宝永山(ほうえいざん)2693m 天気:晴れのち霧
富士山御殿場口登山道の入り口は冬季通行止めの看板が有り、バリケードでとうせんぼされている。第一駐車場の左端から道が有り、左幕岩/右登山道・双子山の標識に従い右に進むとすぐに富士山の登山路に合流する。これならバリケードをすり抜けた方が早いだろう。駐車場から10分で閉まっている大石茶屋に着く。朝の内は良い天気だったが、登り始めるとガスが出てきて富士山は見えなくなった。
↓朝一の御殿場口駐車場から双子山・宝永山・富士山
茶屋の左から3本の道が出ている。標識など無いので迷わず真ん中を進んだが、実は左が双子山ハイキングコースで真ん中が富士山の登山路、右が富士山からの下山路だった。という訳で、いつも通りやっぱり道間違いをして富士山の登山路を少し進んだが、さすがにこりゃ違うわ、と気が付いて下に見えている左の道に乗り換えた。
↓大石茶屋の分岐
こちらの道には所々に双子山の標識が有る。道はザクザクの黒いでザレた道で傾斜がきつくなってくると、とっても歩きにくい。
↓だいぶガスっている。
もう少し登ると厚いガスの層を抜けて雲の上に出た様だ。青い空に双子山、宝永山とその向こうに高く富士山の頂上が見える。黒い砂だらけに赤いアバタの殺伐とした風景は地球じゃ無いみたいだ。
↓双子山の鞍部。ここは地球か??!!
鞍部から左へ双子山(二つ塚)の下の塚に向かう。5分も登ればお墓の様な人工物の有る下の塚の山頂に到着した。御殿場方向はガスで真っ白。反対側は双子山の高い方のピークとこぶの様な宝永山に富士山。今日一番の青空だ。
↓双子山、下の塚山頂
山頂から少し南へ行くと双子山の鞍部へ下る道が続いている。地図には載っていないが、鞍部から上の塚へ向かう道が付いている。計画には無かったが、ついでなので上の塚へ向かう。ところが、こちらの道はザレた急な登りでずるずると滑ってかなり歩きにくい。余計な事をしてしまったと途中で後悔したがもう遅かった。
↓上の塚から下の塚。左の尾根を登って右から十字路に降りた。
鞍部から20分かかって上の塚に到着。山頂で少しだけ休憩してさっさと戻る。
鞍部に引き返すが、ザレた急な下りでこいつがまた妙にきつい。上の塚への寄り道でだいぶ疲れてしまった。十字路に降りたら雄大な火山灰の平原を先に進む。すぐに須山口登山路にぶつかった。
↓須山口登山路の分岐
この辺りは広々として「うお~いぃ」と叫びたくなる様な雄大な風景が広がる。ひろーいなぁ。良い場所だと思います。
↓振り返ると双子山
先に進めば涸れた沢の手前に「幕岩上」の標識が有り、左へ沢に沿って細い道が下っている。御殿庭へは涸沢を渡って対岸へ道が続いている。樹林帯に入り少しの登りで尾根に出ると、強い風で片側の枝だけになった風衝木帯に入る。
↓見事に片方
尾根を乗越したら、再び少し下って宝永山の赤い崖が望まれる涸れた沢を渡ると、御殿庭分岐に着く。右に御殿庭上。まっすぐは御殿庭下へ続く。
↓分岐
右へ登る道にはいる。今まで以上の急登だが土の道だからまだ良いか。樹林帯のジグザグの急登を登る。坂が緩くなって樹林が薄くなれば、今度はガラガラの道になり、道が水平になると御殿庭上に到着する。見上げれば宝永山がずいぶん近くに見える。
↓御殿庭上。尾根の向こうが第二火口。
ここからまたザレた急な登りとなる。MTBで登山路を降りてくる人が止まれずにこけた。狭い道を順に4~5台で降りてくるので、やだなと思いながら登ったらみんなちゃんと避けてくれたので「こんちわっ」とすれ違う。そしたら、最後の人はかわいい女の子じゃん。あらまっ、MTB野郎の印象は山ランナーよりぐっと上になった。
第二火口壁に出るといっそう歩きにくい道になる。やっとこさで目の前の小ピークに登りつくと、そろそろ観光客の領分の入ったみたい。空身にスニーカーですたすた歩いているのを見るとチョッとがっかり。だって登山装備のこっちはヘロヘロなんですから。すぐ先が富士宮口駐車場分岐で、そのすぐ上が新六合目の分岐。
↓新六合目の分岐から第一火口へ
新六合目の分岐から第一火口へ下る。火口に入るとやたらと風が強い。火口の底にゴロゴロしている大岩の陰で風を避けながら昼にする。寒いのでヤッケを出して着る。周りは鬼ごっこをする子供達が走り回っている。ここは一体どこだ、山か?遊園地か?。
第一火口の岩陰でコンビニむすびを食べていたら、あっという間にガスってしまった。ここは落ち着かないし、早めに出発する。
↓ガスって来た。さぁ出発だ。
風が強く寒いのでヤッケを着たまま出発した。見た目は緩いのだが、ザレて滑る道を登るのは骨が折れる。5分で汗だくになったが、ヤッケを脱ぐと寒い。う~ん、ずるずると滑る登りは思いの外キツイなぁ。やはり、双子山上の塚の寄り道が余分だったか。10歩進んでは立ち止まるペースに落ち着いた。しかしほんまにキツイ。のぼらにゃ帰れんぞぉ。今年のベストキツかったでしょうに決定だぞぉ。
稜線の下で右に宝永山への直登ルートを分岐するが、ここは根性で正直に稜線分岐を目指す。これが性分ってやつさっ。ガスは一層濃くなり、風は一層強くなる。はぁ~、やっと尾根の乗越が見えた。あそこまで行けば今日の登りは終わりだ。
↓稜線だ!
やっと稜線に出たら風とガスがさらに激しい。どちらを向いても真っ白だが、標識に従って右折し、水平な尾根道を進めば宝永山の山頂に到着した。山頂はどっちを見ても真っ白。山頂標識みたいな物は見あたら無い。転がっている丸太に壊れた山名盤が有るだけ。最後は観光客に追い抜かれて登頂した事もあり、さほどの達成感も感じらない。
↓やっとこさ着いた山頂がこれか、、なんだこりゃ!!
山頂にはアンテナを立てて無線をやっている人が一人。そのうち単独のおにいさんと親子連れの人がやって来た。真っ白の強風の中、もういいや、帰ろう。
↓分岐を右折して御殿場口へ向かう
真っ白い強風の尾根道を分岐に戻り、分岐から御殿場口へ下る。3分も下れば広い大砂走りの下山路に出る。右に曲がって砂走りを独り占めでザクザクと下る。が、すぐに深いガスに巻かれてしまった。周りには誰もいない。あれほど強かった風はピタリと止んでしまった。
↓コース左のロープが頼り
黒い砂以外何もないコースを、左に見えるロープに沿って下る。広い道の右の端はガスで全く見えない。たまにロープが消えるところが有る。なるほど、この状態で目印のロープが無ければどっかへ行ってしまうわぁ。
↓ロープが無いと、道が判らない。
この視界では走って下れない。ブレーキを掛けながら、それでも普通の道よりずいぶん早く、楽に歩いて下る。{たった一人で砂走り、楽しくも有り、寂しくも有り。}ガスを透かして白い建物が見えると2合八尺の標識が有る。
↓建物の有る2合八尺に着いた。須山口登山路が合流する。
砂走りはほぼここで終了。地面が固くなると、とたんに膝への負担が増えるのが判る。傾斜が緩くなり、登山路脇にはフジアザミが現れる。ガスの下に出ると大石茶屋と御殿場口の駐車場が見えた。
↓帰りは早かった。大石茶屋と駐車場。
駐車場に着けばリュックが火山灰で真っ黒だ。灰を払ったら残った水で手と顔を洗う。やれやれ、宝永山の登りであんなにキツくなるとは思わなかった。
TIME
御殿場登山口(7:50)→双子山鞍部(8:45)→双子山下の塚→双子山鞍部→双子山上の塚→双子山鞍部(9:40)→幕岩分岐(10:00)→御殿庭上(11:05)→新六合目分岐→(12:15)第一火口ベンチ(12:40)→(13:45)宝永山(14:00)→(14:35)須山口分岐(14:40)→(15:20)御殿場口駐車場
カシミール
御殿場IC:180km 3h
富士山御殿場口登山道の入り口は冬季通行止めの看板が有り、バリケードでとうせんぼされている。第一駐車場の左端から道が有り、左幕岩/右登山道・双子山の標識に従い右に進むとすぐに富士山の登山路に合流する。これならバリケードをすり抜けた方が早いだろう。駐車場から10分で閉まっている大石茶屋に着く。朝の内は良い天気だったが、登り始めるとガスが出てきて富士山は見えなくなった。
↓朝一の御殿場口駐車場から双子山・宝永山・富士山
茶屋の左から3本の道が出ている。標識など無いので迷わず真ん中を進んだが、実は左が双子山ハイキングコースで真ん中が富士山の登山路、右が富士山からの下山路だった。という訳で、いつも通りやっぱり道間違いをして富士山の登山路を少し進んだが、さすがにこりゃ違うわ、と気が付いて下に見えている左の道に乗り換えた。
↓大石茶屋の分岐
こちらの道には所々に双子山の標識が有る。道はザクザクの黒いでザレた道で傾斜がきつくなってくると、とっても歩きにくい。
↓だいぶガスっている。
もう少し登ると厚いガスの層を抜けて雲の上に出た様だ。青い空に双子山、宝永山とその向こうに高く富士山の頂上が見える。黒い砂だらけに赤いアバタの殺伐とした風景は地球じゃ無いみたいだ。
↓双子山の鞍部。ここは地球か??!!
鞍部から左へ双子山(二つ塚)の下の塚に向かう。5分も登ればお墓の様な人工物の有る下の塚の山頂に到着した。御殿場方向はガスで真っ白。反対側は双子山の高い方のピークとこぶの様な宝永山に富士山。今日一番の青空だ。
↓双子山、下の塚山頂
山頂から少し南へ行くと双子山の鞍部へ下る道が続いている。地図には載っていないが、鞍部から上の塚へ向かう道が付いている。計画には無かったが、ついでなので上の塚へ向かう。ところが、こちらの道はザレた急な登りでずるずると滑ってかなり歩きにくい。余計な事をしてしまったと途中で後悔したがもう遅かった。
↓上の塚から下の塚。左の尾根を登って右から十字路に降りた。
鞍部から20分かかって上の塚に到着。山頂で少しだけ休憩してさっさと戻る。
鞍部に引き返すが、ザレた急な下りでこいつがまた妙にきつい。上の塚への寄り道でだいぶ疲れてしまった。十字路に降りたら雄大な火山灰の平原を先に進む。すぐに須山口登山路にぶつかった。
↓須山口登山路の分岐
この辺りは広々として「うお~いぃ」と叫びたくなる様な雄大な風景が広がる。ひろーいなぁ。良い場所だと思います。
↓振り返ると双子山
先に進めば涸れた沢の手前に「幕岩上」の標識が有り、左へ沢に沿って細い道が下っている。御殿庭へは涸沢を渡って対岸へ道が続いている。樹林帯に入り少しの登りで尾根に出ると、強い風で片側の枝だけになった風衝木帯に入る。
↓見事に片方
尾根を乗越したら、再び少し下って宝永山の赤い崖が望まれる涸れた沢を渡ると、御殿庭分岐に着く。右に御殿庭上。まっすぐは御殿庭下へ続く。
↓分岐
右へ登る道にはいる。今まで以上の急登だが土の道だからまだ良いか。樹林帯のジグザグの急登を登る。坂が緩くなって樹林が薄くなれば、今度はガラガラの道になり、道が水平になると御殿庭上に到着する。見上げれば宝永山がずいぶん近くに見える。
↓御殿庭上。尾根の向こうが第二火口。
ここからまたザレた急な登りとなる。MTBで登山路を降りてくる人が止まれずにこけた。狭い道を順に4~5台で降りてくるので、やだなと思いながら登ったらみんなちゃんと避けてくれたので「こんちわっ」とすれ違う。そしたら、最後の人はかわいい女の子じゃん。あらまっ、MTB野郎の印象は山ランナーよりぐっと上になった。
第二火口壁に出るといっそう歩きにくい道になる。やっとこさで目の前の小ピークに登りつくと、そろそろ観光客の領分の入ったみたい。空身にスニーカーですたすた歩いているのを見るとチョッとがっかり。だって登山装備のこっちはヘロヘロなんですから。すぐ先が富士宮口駐車場分岐で、そのすぐ上が新六合目の分岐。
↓新六合目の分岐から第一火口へ
新六合目の分岐から第一火口へ下る。火口に入るとやたらと風が強い。火口の底にゴロゴロしている大岩の陰で風を避けながら昼にする。寒いのでヤッケを出して着る。周りは鬼ごっこをする子供達が走り回っている。ここは一体どこだ、山か?遊園地か?。
第一火口の岩陰でコンビニむすびを食べていたら、あっという間にガスってしまった。ここは落ち着かないし、早めに出発する。
↓ガスって来た。さぁ出発だ。
風が強く寒いのでヤッケを着たまま出発した。見た目は緩いのだが、ザレて滑る道を登るのは骨が折れる。5分で汗だくになったが、ヤッケを脱ぐと寒い。う~ん、ずるずると滑る登りは思いの外キツイなぁ。やはり、双子山上の塚の寄り道が余分だったか。10歩進んでは立ち止まるペースに落ち着いた。しかしほんまにキツイ。のぼらにゃ帰れんぞぉ。今年のベストキツかったでしょうに決定だぞぉ。
稜線の下で右に宝永山への直登ルートを分岐するが、ここは根性で正直に稜線分岐を目指す。これが性分ってやつさっ。ガスは一層濃くなり、風は一層強くなる。はぁ~、やっと尾根の乗越が見えた。あそこまで行けば今日の登りは終わりだ。
↓稜線だ!
やっと稜線に出たら風とガスがさらに激しい。どちらを向いても真っ白だが、標識に従って右折し、水平な尾根道を進めば宝永山の山頂に到着した。山頂はどっちを見ても真っ白。山頂標識みたいな物は見あたら無い。転がっている丸太に壊れた山名盤が有るだけ。最後は観光客に追い抜かれて登頂した事もあり、さほどの達成感も感じらない。
↓やっとこさ着いた山頂がこれか、、なんだこりゃ!!
山頂にはアンテナを立てて無線をやっている人が一人。そのうち単独のおにいさんと親子連れの人がやって来た。真っ白の強風の中、もういいや、帰ろう。
↓分岐を右折して御殿場口へ向かう
真っ白い強風の尾根道を分岐に戻り、分岐から御殿場口へ下る。3分も下れば広い大砂走りの下山路に出る。右に曲がって砂走りを独り占めでザクザクと下る。が、すぐに深いガスに巻かれてしまった。周りには誰もいない。あれほど強かった風はピタリと止んでしまった。
↓コース左のロープが頼り
黒い砂以外何もないコースを、左に見えるロープに沿って下る。広い道の右の端はガスで全く見えない。たまにロープが消えるところが有る。なるほど、この状態で目印のロープが無ければどっかへ行ってしまうわぁ。
↓ロープが無いと、道が判らない。
この視界では走って下れない。ブレーキを掛けながら、それでも普通の道よりずいぶん早く、楽に歩いて下る。{たった一人で砂走り、楽しくも有り、寂しくも有り。}ガスを透かして白い建物が見えると2合八尺の標識が有る。
↓建物の有る2合八尺に着いた。須山口登山路が合流する。
砂走りはほぼここで終了。地面が固くなると、とたんに膝への負担が増えるのが判る。傾斜が緩くなり、登山路脇にはフジアザミが現れる。ガスの下に出ると大石茶屋と御殿場口の駐車場が見えた。
↓帰りは早かった。大石茶屋と駐車場。
駐車場に着けばリュックが火山灰で真っ黒だ。灰を払ったら残った水で手と顔を洗う。やれやれ、宝永山の登りであんなにキツくなるとは思わなかった。
TIME
御殿場登山口(7:50)→双子山鞍部(8:45)→双子山下の塚→双子山鞍部→双子山上の塚→双子山鞍部(9:40)→幕岩分岐(10:00)→御殿庭上(11:05)→新六合目分岐→(12:15)第一火口ベンチ(12:40)→(13:45)宝永山(14:00)→(14:35)須山口分岐(14:40)→(15:20)御殿場口駐車場
カシミール
御殿場IC:180km 3h