FLAIR CLOSSOVER/Tenere700/XLR250R/TRICITY125の11輪生活と雑感たれ流し。
迂回亭新館



 
突然のアクシデントを乗り越え、どうにか仕事場に到着した土曜日。
そこからは一気呵成に仕事漬けタイムに突入。
夜をはさんで日曜も朝からお仕事だ。

なんらUVケアをすることなく、強い高原の日射しにさらされて屋外仕事に励んだ結果、顔も首も腕も、ほとんどヤケド状態に。

頑張って、楽しんで、足かけ二日のお仕事終了。
でも本当の仕事は、この時間を持って帰ってからスタートするんだな自分の場合。

帰路はまたも八ヶ岳の山容を楽しみながら、今度は小淵沢から中央道へ。
しかし、渋滞表示板は、談合坂から先の長い渋滞を告げている。

仕事とは言え、せっかくソロで走っているんだから、この際もうちょい行っちゃいますか。

…と脳内会議がまとまると、大月で高速を降り下道へ。
P20→P139→秋山みちへとタイガーを走らせる。

だが、渋滞は下道にも及んでいて、驚くなかれ秋山みちにすらノロノロの車列が。
数珠つなぎというのではないにせよ、渋滞回避を狙ってカーナビ頼みでこの道に入り込んできたとおぼしきヘナチョコ自家用車が目に余る状況だ。

あーもう我慢ならん!

というわけで、またもコースを外れ、上野原から中央道もしくはR20に復帰すべく北上する。
ワインディングはご機嫌なれど、上野原が近付くと、またしてもお約束の渋滞が待ち受けていた。
やむなく車列に交じってノロノロとR20を目指したのだが……。

実は、現地を出るときから、タイガーのメーターパネル内にある警告灯の一つが点灯を続けていた。
「エンジン管理システム警告灯」という物騒な名前のこのインジケータは、しかし、赤でなくオレンジという「中途半端な」シグナルを発するもので、取説によれば「できるだけ早く」ショップで点検修理を受けるよう推奨されている。とは言え、具体的に何が異常なのかは分かるはずもなく、普通に走行できてもいたことから、とにかく自宅を目指すほかなかったわけだ。

それが渋滞にはまったところで、その「異常」がハッキリと姿を現すことに。
みるみる冷却水温が上昇。まぁそれはこのエンジンにとって珍しいことじゃないんだけど、この日は様子が違った。

「ファン回ってないじゃん!!」

そうなのだ、冷却水温の上昇と共に回り出すはずのラジエターファンが沈黙したままではないか!
イカンと思う間もなく、フロントカウル内のリザーバタンク内ではアルコールアンプに炙られたビーカー内よろしく、クーラントが激しく泡立ち沸点へ!
冷却水温警告灯が真っ赤な灯を点し、足元にはドレンパイプから排出されたクーラントが滔々たる緑色の小川をつくり出していた。

あっけにとられて数秒後、気を取り直してエンジンを停止。
渋滞の車列脇を押し歩きして、わずかながらもスペースのある交差点まで移動。
「ふう…」
一息つきながら、ともかくエンジンを休めることに。
リザーバタンクのレベルは下限を割りこんでいるものの、経験的にはまだ走れるレベル。
とにかく走ってさえいれば、走行風で冷却は維持できるハズだ。

意を決して来た道を戻ることを決断。再始動させたタイガーは、しばしの休息でひとまず水温警告灯も消灯している。
あとはこの状態を維持しながら走るのみだ。
K517経由でR412へ抜け、K510からR16へ。依然渋滞は続くものの、怒濤のすり抜けを敢行して、とにかくラジエータに風を当て続ける。

そして19時ごろ、ようやく帰宅。
いや~。もりだくさんの週末だった。

もちろんタイガーは翌日点検入庫。
このトラブルの原因は、ファンを制御するリレーユニットのパンクだった。リレー交換とクーラント補充により、1050ccトリプルエンジンは無事復活。他の影響は今のところ皆無のようで、ホッと胸をなで下ろした。

そんなこんなの二日間。タイガーにとってはトラブル続きだったものの、振り返ってみると、残るは不思議と楽しい気持ちばかり。



やっぱり走るって楽しい。そしてタイガーって楽しい。
こみ上げてくるそんな思いは、遅効性の「感激」なのだった。

追記:そうそう。今回初めてのソロ走行となったニュータイヤ(BT-023GT)だけど、フィーリングは上々。タンデムでないことから、このタイヤのスペックに見合わない使用状況になるんじゃないかと思ったものの、重量車向けの高剛性フロントタイヤも含め、むしろしなやかな感触と豊富な接地感で、ワインディングも不安なく楽しめた。なかなかいいよ、このタイヤ。

コメント ( 8 ) | Trackback ( 0 )



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コメント
 
 
 
水冷バイクの命綱 (コーイチ)
2010-05-23 13:29:23
無事修理完了・・・ということで、お疲れ様でした。

なんで、リレーがパンクしたんですかね。
原因は経年劣化とかだったんですか?


もしかすると、ファンに異物(砂利)が挟まってしまって、ファンが回らず>>リレーパンクだったりするかも。

というのも、
私も以前にやったんですよね。ファンのヒューズが飛んで、オーバーヒート(^_^;)

立ちゴケ>>バイク横転>>カウルの底に溜まっていた砂利がラジエーターとファンの間に挟まる>>渋滞はまる>>ファン動かない>>オーバーヒート


 
 
 
Unknown (単二)
2010-05-23 13:34:29
>コーイチさん
お久しぶりです(^^)
基本的には経年劣化と言っていいのだろうと思います。とは言え、3年少々でどれもがこのように劣化するというわけではなく、要はリレー品質(たぶんこれ、スペイン製です)のバラツキによるものだろうと推察します。

リレー交換でファンは正常動作に戻っていますので、もちろん異物に起因する訳でもありません。

ま、こういうこともあるってことで。(^^)
 
 
 
Unknown (ちゃのう。)
2010-05-23 14:32:10
 トリプルの冷却ファン故障によるオーバーヒート(泣)
 自分もやりました!
 真夏の首都高~中央高速に入るときに!(焦)
 自分の場合はファン・モーターの焼付きでしたが!(1年3ヶ月で)

 とにかく、停まらないようにしてラジエターに風を当てつつ走る辛さ(泣)。
 あれは本当に精神的に辛いものがありますよね!
 特に、あのエンジンは発熱量が半端じゃないですから!!(困)
 
 
 
Unknown (ぶんぶん)
2010-05-23 15:15:54
焼き付かなくて幸いでしたねぇ。
談合坂からの渋滞・・・・・これがあるから中央道は出かけたくねぇ。、サイタマーにすれば迂回路も更に厳しいしバイクでも厳しいとあらば尚更だし(汗)
でもほうとうや富士吉田のうどんが食べたい~(爆)
 
 
 
Unknown (HIRO)
2010-05-23 21:57:47
こんにちは。
無事な帰還何よりです。
渋滞が事態を更に悪化させたと言うべきか...

145でも、ファンリレーが逝ったりする事例は聞いていますから、油断は出来ませんね。
 
 
 
Unknown (YASH)
2010-05-23 23:57:26
TDMの水温計もすぐに真上を向きたがるんですが、
そこでファンが回らない時の気持ち、わかるなぁ(汗)
でも大きなトラブルに繋がらなくて良かったです。

何事もなく「あー楽しかった」で終わるに越した事はないんですが、
深刻な事態にならない程度のハプニングは、過ぎてみればより良い記憶として残ったりしますね。
いろいろあるから面白いって事で。
 
 
 
大変でしたね~ (はっしぃ)
2010-05-24 09:59:38
なんとファンが回らないと!
とにかく大事にならずにすんでよかったす。

なんとか自走できる程度なんで
エンジン管理システム警告はオレンジなんでしょうね。
いいな、エンジン管理システム警告灯。
 
 
 
Unknown (単二)
2010-05-26 18:29:41
>ちゃのうさん
速度3号もやってましたか!
今回はすり抜けとアイドリングストップの併用で乗り切りました。真夏じゃなくてよかった……。十分暑い日でしたけどね。(^^;)

>ぶんちゃん
電車で行く。という手もあるよね。

>HIROさん
そうです。油断大敵です。

>YASHさん
分かってくださると思ってました(^^)

>はっしぃさん
そうだったのか>オレンジ
ともあれ、理由も説明してくれるともっといいんですけどねぇ。(^^;)
 
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