り解答)の「カムアップシステムによる進度管理を行い」の部分は「すでにカムアップシステムは行っている」ので、少し表現を変えることにする。

(3人で導き出した解答)
①外注管理の問題点は、加工進捗状況を納品予定日の3日前に電話で把握している点である。改善策は、一律3日前から、外注内容に応じて標準リードタイムを設定したカムアップシステムに変更し納期遅延を防止することである。

次に「発注方法」の問題点である。これは「外注加工品の発注から「生産計画」上の組立作業日までの日程に余裕がない場合が多いこと」だろう。
よって改善策は「外注加工品の発注時期を早め、外注先に対して加工期間に余裕を持たせてあげる」という方向性になる。
(モトログ振り返り解答)の「生産能力を考慮した外注先を選定」は、第3問でも検討したとおり「外注先の特性に応じて外注管理担当者が決定」していることからはずすことにする。

(3人で導き出した解答)
②発注方法の問題点は、発注から組立作業日までの日程に余裕がない場合が多い点である。改善策は、加工期間に余裕を持たせるため受注時に内示発注を行い、あわせてC社の生産計画を開示して納期遅延を防止することである。


次回へ続く    

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