先日の土曜日に、京都御苑から足を伸ばして一条戻橋のほうへ向かっている途中で、住宅街の白い壁に枯葉のようなものがひっついていました。遠目には何かひっついているなと思いながら近づいてみると枯れ葉のように見え、器用にひっついているなと思って確認したら、なんとアケビコノハの成虫でした。
思わずタイトルのとおり「葉っぱかな? 葉っぱじゃないよカエル……でもないよアケビコノハだよ〜♪」とコックさんの絵描き歌をパロディにして心の中で口ずさんでしまいました。名前のとおり、幼虫はアケビやムベの葉を餌とする大型の蛾の仲間です。
ただ、近くにアケビやムベらしきものが植わっているわけでもないのに、どうしてまちなかにいるのかなと不思議に思えたのでちょっと調べてみると、アケビコノハの幼虫はヒイラギナンテン等のメギ科の植物やアオツヅラフジ等のツヅラフジ科の葉も食べるらしく、まちなかでもそれら植物が植わっている近辺でその姿を見かけることがあるそうです。成虫はミカン等の果物の汁を吸うそうなので、いずれにしてもアケビやムベを育てていたり果樹農家にとっては害虫となるかもしれませんが、大発生することはありません。
ついでながら、アケビコノハの幼虫が好むアケビは、このような花を春に咲かせますね。このアケビの花は下鴨神社(賀茂御祖神社)の近くで撮影したものです。
アケビの花(過去記事より再掲。2019年4月撮影)
そして秋になるとこのような実ができますね。こちらは京都大学農学部グラウンドの近くで撮影したアケビの実で、若い実なので紫色に色づいていませんが、熟すと紫色になります。
アケビの若い実(過去記事より再掲。2019年10月撮影)
アケビコノハに話を戻しますと、前翅が枯れ葉そっくりなため後翅を隠して止まっていると葉柄まである枯れ葉そっくりな姿で擬態します。後翅は黄色地に黒紋が入る派手な色をしています。葉柄に見える部分は触覚ではなくパルピ(下唇髭)と呼ばれるもので、テングチョウの飛び出した鼻のようなものと同じ器官です。寒い中ちょっとかわいそうに思えたので触って動かすことはしませんでしたが、触覚はちゃんと翅と体の間に挟み込んで隠しています。下の写真の丸印の部分が少しだけ見えている触覚です。葉に見せるため、念には念を入れよということなのでしょう。
丸印の部分が触覚の基部
枯れ葉そっくりといえば蛾の仲間ではカレハガがいますが、アケビコノハはカレハガが分類されるカレハガ科ではなくヤガ科に分類されます。
そうそう、横から見ると枯れ葉そっくりなのですが、だからと言って枯れ葉のように薄いわけではなく、上から見るとこのようにかなり厚みがあります。アケビコノハにすると、擬態しているときは上から見ないでねと思っているかもしれません。でも、こんなところで擬態しても余計目立つだけなんですけどねぇ。
虫嫌いの人が壁に枯れ葉がついていると思って取り除こうとして触ろうとした途端に動いたら、悲鳴をあげてびっくりしてしまうかもしれませんね。虫嫌いではないのでびっくりして悲鳴をあげることはありませんでしたが、まさかこんなところにいるとは思わなかったのでびっくりしたアケビコノハの紹介でした。
思わずタイトルのとおり「葉っぱかな? 葉っぱじゃないよカエル……でもないよアケビコノハだよ〜♪」とコックさんの絵描き歌をパロディにして心の中で口ずさんでしまいました。名前のとおり、幼虫はアケビやムベの葉を餌とする大型の蛾の仲間です。
ただ、近くにアケビやムベらしきものが植わっているわけでもないのに、どうしてまちなかにいるのかなと不思議に思えたのでちょっと調べてみると、アケビコノハの幼虫はヒイラギナンテン等のメギ科の植物やアオツヅラフジ等のツヅラフジ科の葉も食べるらしく、まちなかでもそれら植物が植わっている近辺でその姿を見かけることがあるそうです。成虫はミカン等の果物の汁を吸うそうなので、いずれにしてもアケビやムベを育てていたり果樹農家にとっては害虫となるかもしれませんが、大発生することはありません。
ついでながら、アケビコノハの幼虫が好むアケビは、このような花を春に咲かせますね。このアケビの花は下鴨神社(賀茂御祖神社)の近くで撮影したものです。
アケビの花(過去記事より再掲。2019年4月撮影)
そして秋になるとこのような実ができますね。こちらは京都大学農学部グラウンドの近くで撮影したアケビの実で、若い実なので紫色に色づいていませんが、熟すと紫色になります。
アケビの若い実(過去記事より再掲。2019年10月撮影)
アケビコノハに話を戻しますと、前翅が枯れ葉そっくりなため後翅を隠して止まっていると葉柄まである枯れ葉そっくりな姿で擬態します。後翅は黄色地に黒紋が入る派手な色をしています。葉柄に見える部分は触覚ではなくパルピ(下唇髭)と呼ばれるもので、テングチョウの飛び出した鼻のようなものと同じ器官です。寒い中ちょっとかわいそうに思えたので触って動かすことはしませんでしたが、触覚はちゃんと翅と体の間に挟み込んで隠しています。下の写真の丸印の部分が少しだけ見えている触覚です。葉に見せるため、念には念を入れよということなのでしょう。
丸印の部分が触覚の基部
枯れ葉そっくりといえば蛾の仲間ではカレハガがいますが、アケビコノハはカレハガが分類されるカレハガ科ではなくヤガ科に分類されます。
そうそう、横から見ると枯れ葉そっくりなのですが、だからと言って枯れ葉のように薄いわけではなく、上から見るとこのようにかなり厚みがあります。アケビコノハにすると、擬態しているときは上から見ないでねと思っているかもしれません。でも、こんなところで擬態しても余計目立つだけなんですけどねぇ。
虫嫌いの人が壁に枯れ葉がついていると思って取り除こうとして触ろうとした途端に動いたら、悲鳴をあげてびっくりしてしまうかもしれませんね。虫嫌いではないのでびっくりして悲鳴をあげることはありませんでしたが、まさかこんなところにいるとは思わなかったのでびっくりしたアケビコノハの紹介でした。