米国株が小幅高、強い雇用統計で
以下、全くの私個人の感想なので、実際の数字とは違うかもしれないこと前提ですけれども、
好調な株式市場や雇用統計も、NYCの庶民層には実感無しというところでしょうか。
特に不動産価格がバブル状態になっていて、今までは比較的安くて買いやすい、借り易い、
といわれていたエリアまで手当たり次第の価格の暴騰(といってよいと思います)が起こっています。
上記の記事にもありますように、時間当たり賃金の伸びは鈍く、時間あたり0.09ドル。
ということはわずか9セント。1日8時間労働、1ヶ月22日間働くとすると0.09x8x22=15ドル84セント。
NYCでは月家賃が100ドル単位で上がっていて、収入の伸びが全くついていってない感じです。
ダブルワーク、トリプルワークをしている、という人の話も良く聞きます。
客単価の低い個人経営のコーヒーショップやダイナー、カジュアル衣料、雑貨店などは、
テナント料アップで、ガンガン閉店してチェーンストアに代わってますね。
いい雰囲気のカフェが出来ても、1年ぐらいで閉店してしまうこともあります。
こちらはブルックリンのダウンタウンにある個人のカジュアル衣料のお店。閉店セールです。
ここだけでなく、同じエリアで何店も同様に閉店セール中です。
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NYCの不動産は、アメリカ人ではなく外国人から狙い撃ちで投資対象にされているようだ、
ということです。
下記の記事は先月のものです。
MONEY & INVESTING
リーマンショック以前のいわゆる「好景気」の時期は、わりと下々まで恩恵が届いていたような気が
します。外食なんかでも、ファストフードやコーヒーショップから高級レストランまでお客さんが多く、
そこで働く人たちにもお金が回って、物も高級品から量販品まで満遍なく売れてた感じですね。
それが今は、どこにお金が流れているんだろう?と。
NY市内の、無料の食料を配るフードバンクやスープキッチンの需要は増大の一方だそうです。
Food Bank For NYC Says Need For Emergency Food Remains High
実際、時々通りかかるフードバンクの前の行列はどんどん長くなっていて、列の最後まで食料を
配るために、一人当たりの供給量は少なくなっているようです。
並び始めの時間も早くなっていて、朝8時頃にはもう長い列ができています。
ファストフードに行くと、カウンターから離れた入口近くの席で「Give me some change, please.」と
何も注文しないで座っている人に声をかけられることが増えました。
NYCは資本主義の総本山みたいなところなので、仕方ないとはいうものの、
この歪んだバブル状態に、かなり違和感を覚えております。
というか、面白い、個性的なお店が次々に消え、チェーンストアとブランドショップが目立つ、
つまらない街になりつつあり、
「こんなん、ニューヨークとちゃうやん!」
と内心で愚痴っております。
※あくまでも「私個人の感想」ですので、違う感想をお持ちの在ニューヨークのかたもいらっしゃることを
申し添えます。