今年読んだ本のメモ、十。
選挙演説がそこらじゅうで行われていてうるさくて仕方がない。自民党の候補が駅前に張っている所に二度も遭遇してしまった。一度は対抗馬へのネガティブキャンペーンで、聞こえてくる演説に辟易とした。あれだけ議席を獲得して我が物顔で国会を運営していたはずの党が、立憲民主を共産と組んだと言って蔑んでいる。「立憲共産党ですよ!」自分達の余裕の無さを露呈しているということが分からないのだろうか。それに、日本の政治を運営する場所に行けるよう選んでもらおうとしている者が、相手を攻撃することで相対的に自分を上に見せるという姑息な手段を使って、それを駅前でものすごい音量で連呼している。実は別の日は「4x歳、子育て世代!」とか何とか、庶民である事をアピールしようとしていたのだが、じゃあこの間の他人を揶揄する演説、子供に聞かせられるのか。(というか駅を使う子供達には丸聞こえだけど。)勝ったものが正義、と教えたいのだろうなぁ。
さて。
49. 泥棒は選べない /ローレンス・ブロック(著), 田口俊樹(訳) - Burglars Can't Be Choosers(1977)
いつも借りている図書館の蔵書の中に、この本が無かった。隣の自治体の図書館にはあったので、そこで借りることにした。1977年。およそ44年前。44年かぁ。無いかもなぁ。
50. 泥棒はクロゼットのなか /ローレンス・ブロック(著), 田口俊樹(訳) - The Burglar in the Closet(1978)
『泥棒は選べない』とほぼ同じパターンの設定、展開という、水戸黄門的な感じの一作。前回出てきた女の子とはもう会えないのかなぁ。
51. ぼくたちが聖書について知りたかったこと /池澤夏樹(著)
(個人的な)宗教を知るシリーズ。図書館の本棚を何気なく見ていた時にふと目について手に取った本。『英国貴族、領地を野生に戻す』に並ぶ、今年の"読んで良かった本"。
作りとしては、聖書学が専門の大学教授と作家が対談し、対談の形のままで本にしているもの。インタビュー記事のようにまとめられ、発言者の名前と発言が並ぶ。
と書いた後に、内容にちょっと触れるか、と思って書き始めた文章が長くなってしまったのと、53.についてもちょっと書きたかったので、その辺りは別投稿をご覧ください。
52. 泥棒は詩を口ずさむ /ローレンス・ブロック(著), 田口俊樹(訳) - The Burglar Who Liked to Quote Kipling(1979)
この次の『泥棒は哲学で解決する』にも出てくる女の子が登場する一作。連絡としての構成を考え始めたのだろうか、なんて上から目線の感想を書いたりして。前二作と同様、さらさら読んで雰囲気を楽しんだ。
ちなみに原題にあるKiplingはイギリスの超有名な小説家、詩人。ノーベル文学賞を取った実在の人物。「キプリングさんの詩を引用するのが好きだった泥棒」ではタイトルにならんわな。
53. ユダの福音書を追え /ハーバート・クロスニー(著), 関利枝子ほか(訳)
51と同じく図書館の本棚から何気に取り出した二冊目。これを読んで、キリスト教に対してはなんとなく気持ちの区切りがついたような気がしている。
タイトル通り福音書の内容よりもその本が世に公表されるまでの顛末が書かれたもの。
こちらも少々長くなったので、それについては別投稿をご覧ください。
54. 「繊細さん」の本 /武田友紀(著)
一言でいうと、気付いていることを周りの人と共有するのが良い方法だよ、という感じ。一歩踏み出せるといいな。
55. 泥棒は哲学で解決する /ローレンス・ブロック(著), 田口俊樹(訳) - The Burglar Who Studied Spinoza(1980)
この哲学はスピノザを意味する。バールーフ・デ・スピノザ。17世紀オランダの哲学者。確かにスピノザの本は登場するし、物語の中で、あるシーンで引用されたことになっている。でもそれ以外に"stutied Spinoza"っぽいところがあったのか、良く分からなかった。
という事で。