リートリンの覚書

日本の神様・熯速日神


日本の神様

熯速日神
(ひのはやひのかみ)


武甕槌神の祖先
 
日本神話の神産みにおいて、伊邪那岐命が、火之迦具土神(かぐつち)の首を切り落とした際、十束剣の根元についた血が岩に飛び散って生まれた三神の一柱です。


別名

 
熯速日命
(ひのはやひのみこと)

熯之速日命
(ひのはやひのみこと)

樋速日神
(ひはやひのかみ)
 

「日本書紀」では

 
日本書紀 巻第一 神代上
第五段の第六の一書では、
このように登場しています。
 
また剣の鐔から滴った血が、ほとばしり神となりました。甕速日神といいます。次に、熯速日神
 
伊弉冉尊を失った、伊弉諾尊が恨んで、火の神・軻遇突智を三段に斬った際、それぞれ神となりました。剣の鐔から滴った血から生まれた神です。
 
また、第六段の第三の一書では、素戔鳴尊は誓約(うけい)をした際、生まれた神々の中の一柱として登場しています。素戔鳴尊の左足の中に生まれた神です。日神は素戔鳴尊が元から清き心であったと知り、熯之速日命(ひのはやひのみこと)を含むその六男を日神の子として取り、天原を治めさせました。


「古事記」では

 
本文では、このように登場しています。

次に剣の刃の根元に着いた血も、神聖な岩石の群れに飛び散りました。その付着した血から出現した神の名は、甕速日神。次に樋速日神。次に建御雷之男神。またの名は建布都神。またの名は豊布都神。三柱の神です。

神産みの段で、伊邪那岐命が十挙剣で、妻の伊邪那美命の死因となった火神・火之迦具土神(ひのかぐつちのかみ)の首を斬ったとき、剣の刃の根元に着いた血が岩につき化生した神です。
 

そのほか

 
・書紀では、第九段本文の経津主神・武甕槌神の派遣の段では、甕速日神の子、武甕槌神の親として登場します。書紀の第六段一書第三に見える「熯之速日命」や第七段一書第三の「熯速日命」は、日神と素神の誓約によって生まれた神で、これと同神ではないとの説があります。
 

祀る神社


星神社
(岡山県岡山市)
 
八幡神社
(山形県酒田市)
  


新しい知識を得た場合
随時更新予定です。




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