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PentaxMレンズを加工 for Canon 5Dフルサイズ

2021年11月08日 | カメラ・ビデオ関連
1970年代のPentaxMレンズを、Canonのフルサイズカメラで使いたくて、この週末の夜、その加工作業を行いました。

フルサイズ・デジタル一眼レフカメラCanon5Dは、マウント形状こそEFで一般的であるものの、マウントアダプタを利用してそのマウント形状だけを一致させても、フルサイズ5Dでは<物理的に取り付け不可能> とか、<取り付け実現しても内部の反射ミラーがレンズ後部にあたってエラー、撮影不可能>というような具合で、手持ちのレンズを簡単に利用できない状況にあります。

Canon純正レンズをさらに追加入手すればいいのかもしれませんが、個人的に気に入っているPentaxレンズの映像を、5Dでフルサイズ撮影してみたい!という思いから、手元のPentaxMレンズをひとつ加工してみることにしました。

レンズは・・・Pentax M 28mm f3.5
(Pentax一眼で常用しているPentax M 28mm f 2.8 の陰で出動が少ない)

 
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この上の写真、レンズ後部に凸突起物があります。これがフルサイズの大きな反射ミラーに当たって撮影不可能、もしくはフルサイズ5D故障となってしまうリスクを避けるため、この突起を削り落とす、というのが今回の作業です。

 
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・・・手前の絞りを制御するレバーは硬度の高い金属製です。これを金鋸でゴシゴシゴシゴシ、辛抱強くなんとか切り落とそうというわけです。ちなみにその後ろの黒い壁は、カッターナイフで切り落とすことの出来る素材でした。

 
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ゴシゴシ金鋸を使っている間、金属製の粉がレンズ後部に降りかかることは避けられないので、テーピングをして少しでも保護しておくことにします。

・・ということで、気長に少しずつ金属レバーに金鋸を当てて、30分もゴシゴシやっていると最後には切り落とすことが出来ました。

 
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この状態で、PentaxKマウントを、CanonEFマウントに変換するアダプターを取り付けると、これでCanonカメラにPentaxレンズを取り付けることが出来る・・・・はずですが・・・・

(APS-Cの小さいイメージセンサー・小さい反射ミラーのCanonデジタル一眼レフカメラでは、この突起物があってもカメラボディに取り付けることが出来ますし、普通にシャッターを切って撮影することも出来ます。)

しかし、アダプターを取り付けたレンズが、フルサイズ5Dカメラボディにフィットしません。当然右に回すことも不可能で、取り付け撮影は実現しません。

で、たまたま使用しているレンズマウントアダプターには、マニュアルレンズでもピントが合焦した時にカメラファインダー内部のAFフレームが赤く光、カメラボディからピピィと信号音が聞こえるように、マウントの接点が付いているタイプのものでした。

 
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EFマウントレンズには全てこの接点が付いているので、この接点パーツの厚みが<干渉>することはないのですが、しばらくあてがったりして観察していると、この接点パーツを固定している、小さな小さな固定ネジが<干渉>していることが判明しました。

ということで、ここまでレンズを加工して作業を進めたので、レンズマウントアダプターから接点パーツを取り外すことにします。


 
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・・・ということで最後には無事に、フルサイズ(内部で大きな反射ミラーが上下に動作する)5Dに、PentaxM28mmレンズを取り付けることが出来ました。

この28mmf3.5レンズは落下させて最前部のフィルターを取り付ける部分が歪み、フィルターが外せない状態の、落下レンズ=ジャンクレンズとして数百円で購入したものでした。

ちなみに上の写真にあるように、なんとか使いたいと、ペンチで少しずつ少しずつレンズ前面を真円になるように歪みを修正し、チェック、修正し、チェックして、最後は49mmフィルターをくるくる回して取り付けることが出来るように、ネジ山を手作業でカリカリと復活させ、使うことが出来るように修理したレンズです。


撮影してみると落下させた強い衝撃で内部のレンズの軸がずれているのだろうと思うのですが、星空撮影をすると画面の右端の方と、左端では、星の描画がずいぶん偏りのある写真になりました。(そんなこともあって28mmf2.8を追加購入しました)

それから、完全な点光源の星を撮影する場合に、ちょっと無限遠が足りていなかった記憶があるのですが、これもピントリングを操作して日常撮影で手元を写す場合にはなんとかなるかも、と期待して、フルサイズ5Dでちょっと使ってみることにします。


ともあれ、APS-Cカメラに28mmレンズを取り付けても、広角というよりはほぼ標準に近いような印象ですが、フルサイズカメラに28mmを取り付けるとその画角は、完全に広角だと思うので、ある程度制限があってもEOS5Dに取り付けて利用する使い方では、まだまだこの古いレンズが活躍してくれるはず・・・と期待しています。

今夜は作業完了したばかりなので、実際どんな写真が撮れるのか、今後チェックしてみたいと思っています。

ともあれ、EOS5Dで使用可能なレンズ(かなり使用上の制限があります)がこれで、もう一本増えました。
(しかし、これほどフルサイズEOS5Dで使用レンズに自由度がないとは、事前に知識としてはあったものの、あらためて再確認しつつあります。 SonyEマウント(カメラ)であれば、レンズとイメージセンサーの距離が小さいことで、どんなレンズでも必ず取り付けて撮影、利用可能であることと比較すると・・・・)


 
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とりあえず作業を終えたタイミングで、机の上のレンズ <旭光学 Takumar 55mm f1.8 +M42・EOSEFマウントアダプター>で試写しておきます。
 < ISO400  f3.5開放  1/30  卓上LEDライト ノートリミング

無限遠、星空撮影ではない普通の撮影ならば、<ふつう>に使えそうです。ペンタックスレンズのクリーミーな、とろけるような背景ボケをいつも伴って!



◯出来上がったレンズM28mmを、EOS5Dに取り付けて試写  2021.11.09 

フルサイズEOS5Dでの常用レンズにするために、使っていなかったPentaxM28mmf3.5レンズを加工したところ、前線・低気圧接近で暗い雨模様の週明け、9日火曜日西日本岡山市は雨上がりの一日となりました。

・・・が、全体に雲の多いスッキリしない天気の夕暮れ、ずいぶん暗くなった時間帯でやっと外に出る機会があり、EOS5Dのシャッターを切ってみました。

 
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夕方の空が結構厚めの雲に全面覆われているため、かなりくらい日暮れです。カメラの設定をISO1600(5D上限) M28mmの絞りをf5.6 シャッター速度を手持ちでも絶対大丈夫の1/125秒 として、撮影しました。

開放f3.5のレンズで少し絞っての写真ですが、現代的なキリキリカリカリの精密描写の映像ではなさそうです。ですが、天気のいい日差しの強い日中での撮影がまだ実現していないので、その時はISOを400とか、100で、どのような映像になるか、今後も試写してみたいと思っています


◯ フルサイズ大型ミラーとレンズの干渉  

ちなみに、一つ判明したことがありました。

マウントアダプターでEOS5DのEFマウントに取り付けての撮影で、フルサイズの大きな反射ミラーの上下動に対して、レンズを無限遠にして、レンズ基部がカメラボディの中に入り込んでくると(レンズを目の高さに上げてよく見ると、ほんのちょっとだけ飛び出ている程度)・・・・

シャッターを切ったあと、レンズ基部にあたってミラーが戻りきれずに途中で止まることが多いようです。で、ピントリングを回して少し前方へ繰り出すと、その瞬間にパタンとカメラ内部でミラーが戻る音がしました。

「そうかこのレンズでピントリングを無限遠に回す時は要注意だな」

(ミラーが当たって通常動作できず>カメラのシステムエラーに
 なることはなさそうですが・・・・)



◯フルサイズ大型ミラー干渉の回避  2021.22.09  

「そうか、レンズ基部が飛び出ていてミラーに当たるのかあ」

 
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左が旭光学Takumar 55mm f1.8   右がアサヒペンタックスM28mmf3.5
どちらもM42、 PentaxK マウントを EOS・EFに変換するアダプター装着。

その2つを真横から見ると・・・・

 
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どちらのレンズも無限大にピントリングを合わせてあるのですが、右側のPentaxM28mmレンズの方は、アダプターのラインから飛び出ているのがわかります。この飛び出たところには後玉があるので、この飛び出た部分を全部削り落とすことは出来ません。

・・・でも、症状としてシャッターを切って撮影したあと、下がってくる大型ミラーがレンズ突起部分に当たっているようなので(ピントリングを前に繰り出すとミラーが下りるので)、ミラーの上下するライン上にちょっとだけ当たっている凸飛び出たところを削り落とすだけで、この問題が回避できるといいなあ・・・と希望を持って、ナイフで削り落とすことにしました。

 
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というわけで、上のようにEOS5Dボディ内部の大型ミラーが上下する線上で、飛び出ている部分を削りました。

<シャッターを切ったあと下りてくるミラーが当たって止まる>ほどの干渉部分が、もし軽くこするくらいで当たってはいたとしてもミラーが普通に降りてくるくらいになったら、それだけでも<もうけもの>!

できたらミラー上下動作に、レンズ基部が全くあたらいところまで削り落とすことが出来たら<もうバンザイ>!

少しくらい削っても、全く症状が変化しなかったとしたら、<まあしかたない、それで普通!>

という思いで、カッターナイフの刃を当てて、削り、けずり、削りおとしました、このへん!あたるかなあ!と適当な検討をつけて。




ということならば、どうやらほんのちょっとのアタリのようなので、削って当たらないように出来たらいいな!と作業を思いつきました。

(というのも、加工レンズM28mmをついうっかり無限遠で使ってしまった場合、常にEOS5Dボディ内のミラーが必ず当たるというのは、その衝撃が故障の原因になるのは避けたいわけです。)

・・・で、大きなミラーとレンズ突起部分のどこが当たっているのかわかりませんが、ミラーが上下に動作した時に当たるわけだから・・・突起部分全体を削り落とす必要はないはず! と、ミラーの当たりそうな箇所を勝手に想定して、カッターナイフで削り落とすことにしました。

基部の外回りはプラスティックのような、ナイフで簡単にカットできる素材でしたので、簡単にできるのでは・・・と思って作業を開始したら、レンズ中央部分はアルミ合金のような金属でした。

そこはカッターナイフの先端を頻繁に折って、常に鋭い歯先を確保して、金属部分も削っていきました。わずかな削り取りでは、金属部分も比較的削り取りやすかったです。

で、その結果・・・・ EOS5D内部で上下する大型ミラーへ、PentaxM28mmレンズ基部の干渉は、どうやらなくなったようです。

シャッターを切るととりあえず、ボディ内部大型ミラーが撮影後に元の位置に戻るようになりました。注意して音を聞いていても、何かにこすれるような音は聞こえてこない気がします。

ともかくこれで、使用制限のあったPentaxM28mmレンズが、かなり使いやすい状況にまで加工作業をすすめることが出来たようです。

<無限遠>が問題なく利用できるということは、夜に星空に向けて絞り開放・ピント無限遠で、星空撮影をする時に、カメラボディに衝撃を与えることなくシャッターをきることが出来るようになりました。

たしか360円くらいで入手したジャンクレンズで、M28mmf2.8の一つ明るいPentaxレンズを入手していこう、極端に使う頻度が小さくなっていたレンズですが、結果的に加工がうまく行っているので、今後EOS5Dフルサイズボディに取り付けていろいろ撮影を楽しむことの出来るようになりました。良かったよかった(^-^)。







先日届いたCanon EOS5D(初代)についてのメモです。

届いたEOS5Dでの、最初の試写です。














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