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夜更けの湖畔DXモービル

2015年05月09日 | 移動運用
今朝・・・といっても、日付が変わる前から超早朝の深夜の時間帯、市街地の南に位置する湖畔に車で移動して、真夜中の移動運用をしてみました。アクティブローカル局が移動されるということで、その運用地にお邪魔させていただいたというわけです。

日付の変わったばかりの時間帯から夜が更けていく時間帯に聞こえてくるDX信号が多くなるということもあって、最初は久しぶりにお会いしたOMと、DX、市民ラジオ、特小、などの話題で、無線機放置状態でした(^-^;)。

その後、当初21MHzバンド、その後18MHzバンドとボンネット基台のホイップアンテナを付け替えながら、車内でマイクのPTTを押して交信を試みました。

うーん、ダイヤモンド製の1.2mホイップアンテナですが、常置場所のビニール線ANTと違って、バンド内にたくさん信号が聞こえる湖畔の移動運用です。ダイヤルをクルクルまわしていると、あちらこちらで信号が聞こえてきます。強力な信号も、弱い信号も。

その時のメモを整理してみると、「これは交信できそう」「これはぎりぎりかな」「無理かもしれないけど試しに」と、コールサインの聞き取ることが出来て、QSOにトライした無線局のリストが・・・

  USA ミシガン オンタリオ湖・カナダ   インド   ロシア

  ルクセンブルグ  チェコ  フランス  ランス  イタリア ナポリ
   クレタ島 アルジェリア

でした。まだ聞こえていたのですが、コールサインを聞き取るのが「大変」「困難」「無理」ということで、スルーしました。 受信の段階である程度強力な信号でないと、こちらからの送信は届かないだろう・・・ということで。

ふと思うに、ふだんからぎりぎりのDX運用をしていないなあと。基本的になんとか交信を実現させよう!と思いつつ運用をしていなくて、「復調音」と「信号強度」から、このくらいなら楽々交信かな、とあぐらをかいてお気楽運用をしているのが常・・・なんだなあと、あらためて再認識しました(^-^;)。


個人的には、新しい車に無線機とアンテナを取り付けて、さあこれでまたモービル運用できるぞ!と喜んだのもつかのま、先月「香港までも届かない」送信不良を経験しました(--;)。

まず第一のテーマは、とりあえず普通に送信の出来るモービルシステムにすること!

だったので、最近なんどかポチポチ運用が出来るようになった現在の状況で、どのくらい電波を送り届けることが出来るか?もしくは、運用・送信途中で送信できなくなることはないか?という目の前の第一関門の確認が、最大の関心事でした。

   

結果、ヨーロッパは「スペイン」「ロシア・モスクワ」、アジアは「カンボジア」「タイランド」などとのQSOが実現した運用になったので、個人的にはOK OK の試験運用となりました。


現在のシステム稼働状況

○ボンネット基台のホイップアンテナ

当初ホイップアンテナを取り付けて調整しようとしたところ、VSWR値が大きすぎて送信できないのでアースを、平編線、銅箔テープで広げました。ひとまずVSWR値は1.5まで落ちて電波を送信可能にはなったのですが、最近不調の無線機IC-706MkII保護のために小型チューナーを入れて、無線機にとってはVSWR値1.0-1.1にしてあります。

深夜のDX移動運用では、上記のチューナーを無線機とアンテナの間に入れた状態での運用でした。今後、ボンネット基台のアンテナ状態が好転していったら、小型マニュアルチューナーなしで、アンテナ同軸を直接無線機に接続することにします。

・・・で、この小型チューナーを入れたときに「18MHzに設定してあるので、21MHzバンドAntに付け替えた時はチューナーをOFF、スルーにすることを忘れないようにしないと」と思っていたのですが、やってしまいました。深夜の湖畔DX運用では、21MHzアンテナを取り付けた時にチューナーをスルーにするのを忘れていました。(--;)

今までチューナーを車内の無線機システムで利用していないので、そりゃぁ忘れるわなー、と思ったのでした。はやくアンテナの環境を整える作業を進めたほうがよさそうです。

ちなみに、21MHz用、50MHz用ホイップアンテナ使用時には、チューナーなしでVSWR値は1.0近くまで落ちてくれています。無線機の送信エネルギーをそのままスコーンとアンテナ経由で発射することの出来る状況です。

○走行中の接触不良ノイズ

今回、夜中の湖畔に向かう途中、走行中の車の揺れにあわせて何度か、いかにも接触不良!という感じのノイズが受信音に混じりました。基本的には停車運用中の接触不良は克服できているのですが、走行中となるとまだ怪しいところがあります。

無線機IC-706MkII本体の同軸コネクタ周辺が原因なのですが、車の振動に合わせてゆれるアンテナからのケーブルを運転座席下でうまく固定する、というのがまず最初に実現可能な対策かもしれません。( 高速道路走行中は発生しないが、路面の荒れた一般道でたまに接触不良のノイズ発生 )

○外部スピーカー

運転座席下無線機本体の内蔵スピーカーを使わずに、外部スピーカーをサイドブレーキあたりに固定して、少しでも手元で受信音を聞くことが出来るようにしてあります。

・・・・が、どうもIcom無線機本体内蔵スピーカーの音が思いのほか良くて、ちょっと聞き比べてもらいました。ずっと使っていた外部スピーカーは自分ではもう聞きなれすぎていて判断があやしいので、BUO局にテストしていただきました。

結果は、無線機本体内蔵スピーカーが「良い」となりました。ここでいうスピーカーの音というのは、いわゆるオーディオ的な意味ではなくて、HFバンドのノイズの中聞こえてくるDX局の復調音の識別レベルという意味になります。

客観的にこちらの方が良い、というは難しいことなのですが、BUO局に意見をいただいて、内蔵スピーカーと外部スピーカーではっきり違いがあるというのは間違いなさそうと判断できました。僕も「どうも聞きなれた外部スピーカーより本体スピーカーの方がDX信号の了解度があがる」と感じたものの、判断の境界線が不明瞭だったのですが、それぞれの話を総合するとIcom内蔵スピーカーはいいぞ!ということになりそうです。

すくなくとも、現在取り付けてある外部スピーカーの音は、座席下よりも手前にあるにもかかわらず、DX信号の了解についてはそれほど効果をあげていない!ということです。

また、それよりも別の問題が!

本体裏にプラグを差し込んでスピーカーケーブルでサイドブレーキのところまで、スピーカーケーブルを配線してあるのですが、この車内のスピーカーケーブルを抜き取ると・・・

・・・なんと数千キロ離れたヨーロッパからのDX信号の強度が上がる!!!

そのようにIC-706MkII・液晶パネルとSメーターが・・・言っています。

無線機のSメーターの振れは、DXの送受信にさまざまな判断基準を提供してくれるのですが、無線機内部の回路で処理している信号強度がこんなに簡単に、その場で、即座に上がる!というのは、かなり劇的な「環境システム変化」です(^-^;)。 アースを工夫して伸ばしたり、半田付けしなおしたり、コネクタを念入りに丁寧に取り付けたり・・・と地味な作業を重ねてかさねて、ちょっとずつ信号強度をあげていくのが常です。それで、より安定した、強力な運用システムになっていくのが普通なのですが、「スピーカーケーブルを抜く」・・・これだけのことで、11V運用が14V運用!(ちょっとおおげさ)みたいな、システムの変化に直結しているというのは、そうしたものだとうすうす感じているものの、目の当たりにすると目からウロコ!でした(^-^;)。面白い!


○18MHz、HF伝播のロケーション

普通にVHFやUHFと比較して、短波帯の電波であれば、アンテナから空に飛び上がって電離層にぶつかり、それが再び地上に降りてくるのが一般的な正確ですから、そうした一般情報、知識から、「HF運用ではどの場所でもロケーションが送受信に影響することは比較的少ない」とイメージしていました。

しかしながら、運用を重ねていくと「あれれっ」となることが次第に増えていくのですが、湖畔のロケーションは今回もとにかく別格だ!と体感させられることとなりました。

湖畔運用をいつもされているBUO局の話を聞かせてもらうと、湖畔を離れて地面の広がるところへ入り込んで行けば行くほど、強力に入感していたDX信号がだんだん弱くなっていくということです。以前に、やはり湖畔でBUO局と合流した時もそうでしたが、今回も湖畔でもっとも強力な信号の飛び込んでくる周波数にダイヤルを合わせて、湖畔を離れてみました。

水辺から離れると、まず一気に信号強度が落ちます。そこから岡山平野を内陸に向かって移動していくと、ははは、どんどん強度が落ちます。ノイズの多そうな市街地に入ると、信号はもうノイズと一緒になってしまいます。

そうそう、確か以前も同じようなことになったよなあ・・・と思い出しながら、水辺ロケーションの威力を今回も強烈に体感することとなりました。

ちなみに、ヨーロッパ局をコールするヨーロッパ中の無線局とアメリカの無線局のコールがパイルになっているのが(おそらく大西洋をはさんで飛び交っている?)、日本の水辺でその多くのコールサインを了解、コピーすることが可能な!そんな信号を1m少々のホイップアンテナでごそっ!と受信していた深夜の湖畔DXでした!!!(^-^)

BUO局さん、今回もお世話になりました。ありがとうございました。

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