リートリンの覚書

古事記 中つ巻 現代語訳 六 八咫烏の派遣


古事記 中つ巻 現代語訳 六


古事記 中つ巻

八咫烏の派遣


書き下し文


 是にまた高木大神の命以ちて、覚し白さく、「天つ神の御子、此より奥つ方にな入り幸でましそ。荒ぶる神いたく多し。今天より八咫烏を遣はさむ。故其の八咫烏引道きてむ。其の立たむ後より幸行でますべし」とまをす。故其の教へ覚しの随に、其の八咫烏の後より幸行でませば、吉野河の河尻に到ります。


現代語訳


 ここにまた、高木大神(たかぎのおおかみ)の命を以ちて、覚(さと)して、いいうことには、「天つ神の御子よ、これより奥の方に入り幸(い)でてはならぬ。荒ぶる神がいたく多い。今、天より八咫烏(やたがらす)を遣わせよう。故に、この八咫烏が引道(みちび)くだろう。その立つ後より幸行(い)きなさい」と申しました。故に、その教え覚しの随(まにま)に、その八咫烏の後より幸行ったところ、吉野河の河尻(かわしり)に到りました。



・河尻(かわしり)
1・川下。下流2・川口


現代語訳(ゆる~っと訳)


 そしてまた、高木大神がお告げ、諭しを申せば、

「天津神の御子孫よ、ここより奥に入ってはいけない。荒々しい神が非常に多くいる。

今すぐ、天上界より八咫烏を派遣しよう。そうすれば、この八咫烏が道案内をする。その八咫烏が飛び立つ後について行きなさい」
とのことです、と申しました。

そこで、その教え諭しの通りに、その八咫烏の後から行ったところ、吉野河の川下に到着しました。



続きます。

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ありがとうございました。



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