正解は「弁ツー」。
と言っても名物弁当めぐりツーリング、でもない。
「弁が2つ」で弁ツーね。
弁その1。
KTM純正の「ブリーダーバルブキット」だ(写真上)。
フロントサスペンションの激しい摺動で発生する気泡がフォーク内にたまって、シール類にストレスがかかることがあるんだとか。
取説にはフォークトップのネジ(写真中)をゆるめてそのエアを抜くように指示されてるんだけど、それをワンプッシュで可能にするのがこのバルブキットというわけ。
取り付けてみるとこんな具合(写真下)。今まで乗ってきたバイクで、こんなの初めてだなぁ。
効果のほどは後日また。
続いて弁その2。こっちは要注目だヨ。
一見「何コレ?」ってシロモノだけど
実はコレが、今一部雑誌とかで大注目のアイテム「クランクケース内圧コントロールバルブ」だ。
詳しい解説はこっちを読んでもらうとして、要は4ストエンジン特有のエンジンブレーキ(およびそれと同じ原理で発生するエンジン内の圧縮抵抗)を軽減して、過剰なエンブレを抑制したり、レスポンスをアップしたりって効果が期待できるという超スグレモノアイテムなのだ。
特にビッグシングルとか大排気量のツインには有効って話なので、ウチの愛馬たちにはおあつらえ向きだよね。
実際の取付はクランクケースのブリーザーホースに挿入するだけとお手軽。
今回はDUKE2にこれを装着してみたんだけど…
既存のブリーザーホースを途中でぶったぎって挿入、そしてバンドで締結というかんたん作業は10分もかからず終了。
装着後はこんな感じ。
で、効果のほどはって?
それがあーた、スゴイんですよこれが。
DUKE2のLC4エンジンは、高圧縮比でフライホイールマスの小さいエンジンなので、エンブレがきつくて、かなり細かい振動が出る。低中高の3つの周波数域で別々に振動が出てる感じって言えばいいかな。これはこれでエキサイティングな味わいの要素でもあるんだけど、やっぱり振動(特に周波数の高い高周波震動)は小さいにこしたことはないし、エンブレももう少しまろやかだと、タイトコーナーとか街中では走りやすいと思ってたんだよね。
ところがこのバルブ装着後は、エンジンをかけたとたんに違いがハッキリ出た。
アイドリング時からして、振動の質が全然違う!!
低中高のうち、「高」の部分の高周波振動が見事にかき消えて、シングルらしい低周波の鼓動は残ってるという、自分的には理想の味わい。
さらに走り出してみると、エンブレが無くなるわけじゃないんだけど、今まではスロットル全閉で「ガツン!」と来てたエンブレの角が取れてまろやかに。「のわ”っ」って感じで減速する感じだ。ノーマルのエンブレが「鉄拳減速」だとすれば、こっちは「肉球減速」ってところか(爆)。
レスポンス向上については、中速のツキが良くなったように感じる。ちょうど普段の発進加速で使う4000回転前後で、右手とエンジンのシンクロ率が高まったような感じ。低回転域ではスナッチが出にくくなった…というより、少々スナッチが出ても引っかからないでエンジンが回り続けようとするようになった。そのため、今まで使い物にならなかったトップギア2500~3000回転あたりも実用域に。これもありがたい。
何にしても、こんなちっぽけなパーツでここまでフィーリングが変わるというのは正直ビックリ。いや~、いい買い物でした。
KTMには今まで装着例がなかった(開発元で把握している範囲では)らしいんだけど、今回これをオーダーしたお店では、すでにこの評判を聞きつけて注文が入ってるとか。
店長さんにも感謝されちゃって、よかったよかった。(^^)
ちなみに、今回使用したのはクランクケース内圧コントロールバルブの内、16φストリート用という汎用製品。お値段は税込18.9K円(装着をお願いする場合、工賃は別)ナリ。
ハッキリ言ってお買得。バイクとの相性もあるだろうから一概には言えないけど、「変化を楽しむ」だけでも価値があるんじゃないかと思うッスよ。
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サスのブリーダーはDT200WRにもついてますよ~
…自作だナ。
サーキットしか走らないので一般公道の効果は分からないっすけど、
確かにエンブレの効きははまろやかに成りました!
TDMでも効果あるかな!?
ただしドカに付けるバルブは中身の材質に問題があって、
初期の物はリコールが出てましたね~
今は材質を変えて大丈夫みたいで。
クランクケース内圧コントロールバルブ、私の640smにも共通する内容なので、興味深く楽しく読ませて頂きました。
エンブレがまろやかになるのは良いですねぇ。
以前峠でスリップダウンしそうになった事があるので・・・(^_^;
どーもお呼びだていたしまして。(^^;)
これ、結構イイと思います。
機会があったらお試しくださいね。風が強い日に装着とか(笑)
>GOさん
さすが、すでにお試しでしたか。
ビッグシングルとはいえ国産のそれはマイルドですからね~。推測ですがSRXよりはKTMの方が多分劇的に効いてんではないかと。
解説ページの通りなら、TDMは270°クランク車より360°クランク車の方が効果ありそうですね。
>柳さん
ぜひ自作を。んでもって10vで頒布して大もうけだ(爆)
>かぜさん
スバルの純正パーツ…R2にも付くかなぁ(-_☆)
ことトライアルの世界じゃ既にこんなのもあるし。
http://d.hatena.ne.jp/h_3/20070108/
TDMのキャブには使ってない負圧パイプがあるので、ブローバイからそこに引けば簡単ですね(キャブが汚れそうだけど)。
四輪も、別にスバルだけじゃないようで。
http://mad-rider.cocolog-nifty.com/blog/2006/07/post_6735.html
自作どころか流用で事足りちゃうのか(笑)。
また、単二さんが「相性もある」とご指摘のように、やはり効く車種と効かない車種があるようです(例えばCB1300SFはまるで効果がないとか、単二さんの好きなBuellには既にコレに類する部品が付いているとか)。更には、効果を感じられる人と感じられない人がいると書かれたページも散見されて…むむむ。
ただ、ドライバビリティ改善への期待の他にも、クランクケースを負圧に保つことによってオイル漏れ(と言ってもにじみ程度)を防げるだろうということもあるようです。特にTDMはヘッドカバーからのオイルにじみという持病を持つ個体もありますからね(僕のがそう)。
いや~、このパーツは興味津々だったんですよ。
ただ、KTMにつけた例が無かった上、値段が…なんで手が出せませんでしたよ。
そんなに良いなら欲しくなっちゃいますね…
オイル漏れについては、DUKE2のLC4も無縁とは言えないエンジンなので、そういう効果があるといいなぁとは思いますね(笑)
燃費が向上って話もあるので、そちらにはより大きく期待してます(^^)
>TOMさん
ようこそいらっしゃいました。(^^)/
TOMさんのことですから、もはや導入は決まったようなものですね~(笑)
今後ともよろしくお願いしま~す。
400EXC-RからDUKEに乗り換えて、バックトルクの強烈さに戸惑いつつ、スリッパークラッチは高いなーと悩んでた所なので、とても興味があります。
早速例のお店で装着車に試乗してみたいと思ってます。
今後もよろしくですー。
いらっしゃいませ~(^^)
こんな独りよがりの情報が少しでもお役に立てば幸いです。
もし役に立ったなら、ぜひハンドルネームの由来を教えてくださいね!(笑)