so far, not so bad

"unselfconsciousness"

これも年中行事

2018-05-03 00:16:47 | エッセイ
年に一度、検査を受ける。
上からと下からと管を入れてカメラで中を見る検査だ。
これを好きな人はいないと思うが、自分としてもこの検査の時期はかなりブルーになる。
率直に言って、大変だからだ。
死ぬような思いをする訳ではないけど、かなり窮屈な思いをするのだ。

何にブルーになるか。
一つ目は検査前の食事。
通常体に良く積極的に摂るべきとされるものが、ことごとくN.G.食材となる。
海藻類、豆類、生野菜、玉ねぎやねぎ。
また、小さな種の含まれる食べ物(ゴマ、苺、キウイ)も控える。
これらをどれも含まないメニューというのも、なかなか難しい。
二、三日前からそういう食事になり、最後の一日は朝昼晩、検査食。
それだけでも憂鬱になるが、以前、なかなかきれいにならずに苦労したため、これに輪をかけて注意した食事を、一日プラスして、する。
だから、素うどんを頼んでねぎを丁寧に取り除いて食べる、というような昼ご飯が続いたりする。

二つ目は検査の朝に飲む大量の下剤。二時間程度で1.8Lを飲めと言われる。
運動もしないのに水ばっかりそんなに飲めるか。
一番最近の検査の時は、気分まで悪くなった。手足が冷たくなって腹痛がして、ああこれ病院に連絡しろと書いてある状態だな、と思ったが、ちょっと休んだら回復した。(もちろんその後医者には相談した。)これをもう一度やるのはごめんだと思っていたので、何とか助かった。

三つ目は検査中の痛み。
下から入れている時におおよそ上行結腸辺りまでカメラがたどり着くと、かなりの痛みが出る。それまでセデーションで気を失っているのだが、痛みで起きてしまうのだ。以前医者に相談すると、こんどは麻酔の量を増やしましょうねと言われたのだが、一番最近の時も起きてしまった。(量を増やすのを忘れていたんだと思う。)
まあ余り見る事のないライブ映像を見られるので良しとするか、という気分には到底ならずに、痛みに悶えながらモニタを凝視して時の経つのをひたすら待つ。(余りの凝視にスタッフ一同かなり気を使ってくれる。)

四つ目。
これは余り受け入れられないとは思うけど、検査時に何かが見つかって切除したりすると、その後3日はアルコールは控えるように言われる。これが結構苦痛。
鬱屈した日々が終わり、開放感に浸りたいのにビールが飲めない。つらい。
大きな問題が無かった事を喜びたいだけなのだ。生きている事に祝杯をあげたいだけなのだ。でも飲めない。つらい。


でも。
うちに帰って、顔を洗った時にふと気づく。あれ、あごの辺りの感触が違う。
ちょっと痩せたんだな。
うふふ。

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