新刊の森

人文分野を中心に、できるだけその日に刊行された面白そうな新刊を、毎日三冊ずつ紹介します。役立ちそうなレシピにも注目。

精神分析の新たな講座が登場「精神分析の基礎 (現代精神分析基礎講座 第1巻) 」

2018年12月08日 | 新刊書
精神分析の基礎 (現代精神分析基礎講座 第1巻)
古賀 靖彦 (編集), 日本精神分析協会 精神分析インスティテュート福岡支部 (編集)


福岡での講座の書籍化ということですが、精神分析を新たな捉えなおす試みは
何度でも行われるべきものだと思います。
どんなものが出てくのか、楽しみです。



単行本(ソフトカバー): 220ページ
出版社: 金剛出版 (2018/12/8)
言語: 日本語
ISBN-10: 4772416633
ISBN-13: 978-4772416634
発売日: 2018/12/8

内容紹介
1996年から始まり,現在も続いている精神分析インスティテュート福岡支部主催の精神分析セミナーを基に,そこでの講演をまとめたものである。
全5巻で構成された基礎講座のなかでも,第1巻では精神分析の基礎の基礎を紹介している。本巻に収められている講義内容は,人の営みやこころの本質に関するベーシックな教養であり,こころにかかわる職務に携わっているならば,基本として身につけておきたいものばかりである。

内容(「BOOK」データベースより)
本巻から『現代精神分析基礎講座』は始まる。全5巻で構成された基礎講座のなかでも、第1巻は精神分析の基礎の基礎を紹介している。

目次
第1講 精神分析とは何か
第2講 精神分析小史
第3講 フロイト入門
第4講 日本における精神分析
第5講 無意識の発見
第6講 夢と象徴
第7講 治療者の基本と治療の枠組み
第8講 聴くことと話すこと―精神分析での耳の傾け方と言語的介入
第9講 治療者-患者関係

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
古賀/靖彦
1984年九州大学医学部卒業後、福岡大学医学部精神医学教室勤務、英国タヴィストック・センター成人部門留学を経て、2000年より油山病院に勤務。現在、油山病院副院長、国際精神分析学会会員、日本精神分析協会訓練分析家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

浅田ファンならずとも読みたくなる「浅田真央は何と戦ってきたのか」

2018年12月08日 | 新刊書
浅田真央は何と戦ってきたのか - フィギュアの闇は光を畏れた - (ワニブックスPLUS新書) 新書 – 2018/12/8
真嶋 夏歩 (著)



フィギュア・スケートのグランプリ・ファイナルが始まっていますが
国民的なスターだった浅田真央の人気はまだまだ高いようです。
浅田真央はどこが素晴らしかったのか
技術的な面から、このテーマに迫る本が新書で登場。
やはり、つい、読んでみたい。


新書: 273ページ
出版社: ワニブックス (2018/12/8)
言語: 日本語
ISBN-10: 484706142X
ISBN-13: 978-4847061424
発売日: 2018/12/8

フィギュアスケート界不世出のスター、浅田真央。華々しいシニアデビューと年齢制限で出場がかなわなかったトリノ五輪、キム・ヨナの後塵を拝したバンクーバー五輪の銀メダル、ソチ五輪のショートプログラムの大失速とフリースケーティングでの感動的な演技。その競技生活はまさに波乱にとんだものだった。著者は、彼女のシニアデビューから引退までの11シーズンを詳細なデータとともに振り返り、かつ世界そして日本のフィギュアスケート界で何が起きていたのかの分析を重ね合わせ、フィギュアスケートというスポーツの不可思議さを見事に浮かび上がらせる。いまなお数多い浅田真央ファン、そしてフィギュアスケートファン必読の1冊。

クーンの名著の背景を知る「科学革命における本質的緊張」

2018年12月08日 | 新刊書
科学革命における本質的緊張【新装版】
トーマス・S・クーン (著), 安孫子 誠也 (翻訳), 佐野 正博 (翻訳)


「科学革命の構造」のパラダイム論で、科学研究の進歩というものについて
パラダイム転換を実現したクーンですが
この名著の前にもすでにこの問題を論じていた文章を発表しています。
この名著の枠組みになる考え方と、その後の発展を明かす論文集が
合本版の新装版として発売されました。
ぜひ読んでみたい。



単行本: 602ページ
出版社: みすず書房; 新装版 (2018/12/8)
言語: 日本語
ISBN-10: 4622087790
ISBN-13: 978-4622087793
発売日: 2018/12/8


自伝的序文

第一部 クーン科学史論集
第1章 科学史と科学哲学との関係
第2章 物理学の発達における原因の諸概念
第3章 物理科学の発達における数学的伝統と実験的伝統
第4章 同時発見の一例としてのエネルギー保存
第5章 科学史
第6章 科学史と歴史の関係

第二部 クーン科学哲学論集
第7章 科学上の発見の歴史構造
第8章 近代物理科学における測定の機能
第9章 本質的緊張――科学研究における伝統と革新
第10章 思考実験の機能
第11章 発見の論理か探究の心理か
第12章 パラダイム再考
第13章 客観性、価値判断、理論選択
第14章 科学と芸術の関係について

訳者あとがき
原注
索引

内容紹介
著者は『科学革命の構造』に先立つ三年前、本書所収の論文「本質的緊張」で
科学における伝統と革新のあり方を論じ、〈パラダイム〉概念をはじめて導入した。
それは、科学を独自の文脈のなかで捉えようとする内的な科学史と、
社会や文化との関係で科学を論じようとする外的な科学史を架橋する試みである。

本書は『科学革命の構造』前後のクーンの論文集(1959-76)である。
「パラダイム」概念のひとり歩きとは別に、科学と歴史、科学史・科学哲学・科学社会学
などを論じながら、常に歴史と集団との関係でその学問の意味をラディカルに
捉え返している。今後の科学史研究への方途をしめすとともに、現在の学問状況への
真撃な批判の書であろう。
[初版『本質的緊張』第1巻1987年9月28日発行、第2巻1992年7月20日発行、
合本『科学革命における本質的緊張』1998年10月20日発行]
出版社からのコメント

著者について
トーマス・S・クーン Thomas S. Kuhn
1922年、アメリカのオハイオ州でドイツ系ユダヤ人の土木技師の子として生まれる。ハーバード大学で物理学を学び、1949年Ph.D.を得る。ハーバード大学、カリフォルニア大学、プリンストン大学で教えた後、1979年からマサチューセッツエ科大学(MIT)科学史・科学哲学教授。
著書には本書のほか『コペルニクス革命』(1957、邦訳:常石敬一訳、講談社学術文庫、1989)、『科学革命の構造』(初版1962、第2版1970、邦訳:中山茂訳、みすず書房、1971)、『量子物理学史資料』(1967)、『黒体理論と量子論的不連続性1894-1912』(1978)などがある。1996年、癌のために逝去、73歳。


安孫子誠也(あびこ・せいや)
1942年東京に生まれる。1964年東京大学理学部物理学科卒業。1975年東京大学大学院理学系研究科修了。理学博士。聖隷クリストファー大学名誉教授。
著書『歴史をたどる物理学』(東京教学社、1981)、『エントロピーとエネルギー』(大月書店、1983)、『エントロピーとは何だろうか』(共著、岩波書店、1985)、『アインシュタイン相対性理論の誕生』(講談社現代新書、2004)、『はじめて読む物理学の歴史』(共著、ベレ出版、2007)。訳書 ヤウホ『量子力学と認識論』(共訳、旧版『量子は実在するか』東京図書、1974、改題・新装1987)、スコフェルニ『アンチ・チャンス』(共訳、みすず書房、1984)、プリゴジン『存在から発展へ』(共訳、みすず書房、1984)、クーン『科学革命における本質的緊張』(共訳、みすず書房、全2巻1987/92、合本1998)、ニコリス/プリゴジン『複雑性の探究』(共訳、みすず書房、1993)、プリゴジン『確実性の終焉』(共訳、みすず書房、1997)ほか。

佐野正博(さの・まさひろ)
1954年富山県に生まれる。1976年東京大学教養学部教養学科(科学史・科学哲学分科)卒業。1983年同大学理学系研究科科学史・科学基礎論博士課程修了。現在 明治大学教授。
著書『制度としての科学』(共著、木鐸社、1989)、『科学における論争・発見』(共著、木鐸社、1989)、『認識・知識・意識』(共著、創風社、1992)。訳書 A.F.チャルマーズ『科学論の展開』(共訳、恒星社厚生閣、1985)、J.パワーズ『思想としての物理学」(共訳、青土社、1990)ほか。