1683年 近世世界の変容 (歴史の転換期)
守川 知子 (著), 伏見 岳志 (著), 三木 聰 (著), 川分 圭子 (著)

「1683年、オスマン帝国のウィーン包囲失敗」を近代世界の変容の画期とみなすというのは
風変りですね。この書物ではヨーロッパではなく、アジアや植民地に重点を置いているために
このような時代区分が選ばれたのでしょうか。
ユニークな視点が興味をそそります。
単行本: 270ページ
出版社: 山川出版社 (2018/12/26)
言語: 日本語
ISBN-10: 4634445077
ISBN-13: 978-4634445079
発売日: 2018/12/26
¥ 3,780
1683年、オスマン帝国のウィーン包囲失敗に象徴されるように、近世アジア諸帝国は陰りをみせはじめた。そこに登場する近代社会の萌芽を形作る新たな時代の息吹を、貿易・植民地・宗教・法や社会の視点から紹介する。
目次
総論 近世世界の変容
1章 アジア海上貿易の転換(オランダのアジア貿易;中国ジャンク船貿易の台頭 ほか)
2章 あるアルメニア人改宗者の遍歴にみる宗教と近世社会(西アジアの東西大国とアルメニア人;あるアルメニア人改宗者の生涯 ほか)
3章 海賊と先住民に悩まされるスペイン領ユカタン植民地(海賊とカンペチェ港;ログウッド伐採者 ほか)
4章 中国福建省の社会空間(汀州府知府王廷〓の治績;地方士大夫李世熊の行動 ほか)
5章 近世西欧諸国のアメリカ植民地体制における法と経済(近世西欧における植民地・貿易・法の関係;イギリスの航海法と旧植民地体制 ほか)